落語を愛する美女に大きな展開が! テレビ出演? 留学? その後の人生を紹介:世界!ニッポン行きたい人応援団

公開: 更新: テレ東プラス

ニッポンに行きたくてたまらない外国人を世界で大捜索! ニッポン愛がスゴすぎる外国人をご招待する「世界!ニッポン行きたい人応援団」(毎週月曜日夜8時~)。毎回ニッポンを愛する外国人たちの熱い想いを紹介し、感動を巻き起こしています。

今週は「ニッポンにご招待したら人生が変わっちゃった! 感謝のビデオレターが届いちゃいましたSP」と題して、ニッポンにご招待後、スゴいことになっている方々を紹介!

桂歌丸さんの大ファン! 落語を愛するケタさんに大きな展開が!

最初は、東欧の国・ジョージアの首都・トビリシに住むケタさん。

nipponikitai_20200831_01.jpg
初めて出会ったのは、約2年前。日本語学校の学生だったケタさんが愛してやまないものは落語。中でも桂歌丸さんが大好きとのこと。部屋の壁一面には歌丸さんをはじめ、名だたる落語家の写真が飾られていました。落語の言葉遣いが印象的で、落語を理解するために日本語を勉強しています。

ニッポンの伝統芸能のひとつ「落語」。江戸時代は娯楽として人気で、落語が観られる小屋が200軒以上も! 明治になると落語界に大きな功績を残した三遊亭圓朝が登場。今でもレパートリーに加えられている「芝浜」や「死神」のような名作を生み出しました。

昭和になると、続々とスターが誕生。ビートたけしさんもドラマで演じた、破天荒な生き様と芸風で人気を誇った五代目 古今亭志ん生や、滑稽話を得意とし、落語家初の人間国宝になった五代目 柳家小さんなどが名を連ねます。

インターネットを参考に独学し、古典落語「寿限無」も覚えるほど落語を愛するケタさんを、ニッポンにご招待。まず向かった群馬県「まえばしホール」には、ケタさんがどうしても会いたかった人が!

nipponikitai_20200831_02.jpg
それは、六代目 三遊亭円楽さん。2年前に亡くなった歌丸さんとは、「笑点」での名コンビが有名でした。ケタさんのことを話したところ、「高座にあがる前の30分なら」と快諾してくださいました。早速、ジョージアで練習した古典落語「寿限無」を演じるケタさんの動画を見ていただくことに。

すると、ケタさんの落語に対する情熱が伝わったのか、「日本語としても正しいし聴いていて景色が見える。目の動きを直せば良くなるよ。今度直してあげる」と円楽さん。なんと後日、直接落語の手ほどきをしていただけることに! この日は客席で初めて生の落語を鑑賞。「すごかった! 生が一番」とケタさん。本物の落語に触れ、感動していました。

続いて向かったのは浅草演芸ホール。円楽さんに紹介していただいた桂竹紋さんに前座の仕事内容など、寄席の裏側を見せていただきました。

そしていよいよ円楽さんとの稽古の日。ジョージアから持って来た着物を着て向かったのは、円楽さんの稽古場。緊張しながらも師匠の目の前で古典落語「寿限無」を精一杯演じます。

nipponikitai_20200831_03.jpg
前回円楽さんに目線の動きを指摘されたケタさんでしたが、今回は「動画で見た時より良くなっている」と褒めていただきました。円楽さんは「一本調子なので、登場人物ごとに口調やリズムを変えること」と実演を交えてアドバイス。さらに3日後、円楽さんがもう一度練習の成果を見てくださることに。ホテルに戻ると、すぐさま復習を始め、時間を惜しんで練習に励みます。練習の合間には演芸場に通い、生の落語を見て勉強。

そしていよいよ練習の成果を見ていただく日。ケタさんが向かったのは、「横浜にぎわい座」。楽屋に挨拶に伺うと、円楽さんから「お客さんの前でやってみる?」と驚きの提案がありました。まさかの提案に動揺するケタさん。実は円楽さん、この場所に特別な想いがありました。実は「横浜にぎわい座」は、円楽さんが毎年歌丸さんと二人会をやっていた場所。この日は、歌丸さんを偲ぶ会でした。円楽さんは、ケタさんが歌丸さんのファンだったことも何かの縁と感じ、提案して下さったのです。ケタさんは「やります、お願いします。嬉しい、恥ずかしいけど」と答えます。

nipponikitai_20200831_04.jpg
ケタさんは、400人のお客さんで満員になった会場で、前座として高座に上がり、見事古典落語「寿限無」を披露! お客さんからもしっかり笑いを取っていました。舞台袖に戻ってきたケタさんの第一声は「気持ち良かった!」円楽さんからは「気持ちがこもっていました。熱意も伝わりました。合格!」とのお言葉をいただきました。

