"滝沢カレンが理解できれば、視聴者みんなが理解できる！"をテーマに、経済情報や話題のニュース、世間を騒がせている流行のモノについて、誰にでもわかるように優しくかみ砕いてお届けするお勉強バラエティー「ソクラテスのため息～滝沢カレンのわかるまで教えてください～」（毎週水曜夜10時）。3月4日（水）の放送では、春先に急増する特殊詐欺について、最新の手口と被害に遭わないための対策を紹介した。
特殊詐欺とは、騙す側と騙される側が実際に対面することなく、電話、ハガキ、メールなどを悪用して行われる詐欺のこと。聞き覚えがあるものでは、オレオレ詐欺や架空請求などが該当するが、2019年は年間約1万7000件も発生しており、その数はなんと1日に45件にものぼる。
特に3月、4月と年度の変わり目は注意が必要とのこと。理由は、進学や入社などで新生活をスタートさせる人が増えるため個人情報が飛び交い、結果として詐欺の被害も爆発的に増加するという。それでは、被害に遭わないようにするためには、どうすればいいのか...? 最新スマホ詐欺の事例2つと、その対策を徹底解説する。
元埼玉県警本部・刑事部捜査第一課であり、事件にかかわるスマートフォンの解析を得意としていた佐々木成三氏の説明によると、現在の日本のスマホ保有率は40代で約95%、50代で約90％、60代で約78％に増えているという。さらに昨今、スマホ保有率と比例するように伸びているのが、キャッシュレス決済の利用率だ。国をあげて推進していることもあり、40、50代では60%以上、60代でも約49％と、2人に1人は使っている計算。
1つめのスマホ詐欺は、キャッシュレス決済に目を付けた手口。キャッシュレスにはクレジットカードや電子マネーのほか、レジ横に置いてあるQRコードをスマホで読み取り支払いを行う方法が増えている。そのQRコードのシステムを悪用したのが、今回の実例だ。
通常どおりお店のQRコードを読み取って支払いをしたと思っていたのに...実はその時点で詐欺に遭っている可能性が！
その手口とは、詐欺師が店員の目を盗み、お店が設置したQRコードの上から「偽のQRコード」を貼っていたというもの。それに気づかず、利用者がスマホを使ってQRコードを読み取り、結果として詐欺グループの口座に入金してしまうケースがあるそう。
対策としては、QRコードを読み取った後、スマホに表示された内容をきちんと見てから支払いへ進むこと。QRコードはあくまで「縮小した情報」であるため、読み取った際はスマホの画面を確認し、正確なお店の情報かどうかをしっかりチェックするように心がけよう。
2つめのスマホ詐欺は、いまや若者から中高年層まで多くの人が利用しているフリマサイト（アプリ）を悪用した手口。実際に起きた事例を紹介する。
まず、被害を受けることになる「落札者」は通常の手順どおりにフリマサイトを利用した。
＜落札者（被害者）の行動＞
①テレビを買いたい！と思い、サイトを閲覧
②フリマサイトで希望のテレビを見つけて落札
③希望したテレビが到着
④出品者へ入金
......なんと、この④の時点で詐欺が発生していたのだという。それではなぜ、実際にテレビが届いたのにも関わらず、詐欺の被害に遭ってしまったのか? それは出品者（詐欺師）の巧妙なやり口によるものだった。
＜出品者（詐欺師）の手口＞
①テレビ（商品）が手元にない状態でフリマサイトに出品
②テレビを落札者（被害者）が購入
③②を受けて、家電量販店のテレビを後払いで注文
④テレビが落札者のもとへ到着
⑤落札者が出品者に代金を入金
⑥落札者のもとへ家電量販店から請求書が届く
......なんと落札者は、二重請求を受けることになってしまうのだ！
対策としては、落札し、商品が手元に届いたら、発送元が出品者であるかどうかをしっかりとチェックすること。上記の事例では、「家電量販店から届いた時点で『ちょっとおかしいな』と思わなければならない」と佐々木氏。到着時に「出品元」と「発送元」をしっかりと確認し、入金前に被害を防ぐよう気を付けよう。
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