大手企業CEOや「フィンテック芸人」が下支え! 赤字なのになぜ注目? 海外投資家を引きつけるベンチャーの秘密:投資家ジャーナル

公開: 更新: テレ東プラス

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投資家ユーチューバー集団「Zeppy(ゼッピー)」が、みんなに知ってほしいイケてる企業を紹介し、投資家の目線で会社を丸裸にする配信番組「投資家ジャーナル」。12月6日(金)配信では、家計簿アプリやクラウド会計ソフトを手掛けるマネーフォワードの代表取締役CEO・辻庸介さんが登場。同社の"赤字でも評価される"ビジネスモデルなどについて語った。

そこで今回「テレ東プラス」では、前編の内容をお届け! 前編では「FinTech(フィンテック)」(金融サービスと情報技術を結びつけた動き)界の国内代表格と名高いマネーフォワードの3つの特徴を、同社の決算資料や決算短信などを基にゼッピーが洗い出していく。

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海外と国内の温度差はFinTechやSaaSへの理解度が原因

1つ目のポイントは、ストック収入(単発で終わらず継続的に積み上がる収入)が超成長していること。特に事業者向けクラウドサービスのストック収入成長率(前年同期比)は第3四半期決算で70%と好調だ。

ここで「Zeppy」所属の井村俊哉(元お笑い芸人・現物株億トレーダー)が、「SaaS型のため(顧客が)継続的にお金を落とし続けてくれるのは、投資家としても安心感がある」と伝えると、辻さんは「マーケットのボラティリティー(変動しやすい状態)が低いので、ストックモデルは経営しやすい」と話した。

その他の事業ドメインも堅実に伸び、全体の売上高に対するストック収入の割合は77〜78%。ビジネスモデルの強固さについて「Zeppy」一同が絶賛した。

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2つ目のポイントは海外機関投資家の高い比率だ。2019年5月31日時点でその比率は31%。FinTechやSaaSが先行する海外では、同社の業績・ビジネスモデルの理解が容易で「説明もしやすい」と辻さんは言う。

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一方、国内では同社の赤字上場にとらわれ、傍観する投資家も多いという。しかし井村の分析では、ストック収入が継続的に積み上がり、解約率がゼロ以下の"ネガティブチャーン状態"を達成していけば、先行投資の赤字は解消できる可能性が十分にあるそう。辻さんもうなずき「(同社は)インターネットやクラウドという外部環境で新しくできたビジネスモデル」と応じた。

国内でも今年、SaaS企業の赤字上場が続いた。だが、「最初は投資がかさむが、中長期的なキャッシュフローを最大化するビジネスモデルへの理解が進んできた」と辻さんは分析。

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とはいえ、投資家集団「Zeppy」から見て気になる点も。それは同社の解約率やプロダクトごとの売上高などが非開示なことだ。判断材料を増やしてほしいと切り込む井村に、辻さんは「いただいたご意見を参考にして、投資しやすくなるよう開示していきたい」と前向きに検討する意向を示した。

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社長の意見も「一瞬で却下」! 経済界の重鎮が成長をサポート

3つ目は"普通のベンチャー"を超えた同社の役員層の厚さ。社外取締役として東芝の、取締役・代表執行役会長CEOの車谷暢昭氏をはじめ、「普通のベンチャーの布陣じゃない」(井村)、第一線の経営者が名を連ねている。また、共同創業者でもある瀧俊雄取締役執行役員は「日本のFinTech業界を動かしている」(同社、広報談)と言われているそうだ。辻社長いわく「フィンテック芸人(おたく)」というほど講演に呼ばれる機会も多く、研究熱心なのだとか。つまり、キーマンがいることも強みだと分析した。

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番組ではそのほか、シャープ2代目社長である祖父による辻さんへの英才教育についての貴重なエピソードも!

近日公開の後編では、来期にさらに増える予定の赤字や「ユーザーフォーカスより売り上げフォーカスでは?」という疑問を辻さんにぶつける。ここでしか聞けない"国内FinTechトッププレイヤー"の本音トークをお楽しみに!

【Zeppyとは】
投資や経済に特化した日本初のYouTuberプロダクション。
元お笑い芸人から億り人になった井村俊哉、株主優待大好きいとちゃん、学生投資家KEN、謎のビットコイナーゲット高橋の4人で結成。

本番組は、BODZeppy YouTubeチャンネルで配信中です。ぜひご視聴ください。
※後編は12月13日(金)公開予定。

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