送りつけ詐欺、給付金詐欺、ネットショッピング詐欺...コロナ禍で急増する新たな詐欺への対策

公開: 更新: テレ東プラス

ネットでマスクを買ったら、マスクの写真が届いた!? 給付金を受け取るために手数料を振り込まなきゃいけない!? 新型コロナウイルスの収束が見えない中、不安と混乱に乗じて新たな特殊詐欺の被害が増えています。

毎回さまざまな専門家がレギュラー出演中の生活情報番組「なないろ日和!」(毎週月~木 午前9時26分~放送中)から、防犯アドバイザー・京師美佳さんに、今急増する新たな詐欺と、その対策についてうかがいました。

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コロナ禍で生活様式が変わる中、新たな詐欺が広がっています。さらに、「不況になると詐欺が増えます」と京師美佳さん。世界的な不況の中、今後さらに被害が増えてくることが予想されます。今、気を付けるべき詐欺とは?

コロナの不安に付け込む「送りつけ詐欺」

新型コロナウイルス感染症拡大による商品の品薄に便乗し、注文してないマスクや消毒液を勝手に送りつけられ高額を請求する被害が。また、目的が不明のまま中国から送りつけられる「謎の種」も話題となっています。

【「送りつけ詐欺」対策】
・身に覚えのない箱、封筒は開けない。
・身に覚えのない代引き商品は、同居する家族などが注文したという確認が取れるまで受け取らず、宅配業者には一旦引き取ってもらう。
・箱を開けてしまった場合、中身を使用しない。記載の電話やメールアドレスなどにアクセスしない。
・荷物は届いてから2週間待って捨てる。

「まずは、身に覚えのない宅配物、郵便物は受け取らないことが鉄則。ポストや宅配ボックスに配送、郵送されてしまった場合は、配送業者や郵便局に連絡を。また、特定商取引法により発送側から2週間連絡がこなければ廃棄することができるので、いつ届いたかをメモしておきましょう」(京師美佳さん、以下同)

公的機関を装った「給付金詐欺」

新型コロナウイルス感染症の緊急経済対策として給付される「特別定額給付金」「持続化給付金」を狙った新たな「給付金詐欺」も急増中です。

【「給付金詐欺」対策】
・役所などの公的機関から個人に直接電話で連絡が来ることはない!

「公的機関を名乗り、電話で『50万円の給付金がもらえるので、ATMで1万円の手数料を払ってください』などの連絡があった場合は全て詐欺! 公的機関から個人に直接電話で連絡が来ることはありません。

また、〇〇区役所、〇〇税務署などと偽って書面を送り、手数料などを要求する詐欺もあります。その場合、配送物、郵送物に記載された電話番号には連絡せず、自分で役所の正しい電話番号を調べ確認しましょう」

nanairo_20200906_02.jpg画像素材:PIXTA

善意に付け込んだ「災害復興支援詐欺」

震災や水害などの発生に際し、「復興支援」と偽り被災地への寄付をだまし取る「災害復興支援詐欺」。人の善意に付け込む卑劣な詐欺です。

【「災害復興支援詐欺」対策】
・募金は信頼できる機関、団体に!
「被災地を応援するなら、公的機関やテレビ局や新聞社など母体が確認できる機関や団体に募金しましょう」

注文したものと違う「ネットショッピング詐欺」

外出自粛によりネットショッピングを利用する機会が増えるとともに、「ネットショッピング詐欺」も横行しています。マスクが品薄になった際には、マスクを注文したら「マスクの写真」が送られてきたという被害も。

【「ネットショッピング詐欺」対策】
・信頼できるショッピングサイトを使用する。
・IDやパスワード、クレジットカード情報は保存せず、面倒でもその都度入力。
・ショッピングサイトからのメールは細かくチェック。
・クレジットカードの利用明細を確認。

「ショッピングサイトだと偽り、『パスワードの変更をお願いします』などのメールが届くフィッシング詐欺にも注意。メールに記載されているURLをクリックするのではなく、実際に使用しているショッピングサイトにアクセスして確認するようにしましょう。

クレジットカードの利用明細を確認することも重要。気付かれにくくするため、一度に大きな額を購入するのではなく、3000円程度の商品を多数購入するという手口も実際にありました。カードを不正使用された場合は、使用されてから24時間以内にカード会社に連絡することが必要なので、こまめにチェックしましょう」

また、「置き配泥棒」も急増。不況下では、高額な商品だけでなく、水やトイレットペーパーなどの生活用品や食品なども被害に。不在の際は宅配ボックスを指定する、コンビニ受け取りを利用することで防げます。ショッピングサイトによっては、受け取り方法を指定しないと勝手に「置き配」が選択されてしまうこともあるので要チェック!

nanairo_20200906_03.jpg画像素材:PIXTA

詐欺かな?と思ったら...

詐欺にあってしまったけど、恥ずかしいから、家族に迷惑をかけたくないから......と、誰にも相談しなかったり、泣き寝入りしたりするのはやめましょう。詐欺にあった場合、詐欺かもしれないと疑わしい場合は、警察電話相談「#9110」、消費者ホットライン「188(いやよ)」に電話で気軽にご相談を!

また、詐欺の被害は高齢者に多い傾向があります。未然に防ぐためにも、日頃からご家族でコミュニケーションを取ることが重要。何かあった際にも相談しやすくなります。また、家族を装った詐欺の対策として、家族の間で「合言葉」を決めておくのもいいですね。

「私だけは大丈夫!」が最も危険! 対策をしっかりとって詐欺の被害にあわないようにしましょう。

取材協力:京師美佳さん。防犯対策専門家であり日本初の犯罪予知アナリスト、日本初の女性防犯アドバイザー。錠前師、防犯設備士の資格を持つ。セキュリティ企業、防犯ガラスメーカーなどの勤務を経て独立。セキュリティ全版のプロデュースや設計、監修、販促支援、企業顧問などを行う「京師美佳セキュア・アーキテクト」を立ち上げる。テレビ、新聞、雑誌などのメディアや講演などで防犯の啓蒙活動を展開中。
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京師美佳さんも出演する「なないろ日和!」は、今後もあらゆる専門家が出演し、生活に役立つ情報をお届けしていきます。毎週月~木曜9時26分からのOAも要チェックです!

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