<コロナに思う>サッカー協会・田嶋会長 コロナ感染「咳もしなかったし、肺炎とは気づきもしなかった」

公開: 更新: テレ東プラス

wbs_20200417_01.jpg
新型コロナウイルスの感染拡大、外出自粛による経済へのダメージ...。未曾有の事態に日本国内だけでなく世界中が不安に包まれる中、『ワールドビジネスサテライト』では、現在「コロナに思う」と題し、各界の著名人によるリレーメッセージをお伝えしています。

今回は日本サッカー協会の田嶋幸三会長のメッセージです。田嶋会長は3月17日に日本の要人としては初めてコロナウイルスの感染が報じられました。18日間の入院をへて、今月2日に退院した田嶋会長は、自分が気づかないで進行し、人にうつしたりすることが起こり得る新型コロナウイルスの怖さを訴えます。


私たち日本サッカー協会は2月26日に在宅勤務にしようと決めました。それくらい、その時点で危機感を持っていたんです。

ただ3月2日、3日にヨーロッパの国々のすべてのサッカー協会の会長が集まる総会、そして理事会がありまして、今で言う「3密」、まさにその中にいました。

われわれは4人で行ったんですけれども、常に食事の前には手を消毒したり、うがいをしていたんですが、どこで(ウイルスに)感染したかは今もってわからないんです。

(日本に帰国後)ちょっと悪寒がするかなと思って、家で休みました。その時にセルビアのサッカー協会会長、スイスサッカー協会の会長と、私がちょうどアムステルダムで一緒にいた方々が次々と発症したというニュースが流れました。

自分としては咳もしなかったですし、肺炎とは全く気づきもしませんでした。ですから、セルビアやスイスの会長たちが発症したという情報がなかったら、もしかしたらそのまま働いていた可能性があります。肺炎がもっと進行していたかもしれないと思うとちょとゾッとします。

全く自分が気づかないうちに進行したり、気づかないうちに人にうつすことが起こり得るウイルスであること。これが僕は一番怖かったですし、自分が人に感染させてしまっているんじゃないかと本当に申し訳ない気持ちですぐに入院しました。

ヨーロッパのサッカーチームは今ほとんど練習なんかしていません。みんな自宅にいて、自分で練習する。そういうことをやってくれています。われわれもそうするべきだし、今は我慢して練習しないで、このコロナを落ち着かせることだと思っています。

東京はこれから感染者が増えると思います。検査ももっとして、疫学的にも公衆衛生上もデータとして取っていかないと、この状況を撃退することにはつながっていかないと思います。

そういうことをみんなで協力してやっていきたいなと思っています。



「コロナを思う」は、
テレビ東京ビジネスオンデマンドで現在配信中です

有名医師のアドバイス、医療従事者の声、闘う企業...「新型コロナウイルス」に関する情報はコチラ

PICK UP