名古屋のお嬢様学校「金城学院」のすべて。バイオリンにマナーの授業...お嬢様学校の真髄とは? 須田亜香里が母校愛を語る

公開: 更新: テレ東プラス

歴史や校風、卒業生のネットワークまで、名門校の知られざる姿を通してその秘密に迫る「THE名門校!日本全国すごい学校名鑑」(BSテレ東 毎週日曜よる9時放送)。MCに登坂淳一角谷暁子(テレビ東京アナウンサー)、解説におおたとしまさを迎え、「名門とはいったい何か?」常識を打ち破る教育現場に密着する。

mei_20200926_3.jpg今回の名門校は、名古屋のお嬢様学校「金城学院」。金城学院OGでSKE48のセンターを務める須田亜香里と、横浜のお嬢様学校「フェリス女学院」OG・たかまつななをゲストに迎えておくる。

須田の母校「金城学院」の内部を、今回特別に校長先生自ら撮影。そこに映し出されたお嬢様教育の真髄とは? ピーク時の半分以下に減少してしまった女子校...今こそ注目したい、女子校の価値に迫る。

mei_20200926_1.jpg以前特集した「女子御三家」をはじめ有名校も多いが、1970年代に700校以上あった女子校は、今や300校以下に減少。フェリスや金城のようにキリスト教宣教師が創設したミッション系、浦和第一女子や川越女子などの公立校、学習院や慶應といった大学附属校、仏教系や職業訓練校などに分類される。

「明治になって開国をし、西洋文化が入ってきて、 "女子にも教育をしてあげられる環境を整えてあげよう"という想いから女子校ができた。当時、旧制中学は男子しかなかった。それに相当する教育機関として作られたのが女学校。しかし当時の女子は大学に行けなかったので、"それならば自前で作ってしまおう"という流れから、大学が付属している女子校が多い」とおおたが解説する。

meimon_20200926_03.jpg創立から131年、名古屋きってのお嬢様学校「金城学院」。1日の始まりは礼拝、賛美歌を歌って祈るのが伝統。日本で初めてハンドベルの本格的な活動を始めたのは、金城学院で結成されたグループだそう。

mei_20200926_4.jpg高校からの外部募集がない中高一貫の女子校で、全校生徒数は約2000人。スクールモットーは「主(しゅ)を畏(おそ)れることは 知恵の初め」で、自分を絶対とせず、自分と他者の人格の尊重に目覚めるということ。進学先は、約半数が内部推薦で金城学院大学へ進むほか、毎年10名以上が医学部医学科に合格している。学費は年間約50万円(※諸経費は除く)。

mei_20200926_5.jpg明治22年、宣教師のアニー・ランドルフが名古屋市東区に「女子専門冀望(きぼう)館」を設立したのが始まり。当時、日本女性の社会的地位の低さを感じたランドルフが目指したのは、「国際社会にも奉仕できるリーダー的な女性の育成」。以来、中部地区最古の女子教育機関として地域の女子教育をリードしてきた。

meimon_20200926_04.jpgゲストの須田のほか、いとうまい子や鈴木ちなみなど、芸能界で活躍する卒業生も。いとうは「金城って聞いただけで心がときめく。すごいですよね、その効果って。みんながほんわかとした花園で暮らす花たち。もし女の子がいたら絶対に女子校に入れたいです」と女子校の素晴らしさを熱く語る。

それでは、現役の金城生はどんな生徒たちなのか? 校長先生がインタビュー!

mei_20200926_6.jpg「学校で伝統を感じる時は?」と聞かれた生徒たちは「大きな荷物を持ってバスや電車に乗っていると、卒業生の方から"頑張ってね"と声をかけられることが多々あります。思いやりのある先輩方を見て、金城生として誇りに感じます」「毎朝礼拝でパイプオルガンの音を聴くと"頑張ろう!"という気持ちになれます」と笑顔に。

将来の夢を聞かれると、「大学で異文化理解を深めながら、国際社会で生じる問題について研究したい」「JICA職員または専門家として途上国のインフラ整備に携わりたい」と、具体的な目標を定めた答えが返ってくる。思いやりと品があり、しっかりしている...それが金城生!

