「マスク投資、2週間で10%配当」新型コロナに便乗した詐欺まがいの手口:ガイアの夜明け

公開: 更新: テレ東プラス

現場で奮闘する人たちの姿を通して、さまざまな経済ニュースの裏側を伝えるドキュメンタリー番組「ガイアの夜明け」(毎週火曜夜10時)。3月31日(火)の放送では、シリーズ「マネーの魔力」第4弾として、横行する詐欺の実態を特集。新型コロナウイルスにまつわる詐欺まがいの投資勧誘や、特殊詐欺を撲滅するためにひた走るひとりの主婦を追う。

新型コロナにまつわる詐欺

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3月中旬。ひとりの女性が、詐欺被害者の救済に取り組む加藤博太郎弁護士のもとを訪れた。不審なメールで「マスクの投資」を持ちかけられたという。女性が差し出したスマホの画面には「40円(税込)で80万枚の仕入れを致します。66円(税込)で卸す先が決まっています。マスクが不足している医療機関に卸します。事業資金として仕入資金3200万円の調達をお願いしています」という文字が。また別のメールには「2週間で10%の配当が得られる」と記されていた。

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時代とともに手口を変えてお金をだまし取る詐欺。巻き込まれないためにはどうすべきか、スタジオでは、テレビ東京・警視庁捜査二課担当の南早紀記者が最新の手口を紹介した。

最近は、新型コロナウイルスにまつわる詐欺まがいの行為が横行。北海道では「マスクを販売します」というメールが届き、クレジットカード情報を入力した結果、マスクは送られずカードが不正利用されてしまうという被害報告も。群馬県では「水道管に新型コロナウイルスがいた。除菌するのに20万円かかる」という怪しい電話があったそう。南記者は「冷静に考えるとあり得ないことを不安な時は信じてしまう」と警笛を鳴らす。

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自動的に詐欺犯を判別するアプリ

対面することなく被害者をだます...。こうした特殊詐欺が後を絶たず、被害額は2019年で約301億円。その中で、医療費などの還付金を振り込むと話して被害者をATMに誘導し、言葉巧みに入金を促す還付金詐欺は、東京都内で過去最悪の約16億8000万円を記録した。

3児の母である高良悦子さん(44歳)は、特殊詐欺に使われる電話に注目。詐欺犯からの電話を撲滅するアプリの開発を試みている。

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電話帳にない番号から携帯電話に着信があるとアプリが起動。会話中、詐欺が疑わしければ、受け手が画面上に表示されている「通報」ボタンを押す。多くのアプリ利用者が通報することで「声の指名手配リスト」ができ上がり、登録された詐欺犯から電話がかかってきても、アプリが自動的に切断してくれるという仕組みだ。声紋を分析するため、話し方や声色を変えてもしっかり認識できるという。

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自己資金をつぎ込みアプリを開発する高良さん。開発に乗り出したのはあるきっかけがあった。

2月中旬、京都。投資家やベンチャー支援会社との会合に出向いた高良さんは、「開発費として、最初に3000万円を集めたい」と熱弁。アプリ開発後は自治体とライセンス契約を交わし、住民への公共サービスとして提供したいと投資家たちに訴える。

だが、彼らの反応は鈍い。ある投資家からは「ちょっと意地悪な質問です。アプリをインストールしていなければ(詐欺犯の声紋は)データとして取れない。鶏と卵だとは思うが、(アプリの普及には)いかにたくさんデータサンプルを集めるのか(が重要)」との声が。事業化は厳しいとの指摘が相次いだ。高いハードルをどう乗り終えるのか...高良さんの挑戦を追う。

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番組では、老舗高級ホテルで起きた金銭トラブルを紹介するほか、"詐欺集団"の影のオーナーに接触をはかる。今晩10時からの「ガイアの夜明け」をどうぞお見逃しなく!

シリーズ「マネーの魔力」が見たい方は、テレビ東京ビジネスオンデマンドへ!

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