出来立ては最高にサク旨! 酒が蒸発すると話題の「鮭皮チップス」を自作してみた

公開: 更新: テレ東プラス

sakekawa_20200220_00.jpg
昨年末にはツイッターで「酒が蒸発する」とバズるなど、ネットで定期的に話題になっている「鮭皮チップス」。鮭で酒のつまみというと鮭とばがあるが、こちらは皮オンリー。それを焼いて塩を振ったものだ。

スーパーなどで買ってきた塩鮭を焼いたとき、皮の部分を食べるのが楽しみという人もいるだろう。塩味と香ばしさ、そして脂がしみる皮の部分は、酒のつまみにも、飯のお供としても最高だが......。鮭皮チップスのように、皮だけ剥いでオーブン焼きにしたら、もっと美味しくなるのだろうか?

今回は実際に試してみることにした。

材料はスーパーで売っている塩鮭のみ

sakekawa_20200220_01.jpg
さて、まずは鮭の買い出しだが、スーパーなどでいわゆる塩鮭として販売されているものを用意した。なるべく多くの皮が欲しかったため、尾の部分の切り身を選択。長さ22センチほどの切り身が2尾、パックで売られていたのを購入する。

sakekawa_20200220_02.jpg
これを皮と身の間に包丁を入れて、皮の部分を剥いでいく。このとき、身をなるべく残さないよう頑張りすぎると、皮が破れやすいので、少し身を残すぐらいの感じで包丁を入れていくと良いようだ。これは後で触れるが、少し身が残っているぐらいの方が、チップスにしたときにも美味しい。

オーブンでじっくり、皮際から染み出た脂で揚げ焼きに

sakekawa_20200220_03.jpg
市販されている鮭皮チップスの作り方を見てみると、オーブンなどで焼き上げているようなので、今回はそれを真似ることにした。あまり水分を飛ばしたくなかったので、火加減弱めの500Wで余熱なしから火を入れていく。

焼き始めてから5分ほどが過ぎると表面の水気が消え、10分後には身と皮の間から脂がじわじわ湧いてきた。ただ、表面はカサカサしているものの、触った感じはまだ柔らかい。

15分後には皮の白い部分が茶色く焼けてくる。そして20分後、いよいよ表面がカチカチになってきたので、ここで鮭の皮をオーブンから取り出した。

この時点では皮の部分を指で押すと弾力があるので、「まだ生っぽいのかな?」という感じだったが、外気に触れて冷えるとともに、カチカチの触感へと変わっていった。皮目の色が変わったぐらいで、十分に焼きあがったと考えてもよいかもしれない。

なお、火入れをしていると、肉や皮から脂が染み出してくるため、ホイルなどを敷いてから焼くのが無難だろう。その脂で残った身の部分が揚げ焼きのような状態となるため、香ばしさがより一層増した印象だ。ただ、皮が脂に浸かってしまわないよう、オーブンから取り出したらすぐ皿などに移したい。

サクサクで旨しょっぱい、それをビールで胃に流し込む幸せ

sakekawa_20200220_04.jpg
パリパリに焼きあがった鮭皮がこちら。火を入れると縮むかなと思ったが、マイナス2センチ程度とサイズ感に大きな影響はなかった。

今回購入したのが塩鮭だったので、まずは味付けなしでかじってみる。......ん、こんなものだろうか?香ばしさはあるのだが、市販の鮭皮チップスのようなコクがない。「今回は失敗だったかなぁ」と思いながら、塩を振って再びかじる。

「なんだこれ、凄い」

塩をかけると、鮭皮の味が激変した。しょっぱさと入り混じりながら、鮭の旨味が口の中にぶわーっと広がる。サクサクして、旨じょっぱくて、これこそまさに「酒が蒸発する」と人気の鮭皮チップスだ!皮だけなのに口の中が全部鮭味。それをビールで胃に流し込むのがたまらない。

sakekawa_20200220_05.jpg
多分、写真映えを気にして皮を破らないよう、皮ギリギリまで包丁を頑張らなかったのも良かったのだろう。薄く残った身の部分が、焼き魚の骨にヘバりついた身のようで、これがまたパリパリで旨い。かじるたびに、鮭の脂がじんわりと口に染みわたっていく。

さて、鮭皮1枚でビールを1本空けてしまった。もう1枚は違う食べ方、それも飯の友として食べてみたい。

sakekawa_20200220_06.jpg

sakekawa_20200220_07.jpg
ちょうど皮を剥いだ鮭の身の部分が余っていたので、これをグリルで焼いてみた。フレーク状にほぐし、塩で味を調えたら炊飯器の中でご飯と合わせて、保温状態にして10分ほど蒸らす。残った鮭皮は、ハサミでさいの目にカットした。

飯を茶碗に盛り、鮭皮を散らせば、パリパリ鮭ご飯の完成だ。

sakekawa_20200220_08.jpg
あぁ、これもヤバい、今度はご飯が蒸発する。大量に鮭をほぐして入れた旨味たっぷりのご飯と、パリパリで脂が染み出す鮭皮。もうオカズはいらない。

ひたすら飯を掻きこみ、最後は鮭茶漬けも堪能して、大満足の晩酌になった。鮭皮と身を焼いただけと、手間なくシンプルな調理で旨い酒と飯にありつけるので、ぜひ皆さんもお試しあれ。

PICK UP