meimon_20200926_05.jpg金城には、中高6年間にわたって専任教師が教えるバイオリンの授業があり、演奏技術はもちろん、感性や品位を磨く。その腕を披露する演奏会も。

mei_20200926_7.jpgさらに、一流のホテルや旅館で本格的なテーブルマナーを学ぶ授業も。「バイオリンの授業があるのが普通だと思っていて、チェロにも挑戦しました。テーブルマナーも、大人になってから"やって良かった"と思います。あわてずに対応できるし、後輩にカトラリーの使い方を教えてあげたりできるので...」と須田。

金城ならではの授業は他にも。「ワールドスタディーズ」という授業では、世界の地理や歴史を日本語と英語で学び、生徒は自身の考えを英語で表現。さらに、自分と他者の尊厳を大切にできる人を目指す「Dignity」という独自の学習プログラムも。探究型の学びを通して、金城の教育方針である「科学的思考・表現・協働」と3つの力を確かなものにしている。

meimon_20200926_06.jpgこちらは須田の制服姿。上下セパレート型のセーラー服をいち早く制服に採用したのが金城だといわれている(※諸説あります)。このセーラー服に憧れる名古屋の女子は多く、須田もそのひとり。デザインは大きく変わることなく、現在も金城の伝統として継承されている。胸元には紅の十字架にしらゆりの校章が輝き、母親から受け継いで使っている生徒もいるそう。

meimon_20200926_07.jpgここで、「金城学院」長屋頼子校長がリモートで登場。自身も金城の卒業生で、一昨年から校長を務めている。長屋校長は、須田が高校1年生の時の担任の先生だった。

女性の社会進出が当たり前となり、男女の垣根のないジェンダーレスが叫ばれる今。「女性らしさ」という言葉すら時代遅れと言われる中で、お嬢様学校の存在意義はどこにあるのか。女子校が減少する中、長屋校長が考える女子校の生きる道とは?

「時代とともに変わっていかなければならないこともあります。現在は、"科学的思考・表現・協働"この3つの力を持って子どもたちを送り出したいと思っている。今は女性も社会で活躍する必要があります。昔々は良妻賢母を育てるといわれていましたが、今はどんな社会においても、自分から進んで参加できる女性を育てていきたいという風に思っています。女子校では、色々な計画や運営をする時に"男性に任せましょう"というわけにいかないので、力仕事を含め、何から何まで自分たちでやっていくわけですよね。今の社会には、女性のそういった意気込みが必要で、女子校が存在する意義は高いと思っております」と語る長屋校長。

最後に須田は「私は金城生であることに誇りがあります。もちろんSKE48としての居場所を背負って発言することはありますけど、それ以上にまず学校が思い浮かぶんですよね。優しさや愛情など、金城に恥じない自分でありたいという気持ちで行動できています」と笑顔で語り、長屋校長は「嬉しいですね。コロナ渦で大変な時かと思いますが、ぜひ愛を持って周りの方々に接し、学び続けてください。あなたが成長していくところを楽しみにしています」とエールを送った。

番組ではほかにも、須田が語る学校生活、お嬢様が踊る本気のソーラン節、いとうまい子の母校愛あふれるトークなどをお届けする。

この放送は、「ネットもテレ東」で期間限定配信中です!

そして、明日よる9時放送「THE名門校!日本全国すごい学校名鑑」(BSテレ東)は、ゲストにOGのたかまつななを迎え、横浜のお嬢様学校「フェリス女学院」の秘密に迫る。

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フェリスといえば何と言っても横浜女子の憧れ。90年の歴史あるセーラー服が名門の風格を物語る。合言葉は〇〇。2泊3日の修養会でその〇〇を学ぶという。〇〇とは一体何?

また、運動会よりも学園祭よりも命がけなのが、合唱コンクールと英語弁論大会。そこには、深い理由があった!

そして、意外と知られていないフェリス女子たちの素顔とは? 昼休みの話題は何と「社会問題」って本当?

スタジオには名古屋が誇るお嬢様学校出身で、SKE48の須田亜香里も参戦。今、女子高が減り続ける中で、求められる意義を考えていく。

<ゲスト>
須田亜香里 たかまつなな

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