誹謗中傷問題、何を書き込むと違法になる? 匿名で書き込まれた時の対処法は?:じっくり聞いタロウ

公開: 更新: テレ東プラス

売れっ子から懐かしのスターまで、芸能人が驚きの近況を報告する番組「じっくり聞いタロウ~スター近況(秘)報告」(毎週木曜深夜0時12分放送)。8月6日(木)の放送では、YouTuber弁護士の藤吉修崇さんが、絶対にあってはならない誹謗中傷問題を徹底解説!

某バラエティに出演していた女子プロレスラーがSNS上で多くの誹謗中書を受けて自ら命を絶った事件が起き、匿名で書き込む卑劣な行為が大きな社会問題となっている。藤吉さんはそういった誹謗中傷の相談を年間1000件以上受けてきた。

jikkuri_20200809_02.jpg
藤吉さんによると、誹謗中傷で被害を受け相談に駆け込む方は、「圧倒的に夜の職業(風俗嬢やキャバ嬢)の女性」が多いのだという。

粘着的に何度もしつこく書く人は女性が多く、例えば、水商売の方だと、同僚が「枕営業をやってる」と書き込み、蹴落とすなどのケースも。また、客の男性が、サービス悪かったことに腹を立てて書き込む人もいるという。

本人にとっては、本名を書かれると身バレするという危険が。また、店の経営者にとっては、誹謗中傷されて精神的に病んで辞めていく人が増え困っているそうで、ネットの書き込みを見るのを禁じている店もあるのだそう。

また、女子プロレスラーの事件があって以来、急激に増えている相談がある。書き込んだ側から、「書いてしまったものが誹謗中傷にあたるのか」「誹謗中傷だった場合、逮捕されてしまうのか」といった相談だ。

jikkuri_20200809_03.jpg
何を書き込むと誹謗中傷にあたるのか?
藤吉さんによると誹謗中傷には大きく分けて2つのパターンがあり、1つは「批評や批判などの感想を書き込んだ場合による誹謗中傷」、もう一つが「事実や個人情報を着込んだ場合による誹謗中傷」だという。

批判や悪口などの「人によって評価が分かれるもの」は、「受忍限度を超えるかどうか」で判断されるという。仕事や商品などに対する批判や批評はある程度許されるが、それがエスカレートして"死ね"とか"ブス"といった人格攻撃に及ぶものになると名誉毀損にあたる可能性が高い。

人によって言葉への感じ方、傷つき方も違うので"批判や批評"と"誹謗中傷"の違いを明確にするのは難しい問題だと藤吉さんは語る。

jikkuri_20200809_04.jpg
もう一つの事実を書き込んだ場合の誹謗中傷については、例えば、番組MCの名倉潤は「実はカツラだぞ」と書くなど、「事実無根のことを書いて、その人の評判を落とすことは一発アウト」と藤吉さん。

jikkuri_20200809_05.jpg
事実を書き込み個人情報を漏洩するものや事実無根の書き込みでその人の評判を著しく落とすものは違法性が高いという。

そして藤吉さんは、「匿名で何でもできちゃうじゃないですか。匿名っていうのは本当に卑怯だと思っていて」と、匿名性が一番の問題だと指摘する。

jikkuri_20200809_06.jpg
匿名での誹謗中傷に、どう対処すればいいのか?
匿名で誹謗中傷を受けた場合、弁護士を通してインターネットを接続するためのプロバイダーに連絡し、書かれた記事を削除してもらうことが可能。さらに書き込んだ相手の名前の開示請求もできる。

しかし、情報の保有期間などから、書かれてから2〜3ヵ月以内に特定の手続きをすることが必要だ。また、特定して相手への慰謝料請求や謝罪請求ができるが、日本の場合、慰謝料の額は10〜50万円に収まってしまうことが多いという。

この放送は「ネットもテレ東」で期間限定配信中!

PICK UP