現場で奮闘する人たちの姿を通して、さまざまな経済ニュースの裏側を伝えるドキュメンタリー番組「ガイアの夜明け」(毎週火曜夜10時)。9月15日(火)の放送では、withコロナ時代、注目が高まる、密にならない"田舎での体験"にスポットをあてる。企業と地方がタッグを組んだこれまでにない取り組みに迫る。
人気アウトドアブランド「スノーピーク」 地方で仕掛ける新・田舎体験
コロナ禍でキャンプ人気が高まる中、熱烈な支持を集める会社がある。新潟・三条市に本社を構える「スノーピーク」は、キャンプで使うテントをはじめ、アウトドアグッズを生産。5年前には東証一部に上場を果たし、国内で最も有名なアウトドアブランドのひとつに成長した。
地方発で成功した「スノーピーク」が力を注ぐのが、アウトドアを切り口にした地域おこし。日本各地で、気軽にキャンプ体験できるグランピング施設などを展開している。地方のプロジェクトを仕切る小林悠さんの前職は、大手カメラメーカーのデザイナー。キャンプ好きが高じ、6年前「スノーピーク」に転職。家族とともに故郷・新潟にUターンした。
そんな小林さんが今回挑む舞台は、長野・白馬村。「長野オリンピック」の舞台にもなったスキーの聖地で、冬には国内外からスキーヤーが集結。外国人だけで37万人が訪れる、世界で有名なスキーリゾートだ。
ところが、雪が消えると景色が一変。人の姿は消え、村中で閑古鳥が鳴く状況に。冬以外にどうやって人を呼ぶのか。それは、白馬が長年にわたって抱える大きな課題だった。
そこで、一大拠点としてオープンしたのが「スノーピークランドステーション白馬」。アウトドアショップをはじめ、レストランやカフェ、観光案内所を併設。「スノーピーク」としては初の試みとなる観光拠点施設だ。
「この施設を中心にして今までにない田舎体験を提供したい」という小林さんには、さらなるプランがあった。観光客に電動自転車で村を巡ってもらい、白馬の魅力を肌で体験してもらう「スノーピークGO」。電動自転車のレンタルやランチ、温泉まで付いて、1人7000円。参加者には「スノーピーク」の製品を使ってもらう。白馬の魅力を伝えるとともにブランドPRも狙った渾身の企画だ。
ところが、7月にサービスを開始したもののサイクリング体験の募集になかなか予約が入らない。村全体の期待を背負う中、お客さんは来るのか。
1日1組限定 1泊100万円!? "城泊"で殿様気分を体験
かつてフランシスコ・ザビエルがやってきてキリスト教を伝えた長崎・平戸市。今も異国情緒あふれる雰囲気を残す街だ。しかし、平戸市を訪れる人はここ数年減少しており、街のシンボルともいえる平戸城を訪れる人も減っていた。平戸市は、城を活かしつつ、これまでにない魅力を生み出す必要性に迫られていた。
この難題に挑むのは、鞍掛斉也さん。鞍掛さんは、これまで廃校となった学校や、過疎の進む農家など地方で特別な宿泊体験を生み出してきた。そんな鞍掛さん、今回仕掛けるのが、城をリノベーションし、豪華な宿泊施設に生まれ変わらせる「城泊」プロジェクト。
驚くのはその価格。城に泊まるだけでなく、「1日お殿様になれる」特別な体験をつけてなんと1泊100万円。1日1組限定で5名まで。それにしても驚きの価格だ。100万円に見合う、"お殿様体験"とは一体どんなものなのか!?
このプロジェクトには平戸市が全面協力。「ほかの地域にはないインパクトで平戸をPRしたい」と、城泊に期待を寄せる。
しかし、準備が進んでいた9月上旬。九州を立て続けに直撃した巨大台風で、平戸市内も被害を受けた。果たして、城は無事か。そして1泊100万円のお殿様体験は完成したのだろうか・・・。
地方創生のいまを追う「ガイアの夜明け」は、今晩10時から放送。どうぞお見逃しなく!
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