あれから1年8カ月...。ケタさんから届いたビデオレターを円楽さんのもとへ。

nipponikitai_20200831_05.jpg
帰国後、ジョージアではYouTubeでケタさんのニッポンご招待を見た人が多く、大きな反響があったとのこと。なんとテレビにも出演していました。こちらは、ジョージアで人気を誇る朝の情報番組「希望の朝」。

nipponikitai_20200831_06.jpg
ケタさんのことを「ジョージアで唯一、ニッポンで落語を勉強した人」として紹介。ジョージアでも落語を広めようと落語会を企画しましたが、新型コロナウイルスの影響で中止になってしまったと話します。ニッポンの感想を聞かれると、「夢が叶いました。憧れていた円楽師匠に会い、多くの人の前で落語をしました。夢を見ている気分でした。突然高座に上がると言われたときは本当にびっくりしました」と話し、ジョージア語で古典落語「寿限無」を披露。円楽さんは、「度胸の塊だね!」と驚きつつも嬉しそう。

nipponikitai_20200831_07.jpg
テレビ出演は他にも。若者に人気の情報番組「朝」では、古典落語の「ちりとてちん」を日本語で披露。

さらにケタさんから驚きの報告が! 「来年から東京福祉大学に留学することが決まりました」。なんとケタさん、猛勉強の末、東京福祉大学の奨学金付き留学試験に合格していたのです! 今年の9月に入学する予定でしたが、新型コロナウイルスの影響で来年3月に延期になってしまいました。

最後にケタさんから円楽さんにお願いが...。それは、ニッポンに留学したら、また自分の落語を見て欲しいというもの。

nipponikitai_20200831_08.jpg
「その時まで一生懸命落語を勉強します!」とケタさん。すると円楽さんは「ニッポンへ来たらお稽古にいらっしゃい!」と快諾して下さいました。

ケタさんをニッポンにご招待したらジョージアで落語を広め、ニッポンへの留学を勝ち取っていました!

「日本泳法」に夢中なポーランドのピョートルさん...会場がざわついた資格審査の結果は?

続いて紹介するのは、前回に引き続き、「日本泳法」に夢中なポーランドのピョートルさんです。

nipponikitai_20200831_09.jpg
出版社に勤めているピョートルさんは、世界選手権にも出場した競泳ポーランド元代表のパヴェウさんとポーランドで日本泳法チームを結成。3年前に2人をご招待し、ポーランドで動画を観て憧れていた慶応義塾大学体育会水泳部・葉山部門の皆さんの指導のもと、年に1度行われる日本泳法の資格審査に挑戦することに。

審査は2種目行い、合否は総合的に判断されます。大会まで、練習できるのはたったの3日。基本となる泳ぎ「一重伸(ひとえのし)」を中心に、北島監督をはじめOBの皆さんがつきっきりで指導して下さいました。

そして、長野で迎えた「第62回 日本泳法大会」本番。2人が目指すのは全7種の資格の第一歩となる遊士の取得。審査される2種目は、自己申告した一重伸と前日に指定された型。

まずは、緊張してしまい、本番に弱いというピョートルさんから。何度も練習した「一重伸」。課題は膝が離れてしまうことでしたが...

nipponikitai_20200831_10.jpg
1種目目はなんとか泳ぎ切ることができました。続いては、ポーランド代表選手だったパヴェウさん。

nipponikitai_20200831_11.jpg
さすが大舞台にも慣れていて、泳ぎに余裕がありました。

ピョートルさんの2種目目は、あまり練習時間がとれなかった「両手伸(もろてのし)」。両手で水をかく推進力の高い泳ぎですが、ピョートルさんが泳ぎ始めると、にわかにざわつき始める審判の皆さん...緊張が走ります。

nipponikitai_20200831_12.jpg
「両輪伸?」「なんか変だ」「コールは?」一体、何があったのでしょうか。ピョートルさんが泳ぎ終わると、審判の方々が集まって話し合いが始まりました。不安そうに見つめるピョートルさん。

nipponikitai_20200831_13.jpg
どうやら間違った種目をコールされてしまったようで、「両手伸」を「両輪伸」とコールしたとのこと。ピョートルさんの泳ぎは間違っていませんでしたが、きちんと審査できなかったため、全員が泳ぎ終わった後、もう一度泳ぐことに。

パヴェウさんの2種目目は「片抜手(かたぬきて)」。速度の出る高度な泳ぎですが、問題なく泳ぎ切りました。そして最後は、ピョートルさんの再審査。なんとか泳ぎ切って、游士資格審査が終了しました。果たして2人の結果は...!?

nipponikitai_20200831_14.jpg
見事合格! 2人ともとても嬉しそう!

