大学院を卒業後、通産省に入省。公務員からワイン農家に転身した64歳男性の現実

"人生100年時代"となった今、長い人生を楽しく生きるために40歳代から知っておきたい「移住」「開業」「再就職」などの情報をお届けする「カンニング竹山の新しい人生、始めます！」（ＢＳテレ東毎週日曜夜9時）。

「テレ東プラス」では、3月1日（日）放送の内容を、先取りでご紹介します！

今回の「新しい人生の先輩」は、国家公務員からブドウ農家に転身、茨城県つくば市でブドウを作りながら第2の人生を謳歌する高橋学さん（64歳）。

高橋さんの農園の面積は2ヘクタール。そこで育てている約2500本のブドウの木から、2000本のワインを生産しています。この日は2020年に販売するワイン用のブドウの収穫が行われていました。

いいね！ポイント：収穫などの大規模作業は友人が手伝ってくれる

収穫作業を手伝ってくれるのは、子どもが学校に通っていた頃に知り合った保護者や元職場の同僚たちなど総勢10名。「本当にありがたいです。友達が手伝ってくれなかったら1人では絶対にできない」と高橋さん。

いいね！ポイント：ブドウ果汁100％自家製ジュースで渇きを癒す

もくもくと収穫作業をすること2時間。休憩時間には、市場に出回らないブドウ果汁100％の自家製ジュースが振舞われます。「濃厚で美味しい！」と大評判♪

いいね！ポイント息子が仕事を手伝ってくれる

そこに1人の男性がやってきました。高橋さんの息子・哲さんです。つくば市役所で働く哲さんは、「父が熱量をかけてやっているので応援したい」と頻繁にお手伝い。

朝10時からスタートした作業は16時で終了。お手伝いしてもらった甲斐もあり、この日は約200キロのブドウを収穫することができました。実はお手伝いの方のバイト代は0円。「定年後の時間を使って、僕たちはうまく参加させてもらっている感覚」「成り行きを見守りながら、潰れないように支えている（笑）」と、高橋さんを応援しつつ、自分たちも楽しんでいる様子がうかがえます。

いいね！ポイント：ワインの味を褒めてもらえる

バイト代の代わりは...もちろん高橋さんのワイン。「格が違う」「美味しい」と湧き上がる皆の声に、「最高ですね」と高橋さんの表情がほころびます。

いいね！ポイント：庭でとれた新鮮な食材を楽しめる

2016年、定年退職を機に移り住んだのが敷地600坪のこちらのお宅。すだちや柚子、柿なども植えており、竹林もあるので春にはタケノコが採れるそう。自宅の庭が旬の食材の宝庫に！

大学院を卒業後、通産省に入省して研究員になった高橋さん。現役時代はつくばの地質調査所に勤め、トンネル工事などの際、岩石の耐久性や特性を調べるのが任務でした。32歳の時、とも子さんと結婚。3人の子宝に恵まれ、公私ともに充実した生活を送っていた学さんは、定年を5年後に控えた55歳の時「給料をもらわずに自分でできる仕事がしたい。体力さえあればいつまでも続けられる農業が一番いいな」と思うようになります。

そんな中、北海道旅行で訪れた1軒のワイナリー。そこで出会ったワイン醸造家・曽我貴彦さんが高橋さんの人生に大きな影響を与えます。曽我さんは、「ピノ・ノワール」という黒ブドウ1種類のみを育て、赤ワイン「ドメーヌ・タカヒコ」を年間1万5千本生産。このワインは有名百貨店に並び、抽選で販売されるほど高い人気を誇っています。曽我さんが、一途にワインに打ち込む姿に惹かれた高橋さんは、「私もワインに打ち込む人生を送ってみたい！」と思うようになります。

5年間で準備を整え、2015年、60歳でワインのブドウを作る農家として新しい人生をスタートさせた高橋さん。3年後には、自分が育てたワイン約2000本が3カ月で完売に。人気のワインを生み出すことに成功します。しかし、ワインは売れているのに、「毎年200万～300万円の赤字」だそう。果たしてその理由とは？番組では、ブドウ農家になるための経費など、リアルに詳しく紹介していきます。