鋳鉄製の小さなフライパンこと「スキレット」。最近では100円ショップでも購入できるようになり、保温性の高さに好評の声が集まっています。スタイリッシュな見た目で熱々のままテーブルに出すことができるのも魅力。洗い物を減らせるのも嬉しいですよね。
今回はスキレットを使って、寒い冬にぴったりのアヒージョを作ってみたいと思います。作り方は、管理栄養士でレシピ開発も手がける平原あさみさんに伺いました。
朝食やオーブンレンジで使いやすい「オーバル型」
「スキレット=キャンプ道具」の定義を覆したのが、100均ショップで買えるスキレット。300円(税別)という破格の価格で手に入ります。購入したのはオーバル型のスキレット。実際に持ってみると、鉄ならではの重さと厚みをしっかりと感じられました。
スキレットといえば丸型が多く販売されていますが、オーバル型のスキレットは、特に朝食での使いやすさが抜群です。例えば、目玉焼きを片側で焼き、その横でウインナーも同時に焼けます。また、持ち手が短くオーブントースターにも入れやすいサイズなので、トーストとおかずを同時に完成させることも可能。一人暮らしの方にも重宝するサイズです。
スキレットの表面を洗って、油をなじませたら、早速アヒージョを作ってみましょう。野菜をたっぷり食べられるので、ダイエット中の方にもオススメです。
【材料】(1~2人分)
・季節の野菜・きのこ
(今回はれんこん、さつまいも、パプリカ、マッシュルームを使用)
・エビ(冷凍でもOK) 4〜5尾
・にんにく 1片
・塩 適量
・オリーブオイル 適量(野菜が浸るぐらい)
【ポイント1】ニンニクと唐辛子はみじん切りで風味がUP
アヒージョは香りが命です。にんにくは皮をむき、みじん切りにします。細かく切ることで、より香りが出ますよ。鷹の爪は種を取り輪切りにしてください。若干香りは落ちますが、輪切りで市販されているものを利用すると手間が省けます。
【ポイント2】味付けは必ず下ごしらえ段階で!
具材を食べやすい大きさに切ったら、塩をしっかりとまぶします。火にかけてから全体に味付けをすると塩味が効きづらいので、最初に具材へ下味をつけるのがポイントです。水気の出るものは、しっかりとキッチンペーパーなどで拭き取ってから使用しましょう。
【ポイント3】スキレットは冷たい状態から調理開始!
熱する前のスキレットに、にんにく、鷹の爪、オリーブオイルを入れて弱火にかけます。にんにくの香りをオリーブオイルにゆっくりと移していくのがポイントです。
【ポイント4】にんにくを焦がさないよう、具材の火通りを意識
にんにくから小さな気泡が出てきて、香りが立ってきたら野菜の加えどきです。にんにくは焦がさないように注意しましょう!焦げるとかなり苦くなってしまいます。具材は火の通りづらいものから加えてください。さつまいも、れんこんなどの根菜類は、薄く切ると火の通りが早くなります。
仕上げに塩を加えて味を調えたら出来上がりです。ちょっとしたおつまみが欲しいときにもすぐに作ることができ、オシャレな見た目も◎。グツグツしたスキレットをそのまま食卓に出すと、「おーっ!」と歓声が上がりますよ!スキレットは蓄熱性にも優れているので、アヒージョのような温かさが重要な料理にピッタリです。
なお、使用後のスキレットは洗剤を使わず、たわしと水で洗ってください。洗剤で洗ってしまった場合は、オリーブ油や食用油を使用後に塗っておくと、錆びつきを防ぐことができます。......アヒージョのように油を多く使う料理の場合は、あまり必要ありませんが。
スキレットを含めて1,000円以下で簡単に作れる、コスパ抜群のアヒージョ。熱々のまま楽しめるので、寒い日にぜひ作ってみてくださいね。
【プロフィール】
平原あさみ
管理栄養士・こどもの食アドバイザー・一般社団法人 東京築地目利き協会 認定講師。「食べることは生きること。一生を食とともに」をモットーに、健康に関するコラム執筆、テレビ・雑誌への出演、企業タイアップの栄養監修など多方面で活動中。主な監修本に『みきママのスーパー離乳食&パパごはん』(主婦の友社)、『みきママのあと3kgやせるおかず』(宝島社)など。