小泉孝太郎「求められなくなったら終わり! ひとりの人間としてどこまで勝負できるのか...これからも挑戦です」:病院の治しかた

公開: 更新: テレ東プラス

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"働く人々"を通して現代社会を描く「ドラマBiz」第8弾として放送中の「病院の治しかた~ドクター有原の挑戦~」(毎週月曜夜10時。BSテレ東は、毎週金曜夜9時)。多額の借金を抱えた病院が倒産の危機から復活を遂げた実話をベースにし、医師・有原修平(小泉孝太郎)が病院を治療していくストーリーは、「実にリアル!」と医療関係者からの声が続々。既存の医療ドラマとは切り口を変え、日本の地域医療に一石を投じる内容とあり、話題となっています。

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小泉孝太郎演じる修平が、地方ならではのしがらみや既得権益をバッサバッサと斬り倒す様は実に爽快! テンポが速いストーリー展開も見どころのひとつとなっています。そこで「テレ東プラス」では、主演の小泉孝太郎さんにインタビュー。ドラマの見どころはもちろん、普段病院や医療に対して感じていることなど、小泉さんに伺いました。

――実在の人物(「相澤病院」最高経営責任者・相澤孝夫)を演じる上で、今回の役作りにおいて意識されたことはありますか?

「実在のモデルとなった病院があり、実在の院長先生がいらっしゃるので、スーパースターやヒーローを演じるのとは違って、なるべくナチュラルに演じるように意識しました。序盤は迷いながら、そして中盤、後半で相澤孝夫さんになれるように...あえて役作りを意識しないように努力しました」

――医療ドラマではあるものの、手術シーンはちょっと出てくるだけで、メインは病院を改革したい修平と、それを阻止する関係者たちとの巧みなセリフのやりとり。こうした点も、既存の医療ドラマとは一線を画していますよね。

「白衣を着る医療ドラマは何度も経験させていただいていますが、オペ室に入って、メスを持ってというのが撮影の勝負どころになります。今回はこの白衣を着たら、医者としてオペをしようっていう気持ちになるんですけど、院長室で立ち向かわなければならないんですよ。そしてそこには膨大な量のセリフが待ち構えている(笑)。正直最初はきつかったですね。高嶋(政伸)さんとはよく『この作品は医療ドラマなんですよね? でもセリフは、経営者としてのやりとりばかりですよね?』とこぼしていました」

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――ドラマを通して「病院だって企業なんだ」と気づかされた方は多いと思います。合わせて、医療制度の問題点も知ることができる。小泉さんは修平を演じたことで、病院について改めて感じたことはありましたか?

「病院って、『なんでこんなに待たされるんだ』『事務的すぎる』などネガティブに感じる部分があったとしても、『この病院のスタッフは本当に親切だな』『先生が親身になってくれる』とか、何かひとついいところがあるだけで違うと思うんですよね。お医者さんだけど人間味が感じられるような、患者との距離が近いほうが安心感があるというか...」

――ちなみに、小泉さんは病院によく行くほうですか?

「それが、あまり行かなくてすんでしまっています。子どもの頃からインフルエンザに罹ったことがないし、今まで『病院に行かなきゃ!』と切羽詰まった状況に陥ったことがないんですよ。少しでも"体調が悪いな"と思ったら、ご飯も食べずに寝ちゃいます。それで、翌朝目覚めるとすこぶる体調が良くなっていて"昨日と今日で全然体調が違う!"ってよくあるんですよね。人間の体って毎日リセットされて蘇生されて...そう思うと、改めてすごいなと思います」

――修平は「暴走特急」と呼ばれるくらい熱い男ですね。修平は「何が何でも病院を再建する!」というゆるぎない信念を持っていますが、小泉さんの中にあるゆるぎない信念を教えてください。

「野球をしていた学生時代から大好きな言葉で座右の銘としているのが『One for All, All for One(みんなはひとりのために、ひとりはみんなのために)』です。その精神はドラマ作りでも芸能界でも活用できますよね。今でもとても大切にしている言葉です。そして、人として小泉孝太郎として、芸能界で"ドキドキワクワクする気持ちを持ちながら仕事をすることが大事だ"と思っています。常にそういう気持ちを忘れずに人と向き合っていきたいですね。

信念としては『この世界でひとりの人間として存在できるか』というのもあって、人工知能がものすごく発達して、AIが人間よりいい芝居ができるようになったら俳優を辞める時だなって(笑)。ひとりの人間としてどこまで勝負できるのか...。求められなくなったら終わりだし、今は充実しているので、この調子でどこまで続けていけるのか...これからも挑戦ですね!」

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【小泉孝太郎 プロフィール】

'78年7月10日神奈川県生まれ。AB型。2002年、テレビドラマ『初体験』で俳優デビュー。金曜8時のドラマ「警視庁ゼロ係〜生活安全課なんでも相談室〜」シリーズなど主演作多数。「東京オリンピック」テレビ東京メインキャスターに就任。

(撮影/uufoy 取材・文/船桂子)

そして今晩10時放送! ドラマBiz「病院の治しかた~ドクター有原の挑戦~」第4話は...。

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倉嶋亮介(高嶋政伸)が正式な職員となり、24時間救急対応する病院として再出発した有原病院。だが小児科医に欠員が生じ、野林良治(松本岳)ひとりが請け負う事態に。倉嶋は野林を心配するが、有原修平(小泉孝太郎)は24時間体制で精一杯。そんな中、野林がオペ前に姿を消してしまう。産婦人科の継続も難しくなり、閉鎖も取りざたされる事態に陥るが、またも修平がおかしな提案を...。

どうぞお楽しみに!

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