fukugyo_20191123_00.jpg▲撮影:Keisuke Oana

最近、正社員として企業に勤めながら、自分の趣味や興味を活かして副業をはじめる人が増えています。やりたいことで収入アップも図れるなんて、最高かも? そこで、正社員でありながら副業で収入も得ている"副業のプロ"に、副業のアレコレを学ぶことにしました。

fukugyo_20191123_01.jpg▲撮影:Keisuke Oana

お話をお聞きしたのは、インスタグラム歴5年で9.6万人のフォロワーを持つKaoriさん。大手IT企業の営業でフルタイム勤務しながら、季節の食材を生かした日々の「おうちごはん」の記録をインスタグラムに投稿されています。

Kaoriさんはなにがきっかけでインスタグラムを使った副業をはじめたのでしょうか。依頼の受け方、仕事にする上での難しさなどについてもお聞きしました。

Q1.インスタグラムで副業をはじめたきっかけは?

fukugyo_20191123_02.jpg▲撮影: Keisuke Oana

「元々は就職してひとり暮らしを始め、節約のため自炊しているうちに、どんどん料理が楽しくなっていって。同じようにひとり暮らしで料理をしている友人を見つけたくて、料理専用のアカウントを開設したんですよね。せっかくやるんだからある程度見てくれる人がいる方がいいなと思い1年で1000人のフォロワーを目標にして、自分が好きだと感じたアカウントの人が多く使っていたハッシュタグを自分の投稿にもつけてみたり、気になる投稿にイイネをつけたりしながら更新しているうちに1年で1万フォロワーを超えるようになって。そうしたら時計のPR案件など、商品を無償でいただける広告案件の依頼がDMで届くようになったんです」

仕事の依頼は、基本的にPR会社からDMで届くそうです。

Q2.報酬アリの仕事依頼が来だしたのはいつから?

fukugyo_20191123_03.jpg▲撮影:Keisuke Oana

「報酬をもらった最初の仕事は冷凍食品のPRでした。投稿をはじめて2年ほどしたころです。当時のフォロワーさんは3~4万人ほど。そのころちょうどインフルエンサーマーケティングに取り組む企業さんが増えだしたんです。一度受けると依頼が続きます。企業や代理店が、『この人PR案件受けてるな』と見ているのかもしれませんね。あとはコンスタントに投稿しているか、写真のクオリティ、発信内容に個性があるかなどを確認されている印象です。

以前はアカウント数以外に、インスタグラムの効果を判断する指標がなかったですからフォロワー数だけを見ての依頼が多かったです。最近は投稿内容をしっかり見た上での依頼が増えていますね。フォロワー数やいいね数を買っているアカウントが増えていて、企業も仕事をお願いする人を選んでいるようです」

ちなみに冷凍食品のPRの金額は......? とお聞きしたところ「お小遣い程度」だったそうです。
案件により報酬は違うものの、長期で受けるアンバサダーのお仕事は報酬が良いことが多いのだとか。

Q3.副業として成功させるための4つのコツ

fukugyo_20191123_04.jpg▲撮影:Keisuke Oana

「もともと趣味を副業にしようと思って始めたインスタではないので、私がこんなことを言うのもおこがましいですが、本業であろうと副業であろうと、仕事をする上で大切にしていることは①ポリシーや信念を持つこと ②インスタ内で完結させないこと ③マイナーな試行錯誤を続けること ④自身のキャパを知ること の4つです。

①のポリシーや信念を持つことですが、私の場合、『you are what you eat(あなたの体はあなたが食べたものでできている)』という考え方なので、食の安全が持つ重要性に気づいてほしいという想いと、食器などを通して国内の職人さんの手仕事に触れていただくことで『世界で日本がイイ!と思われていることの再発見』をしてもらいたいという想いの、2つの想いから投稿をしています。ですから、フォロワーさんに何かしらポジティブな結果を与えられるような商品のPR依頼のみを受ける意味でも、コスメのPR等は受けていません。自分のポリシーと無関係なことをやるとファンも離れていくと思いますね。

②のインスタ内で完結させないことは重要です。私の場合、インスタでの出会いを通じて様々なコミュニティに顔を出したことで、ワークショップを開いたり、ポートランドのVOGUEで『日本のカルチャーを作る人』を紹介する特集に掲載いただいたり、露出する機会が増えました。インスタ内の動きだけだと広がりにも収入にも限界がありますし、積極的にリアルな世界にアプローチしていくことで、料理というジャンル以外の一芸に秀でた方々に出会えるなど、本業では経験できない刺激を受けたり楽しんだりする機会が得られますよ」

fukugyo_20191123_05.jpg▲撮影:Keisuke Oana

「③のマイナーな試行錯誤の継続ですが、インスタグラムは無料のツールなので、写真の見せ方や発信内容などが一瞬で真似されてしまうことが少なくありません。だからこそ表面的なトレンドや流行を追った投稿ではなく、自分の信念に沿った投稿スタイルを追求していくことが大切です。それと、インスタグラムのアルゴリズムはよく変わります。最近だと投稿へのいいね!数が非表示になって、投稿から何が流行しているのかが掴めなくなりましたし、1時間以内にいいね!がたくさんついてもトップに表示されなくなりました。こういった変化に機敏に対応していくためにも試行錯誤を続ける必要があるんです」

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「最後の④の自身のキャパを知ることですが、副業で一番こわいのは、副業の納期と本業の納期もが重なってキャパオーバーすることです。これにはかなり気をつけていますが、それでも重なってしまったときには早め早めに代理店に連絡し、副業の納期を調整するなどしています」

以上の4つのコツ以外にも、依頼が来た時点で、報酬のあるなしや仕事内容の詳細が記載された企画書をもらうなどして、『前提条件』を確認することも、仕事が重なりキャパオーバーした際の取捨の判断をスムーズに行うために重要だそうです。価格交渉については、価格アップの交渉だけでなく、『仕事の一部のみを受けたいので報酬を減らしてください』と交渉をすることもあるのだとか。そのような代理店との交渉では「本業での日々の業務が生きているかも?」と笑うKaoriさん。

Q4.報酬以外に副業で得られたものは?

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実は去年から今年にかけて、急な手術が重なったKaoriさん。その時に、インスタグラムでの活動が大きな励ましになったそうです。

「本業以外にも収入があることで、お金の面でも気持ちの面でも助けられました。また入院中、フォロワーさんが『同じように病気になったけれど、今は元気ですよ!』と励ましのメッセージをくださったり、待ってくださる人たちがいると思えたことで、体がどうしようもない状態になった時も心は折れずにいられました。完治した今も、自分が知らないことをフォロワーさんにたくさん教えてもらえることが日々の楽しみのひとつですね」

副業で得られるのは収入だけではないようです。また、「日々やりたいことや面白いと感じることが変わっていく中で、そのつどやりたいことを追求したり思い切って試行錯誤したりできる」のが副業の魅力だとも話してくれたKaoriさん。

気になった方は、自分の得意なことを使って副業をスタートしてみてはいかがでしょうか。

【取材協力】
Kaori
インスタグラム歴5年で9.6万人のフォロワーを持つ。日中は大手IT企業の営業で勤務するかたわら、季節の食材を生かした日々の「おうちごはん」の記録をインスタグラムに投稿

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