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欧米では巨大マーケットを築くも、日本ではあまり知られていない本のジャンルがあります。それが「ロマンス小説」。特にアメリカでは、スーパーのレジ横に置いてあるほど身近な存在。そんなロマンス小説の魅力を「読後の多幸感がクセになる」と明かすのは、ロマンス小説の紹介するwebサイト「ロマンスヒルズ」編集長の吉咲志音さん。今回は吉咲さんにロマンス小説を読んだことのない方におすすめしたい4冊+αを教えていただきました。

そもそもロマンス小説とは?

romance_20191207_01.jpg▲吉咲志音さん「照れ屋なので顔は隠してください!」

吉咲さんによるとロマンス小説とは「海外とくに欧米豪の作家が書いた恋愛作品の翻訳版」とのことです。

アメリカではロマンス小説が書店の一角を占め、毎年「RTブックラヴァーズ・コンベンション」というファン向けイベントが開催されるほど女性たちの支持を得ています。

romance_20191207_02.jpg▲「RTブックラヴァーズ・コンベンション」の記念グッズ。

なお基本的には恋愛が展開されますが、SFや歴史、サスペンス、ファンタジーなど作品のテイストは多岐に渡り、様々なシチュエーションに置かれた2人の恋愛を楽しめます。また男女間の恋愛だけでなく同性間の恋愛もあり、カップルの在り方も多様です。

歴史と奥深さを体感できる「アウトランダー」

romance_20191207_03.jpg▲「アウトランダー 時の旅人クレア1」(ハヤカワ文庫NV、出版元:早川書房、著者:ダイアナ ガバルドン、翻訳:加藤洋子)

ではさっそくおすすめ小説を教えていただきましょう!
1作目は全世界でシリーズ累計2500万部を超える「アウトランダー」。

「ロマンス小説には『ヒストリカル』という歴史ものを扱うジャンルがあります。史実に沿った作品もあり、多くは英国やアメリカを舞台にしたもの。『アウトランダー』はヒストリカルの人気小説。第2次世界大戦後を生きるヒロインが200年前にタイムスリップし、スコットランド人のヒーローと激動の時代を乗り越えていくという骨太なストーリー。歴史を学べますし、ロマンス小説の奥深さを知ってもらうのに最適な本です。ドラマ化されているので、映像でも楽しめます。ドラマを観てから原作を読むのもおすすめです」(吉咲さん、以下同)

登場人物の個性に魅了される「深紅の刻印」

romance_20191207_04.jpg▲「深紅の刻印」(MIRA文庫、出版元:ハーパーコリンズ・ジャパン、著者:イローナ アンドルーズ、翻訳:仁嶋いずる)

2冊目は「深紅の刻印」。こちらはパラノーマルと呼ばれるジャンルの人気作。

「パラノーマルとはヴァンパイアや人狼、超能力者などが主人公のファンタジーです。探偵事務所で働くヒロインは、ある日最強の超能力を持つヒーローと出会います。2人は恋に落ちるのですがそこに大事件が......という話。まず読みやすい文体がいい。そして登場人物のキャラが魅力的。ロマンス小説って登場人物のキャラが濃いものが多いんですよ。本作ではヒロインの人柄が素敵で、読んでいて好きになっちゃう。あと、ロマンス小説はシリーズ化されるものが多いのも特徴。先述の『アウトランダー』もそうですし、『深紅の刻印』もご多分に漏れず。こちらは3部作の最終巻となっています。1作目『蒼の略奪者』、2作目『白き刹那』と合わせて読んでみてください」

エロティックな描写が堪能できる「真夜中の男」

romance_20191207_05.jpg▲「真夜中の男」(扶桑社BOOKSロマンス、出版元:扶桑社、著者:リサ・マリー・ライス、翻訳:上中京)

