命を守る400g! バッグに入れていつでも持ち歩く「防災ポーチ」の中身は?

公開: 更新: テレ東プラス

水害、震災など、いつ襲われるかわからない災害に向け、家の「防災セット」の準備はバッチリ! でも、家にいないときに災害に見舞われたらどうしますか?

毎回さまざまな専門家がレギュラー出演中の生活情報番組「なないろ日和!」(毎週月~木 午前9時26分~放送中)から、防災アドバイザー:岡部梨恵子さんに、いつでも携帯できる「防災セット」についてお話をうかがいました。

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いつでも携帯「防災ポーチ」

自宅に用意しておく「防災セット」については、以前、こちらの記事でうかがいましたが、いつどこにいる時に災害に見舞われるかわかりません。今回は、岡部さんが外出する際、必ずバッグの中に入れているという「防災ポーチ」を見せていただきました。

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岡部さんが「命を守る400g」と呼ぶ「防災ポーチ」。写真右下の15cm×20cmサイズの巾着袋の中に、必要なものを入れた重さ最大400gのポーチです。

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【1】 エマージェンシーブランケット
収納時はハガキサイズに畳め(重さ約70g)、広げると約142x213cmのシーツサイズのシートに。体熱の90%を反射させて体温を維持する特殊な素材を使用した防寒用。

「避難所では想像以上に音が気になるため、シャカシャカ音がしない柔らかいタイプのものを選びましょう。防寒用としてだけでなく、屋外でのトイレ、着替え、授乳など人目を避けたい時には、体にまとってダブルクリップで留めればポンチョのような形でも使用できます。

また非常時だけではなく、日常でも映画館や新幹線の車内などで寒い時に膝掛け代わりにもなります。色が目立って気になる場合は、上にストールを掛ければ問題なし。防災グッズは普段から使い慣れておくことが重要です」

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【2】アイマスク、耳栓
「避難所では、心労に加え、音や話し声が気になって眠れない時があります。また、避難所は真っ暗になることがありません。安眠のためにも、耳栓とアイマスクを持っておきましょう」

【3】けむりフード
煙の中でも目を開けて避難できるポケットサイズの避難器具。広げると約90×50cm、耐熱温度150℃の特殊フィルムでできた防煙フードになり、空気を入れて被れば走って3分間、歩いて5分間呼吸ができる。

「火災の時に被れば、煙を吸わなくてすむし、目を開けたまま行動することができます。商品によって耐熱温度が異なるので確認して選びましょう。

また、火災の避難時にフードとして使用する以外にも、緊急時には体や荷物を濡らさないことが大事なので、頭を出して体を包んだり、袋の代用品として荷物を入れておくなど利用できます」

【4】歯磨きペーパー
シートで口の中や歯を拭くだけで、気になる汚れやにおいを取り除いてくれる。

「非常時にも歯を清潔に保つことでストレスも軽減されます。これがあれば、水を使わず歯や口内をキレイにできるので便利。ペパーミントなどの香りつきのものもあるので、歯磨きをした時と同じ爽快感が」

【5】簡易トイレ
水なしで使える、携帯用の使い捨て簡易トイレ。

「災害時、断水により水洗トイレが使用できなくなったときはもちろん、アウトドアやドライブでの渋滞中など困った時にも便利です

【6】防臭・防菌袋
「生ゴミや汚物などを入れることも考え、"臭い"だけでなく"菌"も封じ込める防臭・防菌のものを選びましょう。また、入れ物として使うだけでなく、避難所で物を受け取る時やトイレに行く時などに、手や足に被せて使えば自分のスペースに菌を持ち込む心配がありません」

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そしてもうひとつ、巾着袋の口には安全ピンが。「ダブルクリップ同様、何かを留める時にすごく重宝します。3、4個用意しておけば、いざという時に役立ちます」と岡部さん。コンパクトながら機能性十分の防災ポーチです。

天災は、必ずしも家にいる時に起こるとは限りません。わずか400gで命を守る! どこにいても安心できるように、防災グッズを常備し、持ち歩く習慣をつけましょう。

取材協力:岡部梨恵子さん。防災アドバイザー。被災地の取材も行い、本当に必要なものや使ってオススメできるものを徹底調査。災害時の調理など独自のメソッドを確立し、全国で防災セミナーを開催。
オフィシャルHP

岡部梨恵子さんも出演する「なないろ日和!」は、今後もあらゆる専門家が出演し、生活に役立つ情報をお届けしていきます。毎週月~木曜9時26分からのOAも要チェックです!

(取材・文/月山武桜)
画像素材:PIXTA

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