世界初! 夜間のパンダ撮影に成功! 中国のパンダ基地で働く唯一の日本人飼育員が涙で語る悲しい経験とは?:ナゼそこ

公開: 更新: テレ東プラス

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世界で活躍する知られざる日本人を取材し、ナゼそこで働くのか、ナゼそこに住み続けるのかという理由を波瀾万丈な人生ドラマと共に紐解いていく「世界ナゼそこに?日本人~知られざる波瀾万丈伝~」(毎週月曜夜9時)。「テレ東プラス」では、毎回放送した感動ストーリーを紹介していく。

家にもパンダ、職場でもパンダ

今回注目するのは、中国の研究機関で、パンダの飼育を外国人として唯一許されている日本人女性。放送8年目を迎え、これまで130カ国以上を取材してきた番組の実績が認められ、なんと中国政府が全面協力! 普段外国はおろか地元のカメラでさえ入ることを許されない撮影禁止の飼育場所に入ることに成功した。

その日本人女性がいるのは、中国四川省にある成都市。街の至るところにパンダのモチーフが溢れているのは、パンダを保護して飼育や繁殖の研究をしている成都パンダ基地があるから。早速その基地を訪れると、パンダに餌を与える日本人らしき女性が!

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この方が、中国で外国人として唯一パンダの飼育を許されている日本人、阿部展子さん(35歳)。飼育員のリーダー的存在だ。

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ここで、阿部さんの生活に密着。8時間の勤務を終えて、夕方4時に帰宅。寝る暇もなく、夜7時には夜勤のため職場へ。週5日勤務のうち、2日は夜勤なのだそう。しかし夜勤のおかげで今回テレビ東京が、海外はおろか地元のテレビ局も撮影したことがない、夜間のパンダ基地の撮影に成功! オリにいたのは一緒に眠る親子パンダ。日中は親子で過ごす時間を制限しているため、一般客は親子で寝ているところを見られないのだ。他にも、半目で寝る姿やさまざまな寝相など、レアな姿がいっぱい!

24頭のパンダの世話を1人でこなし、夜勤明けで帰った自宅にもパンダグッズが。まさにパンダ一色の生活! しかし、そもそもなぜ阿部さんは、外国人で唯一パンダの飼育を許されることになったのか?

悲しい出来事を乗り越えて

1984年、新潟県に生まれた阿部さん。小学6年の時、東京の上野動物園で初めて本物のパンダを見て、あまりのかわいさに時間を忘れたそう。それ以来パンダにハマり、パンダに関わる仕事に就くため、パンダ飼育員を多数輩出している中国の四川農業大学に入学。4年生の時に成都パンダ基地で飼育実習することに。

本場中国で飼育の経験を積む中、当時パンダがいなかった上野動物園に、2頭のパンダがやってくるというニュースが。阿部さんは上野動物園の園長宛てに、「中国で培った私のパンダ飼育の経験が、お役に立てるかもしれません」と手紙を送ると採用が決定。2010年、26歳で帰国し、上野動物園に就職した。

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2012年、パンダのシンシンが出産するも、赤ちゃんは生後6日で急死。「飼育員が殺した」「ちゃんと見てないからだ」などと世間から心ない声を浴びせられ、自責の念に駆られた阿部さん。「あのような死を二度と経験したくない」と思い、よりパンダの知識を深めるため上野動物園を辞め、成都パンダ基地へ。そこで中国人飼育員にも負けないパンダへの情熱と知識、勤勉な働きぶりが評価され、外国人で唯一の飼育員となったのだ。

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その後、阿部さんは、43グラムと世界一軽い体重で産まれてきたメスの赤ちゃんチェンランに出会う。日本にいた時のようなことは繰り返さないと心に決め、本当の母親のように見守り続けたチェンランが、生誕100日のお披露目会で初めて外に出る。パンダは生後100日を過ぎると生存率が格段に上がるため、大事な節目の日。会場に運ばれるチェンランは、母親代わりの阿部さんがいないせいか、どこか不安そう。

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世界のメディアが注目する中、お披露目会が始まり、今年生まれた7頭のパンダが勢揃い。チェンランも、元気いっぱいの様子! インターネットの生中継を見ていた阿部さんもひと安心だ。

上野動物園で働いていた頃は、赤ちゃんが生まれたことに喜ぶ気持ちのほうが大きかったが、今は母パンダと一緒にしっかり育てなければ、という思いが強くあるという。動物の世話なので汚い仕事もあるが、阿部さんは「それでも胸を張って『私はパンダの飼育員です』と言えるくらい好きなことをやれているので、満足です」と語った。

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明日1月13日(月)放送の「世界ナゼそこに?日本人~知られざる波瀾万丈伝~」は夜8時から 「ニッポンの秘境&IKKOパリでガチ日本人探し3時間SP」をお届け。

海外で出会った日本人に片っ端から声をかけ、面白そうな日本人にはついて行っちゃおうという人気企画「どこ行くんですか?日本人」を今年も放送! 番組初登場のIKKOがフランス・パリでアポなし面白日本人探しに挑戦! 行く先々で「どんだけ~」連発!突然の涙も...!?

さらに、南アジアの小国・ブータンからは、同国の多くの人々を救い、国葬が行われるほど国民から感謝されている、知られざる日本人偉人伝説を送る。

また、日本では、長野県天竜川の断崖絶壁にたった1人で暮らす80歳のおばあちゃんを発見! 体力に限界を感じながらも、便利な都会に移り住む気は全くないと語る。いったいナゼこんな山奥にたった1人で暮らし続けるのか? そこには誰もが驚く衝撃の理由が!

ほか、東京・八丈島の洞窟の中でたった一人、ひっそりと暮らす謎の"仙人"を放送、盛りだくさんの3時間スペシャルをお楽しみに!

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