ガスボンベで爆発の恐れも...清掃車両の火災事故は年間約600件。清掃員たちの苦悩:たけしのニッポンのミカタ!

公開: 更新: テレ東プラス

現代日本人の身近に起こるさまざまな社会現象をテーマに、"今"を捉える知的エンターテインメント「たけしのニッポンのミカタ!」(毎週金曜夜10時)。11月22日(金)夜10時からは、ゲストに滝沢秀一マシンガンズ)、はるな愛を迎え、「実は宝の山!? ゴミの行方を大調査」をおくる。

「テレ東プラス」では、番組の中から「浦安市のゴミ回収・現場に密着...マシンガンズ・滝沢秀一がゴミピットに潜入!」の内容を先取りで紹介する。

16万人が暮らす千葉県浦安市で、市内のゴミの約5割を回収している「浦安清運」。清掃員が回収しているのは可燃ゴミで、浦安市では生ゴミ、ゴム製品、プラスチック、紙くずなどが可燃ゴミとして指定されている。

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しかし中には指定外の袋を使用し、ゴミを出しているといった明らかなルール違反をしているものもあり、その場合は「違反シール」をゴミに貼り、回収せず集積場に残す。

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しかしこのゴミの清掃員さん、やけに饒舌ではないか...? 実はこの方、ゴミに関する本を出版したお笑い芸人・マシンガンズの滝沢秀一さん。芸人のかたわら2012年よりゴミ清掃員として勤務し、清掃体験を記した著書はなんと累計10万部のヒット! 今回は、そんな「芸能界一のゴミ通」である滝沢さんと一緒に、浦安市のゴミ回収に密着する。

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「何か気になる...」と、早速普通の可燃ゴミから違反ゴミを発見する滝沢さん。その正体はカセットコンロで使用されるガスボンベ。

スプレー缶は不燃ゴミで、うっかり可燃ゴミと共に清掃車で回収すると、回転盤に挟まれて缶に残ったガスが噴出し、爆発する恐れがあるという。清掃車両の火災事故は、全国で年間約600件も発生。スプレー缶を廃棄する場合は、きちんと各地域のルールに従って欲しいものだ。

滝沢さん曰く「集積場を見れば、そのアパートやマンションにどんな人が住んでいるかがわかる」とのこと。ゴミに対する向き合い方で住人たちのレベルがわかるというのだ。引っ越しをする場合は、その物件のゴミ集積場をチェックするのがおすすめだそう。

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続いて、ゴミの中からこんな物が...。ほぼ未使用のスニーカー。思わず「欲しい!」となるが、躊躇なく清掃車へ。清掃員のルールとしてゴミの持ち帰りは厳禁。集積場に捨てられたゴミの所有権はその市町村にあり、勝手にゴミを持ち帰ると、窃盗罪に問われる可能性があるという。

清掃車両で移動中、「ネズミが怖い。飲食店のところだと結構出る」など、"清掃員あるある"で意気投合する滝沢さん一行。清掃員たちは息の合った連携プレーで次々とゴミを回収していく。1日約600件のゴミ集積場を周るのだ。

回収開始から約2時間。清掃車が積載量の上限である2トンに到達したため、浦安クリーンセンターへ移動。

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クリーンセンターに運ばれるゴミは1日約140トン。よく見ると巨大クレーンで回収された大量のゴミをつかんでは落としている。これは「クレーンを用いてゴミをならす作業」をしているとのこと。上下のゴミを攪拌(かくはん)し、水分量を均一にすることによって、ゴミを燃やした時に排出されるダイオキシンの量に変化が出るという。

クレーンで水分量をならされた可燃ゴミは焼却炉の中へ。高熱で一気に焼却される。ちなみに、ゴミを燃やすエネルギーはクリーンセンター内にある従業員用のお風呂にも利用されている。

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焼却後のゴミの一部は道路の基礎工事などに再利用されるが、膨大なリサイクル費用がかかるため、残りの灰(約7割)は埋め立てられる。しかし、現在のペースで焼却を続けていると、想定では、あと20年で埋め立て処分場が一杯になってしまうそうだ。

いよいよ限界に近づいているゴミ問題。今後いかにゴミを減らしていくのか...今一度みんなで考えてみよう!

番組では、この他「捨てるモノなし!? 廃車の㊙第二の人生」「寿命は40年! 古びた電柱の末路」などをお届けする。どうぞお楽しみに!

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