現代日本人の身近に起こるさまざまな社会現象をテーマに、"今"を捉える知的エンターテインメント「たけしのニッポンのミカタ！」（毎週金曜よる10時）。7月10日（金）は「ニュースにいつも取材されるスーパーの謎」をお届け。ニュースでよく見るスーパー「アキダイ」だが、いったなぜ、この店ばかり取材されるのか？　その真相を深掘りする。

東京都練馬区にある「FRESH LANDアキダイ」。とある日の番組表をチェックしてみると、スーパーに関するニュースや特集で登場するのはこちらのお店ばかり。2020年4月だけでも、登場した番組数は65本！ しかし、なぜ大手スーパーではなく、「アキダイ」ばかりに取材が殺到するのか？

早速番組スタッフが取材を申し込むと、社長自ら「1時間半後だったら大丈夫ですよ！」と取材を即決してくれた。西武新宿線・武蔵関駅から徒歩3分のお店で迎えてくれたのは、ニュースでよく見る社長。取材を始めようとすると、編集を考慮し、店内BGMをオフにしてくれる。

さらに、「ホワイトバランス(撮影の際に色を調整すること)大丈夫？」と専門用語まで飛び出し、スタッフに確認。カメラを考えて立ち位置を変更するなど、かなりテレビ慣れしていることが伺える。

1992年創業の「アキダイ」。よくニュースで見かける野菜コーナーはもちろん、魚・肉・調味料なども充実しており、広さ80坪の店内には約6000種類もの商品が並ぶ。関町本店の他にも、練馬区と杉並区に5店舗を展開。いわゆる「町のスーパー」かと思いきや、普通のスーパーでは見かけないような商品も。野菜オタクの社長は、ミニトマトだけでも4種類、ナスも常時4種類以上置くなどし、調理法に適した品種が選べる品揃えの良さも人気の秘密だ。通好みの青果店は、激安店ではないのにお客が続々と集まり、多い日には2000人以上が来店する。

そんな「アキダイ」の年商は、なんと29億円！ 町のスーパーがそこまでの売り上げを叩き出す秘密を探るため、社長の一日に密着した。

朝7時に社長が向かったのは、東京・多摩地区にある青果市場。社長自ら毎朝市場に出向き、自分の目と舌でチェックした野菜を仕入れている。この時間は、すでに多くの商品の取引が終了しており人影もまばらだが、ガラガラの市場にこそ商機があるという。

「この時間に残っている野菜は価格交渉がしやすい」と社長。交渉することにより、客に良い品を安く提供出来るのだ。毎日4tトラック8台分もの野菜を仕入れるため、買い付け額は月に1億3千万円と周辺の会社の中でトップ。

店に戻ると社長自ら接客し、夕方は電話での発注作業に追われる。この日の夕食は、仕事中に食べた焼き鳥2本のみ。全ての店舗の発注を社長自らしているため、作業が深夜に及ぶこともあるが、一括発注により商品のロスが減少し、常に新鮮なものを仕入れることが出来るのだ。

高校生の頃、八百屋さんでアルバイトしていた社長は、1日130ケースの桃を売っていたそう。一度は会社勤めしたものの、「青果店を開きたい」という夢を抱き退職。4年間修行したのち、23歳という若さで「アキダイ」を開店した。しかし、オープン当初は苦難の連続。お客が来ない時期もあったが、良い品物を揃えることで口コミがお客を呼び、今の繁盛店になった。「アキダイは宝箱のイメージ。自分の気に入ったものをお客さんに喜んでもらいたい」という思いが社長の原動力。しかしなぜ、町のスーパーの社長にテレビの取材が殺到しているのか？

「取材依頼が来たら断らない」という社長。スマホには様々な番組スタッフの連絡先がびっしりと登録されていた。密着中「WBS(ワールドビジネスサテライト)」から取材の電話も。「困っている人がいたら精一杯何かしてあげたい。お願いされたらイヤと言えないタイプで、たまたまそれがテレビ局だった」と語る。ちなみに年間250回ほど取材を受けているものの、ギャラは貰っていないそう。その男気あふれる性格と豊富な知識から、お客だけでなく取材が殺到するようになったというのも納得だ。

番組ではこの他、

・「近所にコンビニっぽい店があるけど、あれは何？」
...コンビニっぽいお店だが、大手チェーンではなさそうな店がある。調査に出向くと、そこには独自のこだわりと哲学を持つ店主がいた。大手チェーンに属さず、独自に営業を続ける背景にはある「秘密」があるという。果たして何なのか？ たけし＆太一がリモート中継で素朴な疑問をぶつけていく。

今夜10時放送！ 「たけしのニッポンのミカタ！」をお楽しみに！