「大戸屋」買収はなぜ成功したのか?~6ヵ月の独自追跡!~:ガイアの夜明け

公開: 更新: テレ東プラス

現場で奮闘する人たちの姿を通して、さまざまな経済ニュースの裏側を伝えるドキュメンタリー番組「ガイアの夜明け」(毎週火曜夜10時)。10月6日(火)の放送では、外食大手「コロワイド」による定食チェーン「大戸屋」の買収劇を特集。発端から結末までの6ヵ月を独自取材。ドラマでは描けない、リアルな企業同士の闘いを追った。

社長の涙「中期経営計画を達成したい」

始まりは2020年4月14日。焼き肉店「牛角」や居酒屋「甘太郎」などを展開する「コロワイド」が、「大戸屋ホールディングス」に対し、経営陣の刷新と子会社化を視野に入れる株主提案を発表した。

買収の狙いは何か。フードジャーナリストの三輪大輔さんは「『甘太郎』も大量閉店を決め、居酒屋として曲がり角を迎えている。コロワイドは定食業態を持っていないので、大戸屋を魅力的に感じたのではないか」と分析する。

gaia_20201006_01
買収提案から約1ヵ月経過した5月25日。「大戸屋HD」の窪田健一社長は報道陣の前で緊急会見を開き、「大戸屋の未来をつくるのは現経営陣。コロワイドが要求している子会社化に大戸屋の未来はない」と抵抗した。

gaia_20201006_02
1958年、東京・池袋の大衆食堂としてスタートした「大戸屋」は、現在国内334店を展開するまでに成長した。その先頭に立ったのが故・三森久実さん。現在社長を務める窪田さんは、三森さんに皿洗いから徹底的に鍛えられたと言う。

gaia_20201006_03
6月の定時株主総会では、「コロワイド」による株主提案が否決。総会後、椅子に座った窪田社長からは感謝の涙があふれる。

gaia_20201006_04
しかし、これで終わりではなかった。「コロワイド」は「大戸屋」の子会社化を目指し、株式公式買付け(TOB)をすることを発表。大戸屋の株主から1株3081円で買い付ける。大戸屋は再び抵抗し、敵対的TOBに発展する。

gaia_20201006_05
国内の飲食業界では初となる敵対的なTOB。渦中の「大戸屋」は、8月、食品配送大手「オイシックス・ラ・大地」との業務提携を発表し、改革への積極性をアピールしたが、9月8日にはTOBが成立した。

これまで「大戸屋」の経営方針を支持してきた個人株主らに何があったのか。そこには、はじめから「コロワイド」への売却を目的に株式を買った新たな株主の存在も。そして、かつて経営陣と対立し「大戸屋」を去った創業家の長男・三森智仁さんが、保有株をすべて「コロワイド」に売却していた。はたしてその心中とは──。

gaia_20201006_06
番組では、TOBで利益を出した個人株主への独占インタビューや、買収劇の裏にあった創業家と経営陣のお家騒動も伝える。それぞれの思惑が錯綜する「大戸屋」買収劇の舞台裏を、今晩10時からの「ガイアの夜明け」で放送。どうぞお見逃しなく!

「大戸屋」を特集した「ガイアの夜明け」過去人気放送回「残業を減らす!45時間の壁シリーズ 人生が変わる働き方(4)」(2019年12月10日放送)を、今だけ「ネットもテレ東」で無料配信中

PICK UP