ポイントを押さえれば失敗しない! 初心者でも楽しめる「夏のガーデニング講座」

公開: 更新: テレ東プラス

今年の夏は、おうちで過ごす時間が増えそうですね。せっかくなので庭やベランダを美しい草木や花々で彩りたい......と思うものの、夏はガーデニングには向かないのでは? いえ、実は初心者向きの時期なんです。

さまざまな専門家がお役立ち情報を提供する「なないろ日和!」(毎週月~木 午前9時26分~放送中)から、"ガーデニングの達人"である園芸家・川原田邦彦さんに初心者でも楽しめる「夏のガーデニング」について話をうかがいました。

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夏の季節におすすめの植物は?

夏の強い日差しに、花々も萎れてしまいそう!? 夏はガーデニングには向かないと思っている方も多いですが、実は、「夏は植物の成長が速く根の張りも良く、早めに結果が出るので初心者向きの季節」と川原田さん。ポイントは「暑さに強い花」を選ぶこと。夏中咲いている花を選べば、長く楽しめます。

【夏におすすめの花々】

nanairo_20200719_02.jpg画像素材:PIXTA

トレニア......暑い夏にたくさんの花を次々と咲かせる。とても育てやすく初心者向き。
観賞用トウガラシ......観賞期間が長く人気。秋まで楽しめ、室内に入れておけば冬も枯れない。

日日草......最盛期には毎日次から次へと花が開く。高温と日照を好む乾燥に強い丈夫な植物。

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ペンタス......春から秋にかけて色とりどりの花が咲く。暑さや湿気に強く育てやすいので、ガーデニング植物として初心者にも人気。

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百日草......その名の通り100日間花が咲き続けるので長く楽しめる。

マンディヴィラ......熱帯原産のため暑さに強く育てやすい。赤、ピンク、白などの派手な花が特徴。
コバナランタナ......小さな花が固まって咲き、低く広がる。

寄せ植えを楽しもう

nanairo_20200719_06.JPG写真提供:川原田邦彦さん

色鮮やかな夏の花々を楽しむには、ひとつの鉢やプランターに複数の植物を植える「寄せ植え」がオススメ。一見、難しそうに見える寄せ植えですが、ポイントさえ押さえておけば、初心者でも簡単に楽しめます。

【ポイント1】同じ性質の花を植える
同じ鉢に植えるので、「暑さに強い」「長く咲く」「日当たりが好き」「日蔭が好き」など同じ性質の花々を選ぶこと。同じ性質なので、どちらかがダメになるなどお世話も楽になります。上記で紹介した夏の花々はどれも同じ性質なので、どれを選んでも大丈夫。

【ポイント2】2色でまとめよう
まずは、メインとなるカラーを2色にまとめることから始めてみましょう。川原田さんのオススメは、対照的な色合いで両方の色が引き立つ「紫×黄色」の組み合わせ。このカラーリングは海外では普通に行われており、特にカラーリーフの花壇でよく目にする組み合わせだそう。

【ポイント3】高さの違いを活かす
高さの異なる花を組み合わせると、立体的な仕上がりに。中心となる部分に高さのある植物、その周辺を囲むように背の低い植物を植えてみましょう。

寄せ植えを上達させるコツは、いろいろなお庭や絵画などを見て「いいな」と思ったら、まずは真似をしてみること!

nanairo_20200719_07.JPG写真提供:川原田邦彦さん

使用する花々が決まったら、まずは買ってきた時に入っていたポットのまま並べてみて、レイアウトを決めてから植え替えます。植え替える際は、しっかり根をほぐすことが大事。レイアウトできたら根の間を埋めるように土を入れれば完成! 夏の花々は暑さに強いので、しっかり太陽の光を浴びることができる屋外やベランダなどで楽しみましょう。

食べて楽しむガーデニング

草木や花々だけでなく、食べられる植物を植えれば鑑賞に加えて収穫の楽しみも! 彩も美しいオススメの食べられる寄せ植えを紹介します。

【サンショウ×ハーブ×イチゴ】
中心に芯をサンショウ、その間にハーブやイチゴなど食べても楽しめる植物を。イチゴは鉢の外に垂れ下がって実がなるため、植える際には苗の向きに注意。丈の長い鉢を使用するのがオススメ。

【レモン×ハーブ】
中心に柑橘類、周りに食べられるハーブを。柑橘類の中でもオススメは「レモン」。無農薬のレモンを家で育て、必要な際にお庭やベランダから鉢を室内に持ち込み、食卓に置いて、その場でもぎ取るといった、粋なおもてなしもステキです。

「ハーブ」は厳しい自然環境でも育つ強い繁殖力のある植物のため、あまり手をかけなくてもどんどん成長します。こまめに料理などに活用しましょう。

梅雨時~夏にかけての注意点は?

基本的に「一年草」や「二年草」は暖かい時期に植えれば問題ありません。ただし、冬に向かって植える場合は、時期に気をつけましょう。人気のあるパンジーやビオラは9月頃から園芸店に並びますが、少し気温が下がった10月から11月上旬までに植えましょう。逆に12月になると気温が下がり、春までは新しい根は伸びないので、根鉢をくずさなくてもよいことを知っておきましょう。


わからないことや困った時は、信頼のおける園芸の専門家に相談するのが一番! ガーデニング初心者のみなさんも、失敗を恐れず夏のガーデニングで生活に彩りをプラスしましょう。

※この記事は川原田邦彦さんによる見解に基づいて作成したものです。

(取材・文/水野春奈)

取材協力:川原田邦彦さん。園芸研究家。茨城県牛久市に20,000平米の敷地を持つ大正6年創業の園芸店・確実園園芸場オーナー。東京農業大学造園学科卒業。NHK「趣味の園芸」講師として活躍するほか、樹木の育苗から造園まで幅広く手がけ、特にアジサイの収集と研究には定評がある。テレビ、ラジオ、雑誌などのほか、各地で園芸講座、植木講座の講師を務めるなど幅広く活動中。著書に「はじめてでも美しく仕上がる 庭木・花木の剪定」(西東社)、「日本のアジサイ図鑑」(柏書房株式会社)ほか。

川原田邦彦さんも出演する「なないろ日和!」は、今後もあらゆる専門家が出演し、生活に役立つ情報をお届けしていきます。毎週月~木曜9時26分からのOAも要チェックです!

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