別れの時。パヴェウさんは「練習でたくさんのことを教えてもらい、大会まで参加させてもらえたことに心から感謝します」と慶応義塾大学水泳部・葉山部門の皆さんに感謝を伝えます。ピョートルさんは「皆さんと一緒に練習した時間はとても貴重なものになりました。ポーランドに帰ったら、日本泳法の楽しさをもっともっと広めていきたいと思います」と約束します。

キャプテンの笠原さんは、名前入りの「水干(すいかん)」(江戸時代に水着として使われた装束)をプレゼント。游士の資格に合格した印となるワッペンも袖に縫い付けられています。

nipponikitai_20200831_15.jpg
あれから3年...ピョートルさんからのビデオレターを慶應大学の皆さんのもとへ。

nipponikitai_20200831_16.jpg
「先ずは私の宝物を見てください。長野でいただいた游士の賞状です。この賞状はポーランドの水泳仲間全員に羨ましがられるんですよ。なぜなら 慶應義塾大学の先生からきちんと教わり、資格をもらった唯一のポーランド人、いや...恐らく唯一のヨーロッパ人だという証だからです」とピョートルさん。

nipponikitai_20200831_17.jpg
パヴェウさんは去年怪我をした足の手術が控えているため、安静にしていなければならないそうで、違う街で療養中。パヴェウさんから預かった手紙をピョートルさんが代読します。「皆さんとの出会いは、僕にとって一生の宝物です。帰国後は大きな変化がありました。2018年に娘のアガタが生まれました。娘も日本泳法をやっていますので、今度は親子でご指導していただけたら嬉しいです!」。

nipponikitai_20200831_18.jpg
ポーランドでは、新型コロナウイルスの影響で3カ月プールが閉鎖されてしまいましたが、ようやく再開され、ピョートルさんは今、1人で練習をしています。「有吉さんから教えていただいたとおり、あおり足は膝を閉じることを心がけています」と話すピョートルさん。3年前は膝が離れがちで水をうまくつかめず、推進力が弱かったのですが...

nipponikitai_20200831_19.jpg
有吉さんは、「綺麗になってる!」と嬉しそう。ピョートルさん、ニッポンで教わったことを何度も練習し、推進力が上がっていました。有吉さんも「水をうまく掴めてる。相当泳ぎ込んだと思います」と感心。

さらにピョートルさんから「"ナショナル・ジオグラフィック"に、私が書いた日本泳法についての記事が掲載されました」と驚きの報告が! 日本泳法を世界に広めたいと、850万人が購読する世界的有名雑誌に記事を掲載。「日本泳法は心と水の調和から生まれた革新的泳法であること、アメリカ海軍特殊部隊も採用していることなどを書きました」。これには、OBの皆さんもビックリ!

さらにもうひとつ報告が...。ピョートルさん、3年前は婚約者だったアーニャさんと去年結婚していました!

nipponikitai_20200831_20.jpg
そして今、アーニャさんのお腹には赤ちゃんがいて、来年1月に出産予定だそう。日本泳法を子どもと一緒にやりたくてワクワクしているとのことでした。

ピョートルさんをニッポンにご招待したら、日本泳法の魅力を世界に発信する架け橋となっていました!

盆栽が好きすぎて、ニッポンに住んじゃったラファエルさん

そして今回から、新企画「ニッポンが好きすぎてニッポンに住んじゃった人応援団!」がスタート! ニッポンのあるものが好きすぎて自ら来日、そのまま住むことを決意した外国の方を応援する企画です。

やってきたのは東京・江戸川区。ニッポンのあるものが好きすぎて、そのまま住んじゃった外国人とは...?

ニッポンに住んで3年、ポーランドからやってきたラファエルさん。

nipponikitai_20200831_21.jpg
ラファエルさんが愛するものは、ニッポンの生きる芸術「盆栽」。

大自然にそびえる木を鉢の中に凝縮させ、表現する盆栽。その美しさは海を越えて大ブーム! 輸出額が120億円を突破し、盆栽は今や世界共通語「BONSAI」として知れ渡っています。

ラファエルさんが盆栽を知ったきっかけは15歳の時に観た「ベストキッド」という映画。空手を通して少年の成長を描いた内容なのですが、ラファエルさんは空手ではなく...とあるシーンで数分出てきた盆栽に目を奪われたといいます。「この美しいものはなんだと驚きました。何度もビデオを巻き戻して盆栽のシーンだけを観るほど気になっていたんです」とラファエルさん。

nipponikitai_20200831_22.jpg
映画をきっかけに盆栽を知り、趣味として続けていたラファエルさんですが、37歳の時に運命的な出会いを果たし、盆栽家になることを決意! 仕事を辞め、単身ニッポンへ!

