深夜12時帰宅で定期代は約28万円！ 超親孝行な娘が”某夜間学校”に遠距離通学する理由：所さんのそこんトコロ！

「所さんの学校では教えてくれないそこんトコロ！」（毎週金曜よる9時）の人気シリーズ「あなたはなぜ遠距離通学をするんですか？」。驚きの遠距離通学をしている方を取材し、「なぜそんなに遠くから通っているのか」を紐解きます。今回「テレ東プラス」では、5月29日の放送内容を紹介！

遠距離通学者がいると聞き、レポーターのスギちゃんがやって来たのは、東京・後楽園駅近くの住宅街。時刻は夜9時と、遠距離帰宅するには少し遅めの時間。

「学生さんと待ち合わせ」と聞いていたスギちゃんですが、現れたのは46歳の野上さん（※取材当時）。ある夢を叶えるため夜間の学校に通っているので、帰宅が遅くなってしまうそう。早速帰宅に密着します！

まず野上さんが向かったのは、最寄りの後楽園駅ではなく都営バス「伝通院前」停留所。錦糸町行きのバスに乗り15分、御徒町駅前停留所で下車しJR御徒町駅へ。山手線に乗り、ひとつ隣のJR上野駅で下車。果たしてどこまで帰るのでしょうか？

上野駅といえば在来線から新幹線まで多くの路線が乗り入れるビッグターミナル。ここから仙台行きの東北新幹線に乗ると聞き、「東北に行くんですか...」と不安そうなスギちゃん。月〜土曜日まで、週6日遠距離通学しているという野上さん。車内では、水筒に入れたコーヒーをスギちゃんに振舞ってくれますが、「これが、今やろうとしていることに大きく関係している」とのこと。コーヒーが関係する野上さんの夢とは？

新幹線は埼玉県を経て栃木県へ突入し、宇都宮駅で下車。まだ最寄りではなく、向かったのは駅前のバスターミナル。宇都宮駅から日光を結ぶ路線バスに乗ること15分。「大曽十文字」停留所で降り、深夜まで営業するスーパーマーケットに寄り道します。

2日に1回は学校帰りにここで買い物するそう。買い物を済ませたら再びバスに乗り、10分で下車。ここが最寄りのバス停ですが、さらに15分歩き、ようやく自宅に到着しました。時刻は深夜12時。往復6時間の遠距離通勤で、交通費は約28万円(※3ヵ月の定期代)もかかりますが、全て自己負担だそう。もう夜も遅いので、翌朝改めてご自宅を訪ねることに。

翌朝、ご自宅にお邪魔すると、朝から沢山の料理を作る野上さんの姿がありました。「夜間部の学校に通っているので、家族の朝・昼・晩のご飯を作って行かなくちゃいけない」とのこと。父と兄と3人で暮らしている野上さんは、食事の用意や父親のお世話があるため、実家から東京の学校へ通っています。朝食の片付けを終えると、すぐに家を出る野上さん。時刻はまだ朝8時半。学校は夜からのはずですが、いったいどこに行くのでしょうか。

車で走ること30分、到着したのはとある一軒家。中にはテーブルや椅子が綺麗に並べられています。

実はこちら「街家かふぇ木・木（ここ）」というカフェ。野上さんは友人とこのカフェを共同経営し、生活費を捻出しています。カフェスペースの他に、人が1人寝られるような不思議なスペースも。この空間こそが、遠距離通学に大きく関係しているとのこと。

朝9時から6時間働いた後は、3時間かけて東京へ通学。ここまでして通う学校とは...？

野上さんが通っているのは、浪越徳治郎が創立した「日本指圧専門学校」。日本で唯一指圧を専門的に学べる学校です。野上さんの夢は、亡き母が喜んでくれた指圧のスペースを併設した「指圧カフェ」をオープンすること。遠距離通学の甲斐あって、見事指圧師の国家試験にも合格し、指圧カフェのオープンに向けて日々準備に励んでいます。往復6時間の遠距離通学には、野上さんの母への思いと大きな夢が詰まっていました。