イルカに性的魅力を感じる怪獣青年が語る「勉強できないやつはバカにされて居場所がない...かといってヤンキーになるわけでもない」:家、ついて行ってイイですか?(明け方)

公開: 更新: テレ東プラス

2月10日(月)に放送した「家、ついて行ってイイですか?(明け方)」(毎週月曜深夜)では、東京・阿佐ヶ谷で個性的な自作のカバンを抱えた入山和史さん(28歳)のお家について行きました。

まず向かったのは、「人の家の庭で怪獣を作っている」という入山さんの工房。「地方は表現の場がない」との思いで新潟から上京した入山さん。一度は造形会社に就職したものの、「怪獣しか作りたくない」という理由で退職し、ドラッグストアでバイトをしながら日々創作活動に励んでいます。好きな怪獣を聞くと、「ミラーマンとか。ちょっと亜流なんです。評価されないところが好き」と熱く語る入山さん。

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工房の持ち主である山崎さん(34歳)がスタッフを出迎えてくれました。「なぜ無料で庭を貸しているの? 入山さんとはどんな関係?」と早速質問。

2人の出会いは、映画「ガメラ」シリーズをオールナイト上映していた新宿の映画館。「(『ガメラ2』の上映が終わった際)一人だけスタンディングオベーションをしているバカがいて、それが彼で(笑)」と山崎さん。映画館で浮きまくっていた入山さんと話をしてみたら、お互いの怪獣感に共通するものがあったそうで、山崎さんは入山さんにお庭を貸すことに。

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さらに、怪獣を作る材料なども山崎さんが無料で用意してあげたそう。山崎さん、めちゃくちゃいい人です! 現在の入山さんの生活の基盤はほぼこの工房で、ドラッグストアのバイトが終わると、工房に来て明け方まで作業。仮眠するため自宅に戻り、また翌日の朝からバイトする生活がルーチンになっています。

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かなり本格的な怪獣の着ぐるみにスタッフもビックリ。「どう発展させたい? 売らないの?」と質問すると、「作るのが最終目的。売るために作っているのではない、創作欲求を満たすため」と入山さん。さらに「自分が見たかった怪獣像が今はない。怪獣は氷河期なんです」とこだわりを語ります。

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工房を後にして、今度は入山さんのご自宅へ。「こんな部屋、母ちゃんが見たらぶっ殺されますね」と恐縮するのも納得、雑然としたお部屋です。

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棚には自作のフィギュアが飾られていますが、同じくらいビールの空き缶も部屋に散乱しています。

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ちなみに、そんな入山さんのネタ帳はこちら。乱れた部屋からは想像できない(笑)、実に緻密なスケッチ!

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どうやらお片付けは苦手なようですが、「人と接してお金をもらっているから...」とのことで、お風呂に入浴剤を入れたり、洗濯はマメにするなど、体臭には気を使っている様子。

過去住んでいた部屋は、汚れ過ぎて「ゴキブリによくキ〇タマかじられていました!」と衝撃の告白が飛び出します。「本当はもっと掃除がしたいけど、工房ですべてのエネルギーを使い果たしているので......」と入山さん。

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イルカに性的魅力を感じるという入山さんは「怪獣と酒以外のことは優先順位が低い」と言うだけあり、ダウンタウンでさえも「あんまり知らないです」とのこと。ベッドルームのロフトは"性欲の園(本人談)"と化しており、エロ同人誌とエロ漫画の巣窟となっていました。「全部2次元。生身の人間には興味がない」とキッパリ! イルカのぬいぐるみに欲情するなど、ちょっと変態な部分も明らかになった入山さんですが、子どもの頃はどんな子だったのかが気になります。

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中学時代は新潟県内で上から3番を取るほど秀才だった入山さんは、県内トップの私立高校に入学。しかし、元々勉強好きではなく、1年、2年と虚無の生活を送っているとあっという間に成績は下から3番目に......。「進学校で勉強できないやつはバカにされて居場所がない。かといってヤンキーになるでもなく......。こういう鬱屈した人間って、何もしないのにプライドだけは高いんですよ」と当時の自分を分析します。

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高校3年生になり「何とかして周囲を見返したい」と思っていた矢先、映画「エイリアン」を見て感動。「みんなが受験勉強に精を出している間に、俺はエイリアンを作ってやろう! 巨大なエイリアンを作って見返してやろう!」と思い立ち、学園祭に向け、たった一人でエイリアンを制作します。

そして学園祭当日、エイリアンに扮して校舎を練り歩いた入山さん。「注目度ナンバーワン。史上初、個人で特別賞をもらいました。賞品は赤と青のペンだけでしたが、名誉なことでした」と当時を振り返ります。「俺はあいつらを見返してやったぞ!」と、この出来事が自信となり、今の自分がいるとのこと。

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「俺の幸せって金持ちとか安定した生活ではなく、ひたすら自分の好きな怪獣を作り続けること。俺が世の中に歯向かえる手段はこれ。作品を生きた証として残したい。怪獣を作って名を残すこと。そしていつか、俺みたいな人間が暗い世界から自信を取り戻してほしいな」と、笑顔で話してくれました。

これからも、入山さんにしか作れない怪獣をたくさん作ってください! 応援しています!

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