ラファエルさんが修行の場として選んだのは、日本初の盆栽美術館「春花園」。800坪の敷地に1000以上の盆栽が展示され、年間3万人が来園します。

nipponikitai_20200831_23.jpg
中には一億円の盆栽も! そしてその一億円の盆栽を育てた人こそ、ラファエルさんの師匠・盆栽作家の小林國雄さん。

nipponikitai_20200831_24.jpg
盆栽家として最も栄誉がある内閣総理大臣賞を4度受賞。世界各国を巡り、ニッポンの盆栽の魅力を伝えている第一人者です。そんな小林さんのもとで盆栽技術を学ぼうと、世界中からたくさんの弟子たちが集まっています。現在ラファエルさんの他に外国人が2名、日本人と合わせて6名が住み込みで働いています。熱心に勉強するラファエルさんには、親方も期待大。

2人が出会ったのは今から4年前。ニッポンからすごい盆栽家が来ると聞いたラファエルさんは、飛行機に乗って盆栽の講演が開かれる隣国リトアニアへ。そこで講演をしていたのが小林さんでした。この講演中にあるハプニングが! 誤って手を滑らせ、盆栽を落としてしまいそうになった小林さんをラファエルさんが咄嗟にステージに上がり、支えたのです。その時の写真がこちら。

nipponikitai_20200831_25.jpg
そのままステージに残りアシスタントを続けたラファエルさんは、間近で見た親方の盆栽技術に感銘を受け、弟子入りを決意。こうして単身ニッポンへ来日し、ニッポンに住んじゃったのです。

この日、ラファエルさんにとって最大の試練が! 親方が書いているのは新作のイメージ図ですが、なんとその制作をラファエルさんに任せるとのこと。

nipponikitai_20200831_26.jpg
親方が競りで買った大きな黒松を改作してより美しく、作品の価値を高めるのがラファエルさんの仕事です。

nipponikitai_20200831_27.jpg
「盆栽は真っ直ぐだと面白くない。縦の動きがあるから(自然の)厳しさが表現できる」と話す親方。今回はまっすぐに伸びた太い幹を曲げて改作することに。一度失敗すると枯れてしまいます。親方から盆栽の購入額が150万円という話を聞き、「今、ナーバス」と緊張気味のラファエルさんですが、親方は「大丈夫だよ! 彼の腕ならできるよ」と太鼓判を押します。

チェーンソーで幹の一部をくり抜き、針金を巻いてジャッキを使い思い切り曲げていきます。作業開始から9時間...幹を曲げる難解な技を成功させ、厳しい自然の中で生きる黒松になりました。

nipponikitai_20200831_28.jpg
大きくはみ出した枝は、鉢の下に曲げることで雪の重みに耐える姿を表現。ポーランドでは決して学べない技術を、親方に直接教えていただくことで吸収しているラファエルさん。

nipponikitai_20200831_29.jpg
ここで、ラファエルさんに応援サプライズ! 行き先は伝えずに目隠しをしてもらい、行きたがっていた富士山へご招待! 念願だった富士山を前にし、何かを感じたラファエルさんは「もっと美しい盆栽が作れるように励みます。ポーランドに帰ったらその魅力をたくさんの子どもたちに伝えたいです。頑張ります! ホントだよ!」と約束してくれました。これからも夢に向かって頑張ってください!

そして、今夜8時放送! 月曜プレミア8「世界!ニッポン行きたい人応援団」は...。

nipponikitai_20200831_30.jpg
▼組子を学びたいアメリカ人男性
約3年前、ニッポンにご招待。史上最年少の27歳で内閣総理大臣賞を受賞した組子職人・塩澤正信さんに憧れる彼は、塩澤さんの工房で3日間にわたりお世話になることに。そこで目にした驚きの職人技とは!? また誰にも見せたことがないという個展用の組子作りを特別に見学し、お手伝いをすることに!

▼漆喰や左官技術を学びたいアメリカ人男性
約2年前、ニッポンにご招待。大河ドラマ「真田丸」のオープニングや洞爺湖サミットの円卓、羽田空港のファーストクラスラウンジなどを手がけた世界的左官職人・挾土秀平さんに憧れる彼は挾土さんの工房で2日間にわたりお世話になることに。そんな彼からビデオレターが。ニッポンが誇る職人も認めた新たな技術とは...

▼金継ぎを学びたいイタリア人女性
約2年前、ニッポンにご招待。「金継ぎの素晴らしさをイタリアで広めたい」と語る彼女は、京都にある漆芸舎 平安堂で漆芸修復に40年以上携わる漆芸修復師・清川廣樹さんに2日間にわたりお世話になることに。そんな彼女からビデオレターが。金継ぎがきっかけで○○デビュー!? 驚きの出来事とは?

出演者
【応援団長】織田信成
【出演者】眞鍋かをり高橋茂雄(サバンナ)
【ナレーション】大塚芳忠増田明美

どうぞお楽しみに!

PICK UP