ロマンス小説といえば官能シーンが出てくることもしばしば。そんな官能シーンも楽しみたい方には「真夜中の男」を手に取ってほしいと吉咲さん。

「官能的な性的描写が数多ある作品のことを『エロティカ』や『エロティック・ロマンス』と分けることがありますが、『真夜中の男』はこのジャンルの人気作。命を狙われているヒロインと元軍人でセキュリティ会社社長のヒーローの恋物語が展開されます。ヒーローはヒロインと出会ってすぐにフォーリンラブの一目惚れ。このヒーロー、とあるシーンでレンガを壊してしまったことから、『レンガ社長』とファンにあだ名を付けられているんですよ~(笑)。この作品もシリーズ化されていてどれも『真夜中の〇〇』とタイトルがついています。どの作品も濃厚なラブシーンを楽しめます」

アメリカの片田舎で繰り広げられる純度100%ピュアラブ「世界で一番美しい声」

romance_20191207_06.jpg▲「世界で一番美しい声」(扶桑社BOOKSロマンス、出版元:扶桑社、著者:ミア・シェリダン、翻訳:高里ひろ)

ロマンス小説にはヴァンパイアのいる世界や豪華絢爛なセレブ界など、庶民には非現実的な話が多い。現実的なストーリーが読みたい人はどうすれば・・・?

「『世界で一番美しい声』という作品を読んでみてください。言葉を失ったヒーローと辛い過去を持つヒロインの恋物語の舞台はアメリカの片田舎なので、とても素朴。会話のできない2人が筆談で意思疎通する様子はピュア。まさに純愛です。後半になるとホットなシーンも出てきますが、基本は心が洗われるような純粋な恋物語です。ロマンス小説が苦手という人の中には『官能シーンがあるエロい小説だから読まない』という方も。たしかにロマンス小説には官能シーンがある作品が多いんですが、大人の恋愛を描く上で必要だからで、エロティカなどのジャンル以外では官能はメインではありません。むしろおまけです。本作は厳しい現実も描かれる。素直にいいロマンスだなって思える作品です」

作家や賞で作品選ぶという手も!

romance_20191207_07.jpg▲「青い瞳の狼」「悲しみにさようなら」(二見文庫、出版元:二見書房、著者:リンダ・ハワード、翻訳:加藤洋子)

ロマンス小説の作家たちに注目して本を選ぶのもいいですよ、と吉咲さん。

「アメリカ人作家のリンダ・ハワードは、サスペンスからファンタジーまであらゆるジャンルの作品を発表している多才な作家。彼女の作品はどれも面白いのですが、どれにしようかと迷ったら、『青い瞳の狼』か『悲しみにさようなら』がおすすめです。特に『悲しみにさようなら』は、ヒロインが幼い子どもを失ってしまったという辛い設定から始まる物語ですが、読み終えたあとしばらく呆然とするほど感動しました。こんなストーリーを書けるリンダ・ハワードの才能に脱帽しますね」

romance_20191207_08.jpg▲「勝手にロマンス大賞」受賞作品「恋の予感に身を焦がして」(二見文庫、出版元:二見書房、著者:クリスティン・アシュリー、翻訳:高里ひろ)

また賞を受賞した作品で選ぶのもアリ!

「手前味噌になるんですが、私が編集長を務める『ロマンスヒルズ』では毎年、『勝手にロマンス大賞』という優れたロマンス小説を選ぶアワードを開催しています。この賞の選考はロマンス小説ファンが参加しており、ファンが本当に面白いと思う作品が集まっています」

最後に吉咲さんからロマンス小説の魅力を教えてもらいました。

「多くのロマンス小説はハッピーエンドで終わるものばかり。だから幸せな気分で本を閉じることができます。この多幸感がクセになり、何冊も読んでしまうんです。電子書籍化されている作品も多く気軽に手に入るので、ハッピーな気持ちになりたい方、ロマンス小説が気になった方はぜひ読んでみてくださいね!」

【プロフィール】
吉咲志音
ロマンス小説の情報を集めたwebサイト「ロマンスヒルズ」編集長。優れたロマンス小説を選定する「勝手にロマンス大賞」を主催するなどロマンス小説普及に努める。「月の帝王と暁の聖花」「女騎士は放蕩王子の愛に戸惑う~仮面舞踏会の蜜夜~」などの恋愛小説を執筆する小説家としての一面も。

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