コンビニ飯で健康に!? 管理栄養士・浅野まみこさんに聞く、”ズボラでもOK”な食生活改善の3つの小技

公開: 更新: テレ東プラス

eiyo_20191122_00.jpg画像素材:PIXTA

何だか不健康なイメージがあるけれど、その手軽さからついつい手が出てしまうコンビニ飯。ズボラな人にはありがたい存在ですが、そんなコンビニ飯で健康になれる方法があるそうです。

今回、お話を伺ったのは、「『コンビニ食・外食』で健康になる方法」(草思社)の著者で、企業の健康経営サポートや食品監修などを手掛ける管理栄養士の浅野まみこさん。マニアと呼べるほどコンビニ飯の知識を持つ浅野先生に、「コンビニ飯で健康になれる3つの小技」を教えていただきました。これならズボラな方でもOKですよ!

eiyo_20191122_01.jpg▲管理栄養士の浅野まみこさん

【小技1】「定食スタイル」をイメージして主食、おかず、野菜をセットに

健康的なコンビニ飯の鉄則として、浅野先生が真っ先に教えてくれたのが、「メニューを組み合わせる」ということ。ついついお弁当や丼もの1つで食事を済ませてしまいがちですが、それが最大のNG行為なのだとか。

「コンビニのお弁当1つだと、どうしても糖質や脂質が過多になってしまいます。健康を意識するなら、2~3個のアイテムを組み合わせてバランスを整えるのがオススメです。『主食』『おかず』『野菜』を意識して『定食スタイル』を作りましょう」(浅野さん)

eiyo_20191122_02.jpg▲浅野さんが組み合わせたコンビニ飯の一例

「それなら、おかずが何種類も入っている幕の内弁当でOKでは?」と思った方もいるかもしれませんが、実は幕の内弁当には落とし穴が......。添え物のパスタやフライなど、案外食べなくてもよかったと思えるメニューが、余分な糖質や脂質を摂取する原因になってしまうそうです。

【小技2】満足度が高く、空腹を抑える食品を取り入れる

主食とおかず、野菜を組み合わせるうえでも、食品を選ぶポイントがあるそうです。これを踏まえるかで、満足度や空腹度が大きく左右されるとのこと。その基準とは?

「一度の食事の中で必ず摂取してほしいのが、身体を温めてくれる『温かい汁物』、胃の中に長く留まる『脂質』、どっしりとした食べ応えのある『タンパク質』の3つです。いずれも満足度を高め、食欲を抑える効果が期待できるので、食べ過ぎを防ぐことができますよ。このうち、タンパク質を摂取するうえでは、加工が少なく余分な脂質や塩分を抑えることができる肉や魚、卵などを選びましょう。価格を抑えたいときは卵、納豆、豆腐がオススメ。確実にコンビニに置いてあるうえに、100円以下というお手軽に買える価格帯も魅力です」(浅野さん)

これらの満腹感のある食品の対局にあるメニューが、冷たい野菜サラダ+ノンオイルドレッシングとのこと。健康を意識する人やダイエット中の人が選びがちなアイテムですが、浅野先生いわく「あんな不毛な食べ物はない」そうです。サラダとして売られているものは、レタスやキャベツがメインのため、期待しているビタミン、ミネラル、食物繊維は少なめ。さらに、カラダを冷やし、食べた満足度も低いので、努力しているのに成果につながりにくいためです。

サラダを食べるなら、タンパク質が多く含まれるゆで卵を追加したり、オイルが含まれたドレッシングを選んだりすると、満足度が高まります。緑黄色野菜は、油脂と一緒に摂取することで栄養価の吸収が高まりますので、サラダを選ぶときは、「信号と同じ濃い赤黄緑色の野菜」と「オイルあり」を意識してみてください!

【小技3】1つは「味付けされていないもの」を含めよう

最後に覚えておきたいのが、食事の中に「味付けされていないもの」を含めることだそう。これには、どんな意図があるのでしょうか?

「コンビニ食は全体的に味付けが濃いので、すべて味付けされたものを選んでしまうと塩分の摂り過ぎにつながります。毎回味付けされていないものを1つは取り入れるように工夫をしましょう。オススメは豆腐や納豆、カット野菜など。おいしく食べることができますよ」(浅野さん)

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「完全栄養食品」を取り入れるという選択肢も

コンビニ飯についつい頼りたくなるようなズボラな人は、栄養素がバランス良く含まれている完全栄養食品を取り入れるのもオススメ。日々の生活に1つ加えるだけで、理想的な食事に近づくのだとか。

そこで、浅野先生にオススメの完全栄養食品を紹介してもらいました。

■PERFECT VITAMIN 1日分のビタミン

13種類のビタミンがすべて含まれているこちらのアイテム。コンビニでも手に入ります。ドリンク・ゼリーの2タイプがあるので、そのときの気分に合わせて選んでみてください。おやつタイムや気分をシャキッとさせたい朝食にも良さそうですね!

■新栄養スープ REAT

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自然と増えがちなカロリー、糖質、脂質、塩分は控えめに、ビタミン、ミネラル、食物繊維をたっぷりと配合したスープ。コンビニでは発売されていませんが、通販で気軽に買えるので、バランスアップアイテムとして食事に取り入れてみては?

浅野先生によると、3つの小技を駆使すれば、コンビニ飯でも十分に健康を維持できるそうです。まず一番食べたいものを選び、それに合うように他の食品を組み合わせていけば、無理なく日々の食生活に小技を取り入れやすくなるとか。食べたいものを全部ガマンしなくてもいいのは嬉しいですね。

さっそく今日から、コンビニ飯で健康的な食生活を目指してみませんか?

【取材協力】
管理栄養士 浅野まみこ
株式会社エビータ代表取締役。総合病院、女性クリニック、企業カウンセリングにて、糖尿病の行動変容理論をベースに1万8千人以上の栄養相談を実施。その経験を生かし、現在は食育活動やレシピ開発、食のコンサルティング、講演、イベントなど多方面で活躍中。飲食店のヘルシーメニューの考案、駅やコンビニの商品監修「管理栄養士浅野まみこ監修47品川駅弁当」のプロデュースなど。

「食生活が楽しいと人生が100倍楽しい!」をモットーに活動をしている。NHK「おはよう日本」、TBS「名医のTHE太鼓判」「教えてもらう前と後」、フジテレビ「バイキング」など、メディアや雑誌に多数出演。著書に草思社「『コンビニ食・外食』で健康になる方法」、アスコム『血糖値は食べて下げる寝て下げる』など。夕刊フジなどに連載コラムをもつ。

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