靴選びが寿命を延ばす!100歳まで歩くためには...:ガイアの夜明け

公開: 更新: テレ東プラス

現場で奮闘する人たちの姿を通して、さまざまな経済ニュースの裏側を伝えるドキュメンタリー番組「ガイアの夜明け」(毎週火曜夜10時)。11月19日(火)の放送では、"健康の要"といわれる「足」を守る靴の最新事情と、各メーカーがしのぎを削る開発競争の舞台裏に迫る。

瞬足の「アキレス」が、足への負担を減らした靴を開発

平均寿命が延び、「人生100年時代」といわれる中、特に転倒や骨折の原因にもなる歩行能力の低下は健康寿命を縮める大きな原因とされ、中高年を中心に、年々足への意識が高まっている。そんな追い風を受け、シューズメーカーでは歩きやすい靴の開発競争が熱を帯びていた。

70年以上の歴史を持つ老舗企業「アキレス」は、かつて子供向けのスニーカー「瞬足」を世に送り出し、一大旋風を巻き起こした。2003年の発売以来、累計約7000万足の売り上げを誇る子供靴の定番となったものの、他社との競争が激化。

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かつてはシューズが会社の成長を牽引してきたが、今ではゴムボートや車の内装などに使われる素材部門が売り上げの8割以上を占め、シューズ部門は存亡の危機にある。

シューズ部門立て直しのために勝負をかけて開発しているのが、「歩いても疲れにくい」が売りの大人向けブランド「アキレス・ソルボ」だ。素材メーカーとしての強みを生かし、圧力分散・衝撃吸収に優れた素材を使い、足への負担を減らした。

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「第二の瞬足」にするべくシューズ部門の復活を託されたのは、営業部の坂本宜久さん(40歳)。坂本さんは、高齢者の動向を探りに東京・巣鴨を訪れるが、人気の靴店で売れ筋として紹介されているのは、ライバル会社や海外製の商品ばかりだった。

「どうすれば、もっと売れるのか」。上司とともに新潟医療福祉大学を訪ねた坂本さんは足と靴の研究を続ける専門家の助言を仰ぎ、「老化の始まりと言われる40代からの客を早めに取り込む」というヒントをつかんだ。そこで、新たな層を掴むためのイベントを開くことに。果たして販売につなげることはできるのか。

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足の専門医が「グンゼ」と生み出す意外な商品

医師も靴の重要性に注目する。東京・下北沢にある「下北沢病院」は、日本で唯一の「足」に特化した総合病院で、外反拇指から下肢静脈瘤まで、足のあらゆる病気に対応。足に悩みを持つ患者が後を絶たず、予約は3カ月待ちの状態だ。理事長の久道勝也さん(54歳)は、高齢になっても歩き続けられることが健康寿命の延伸に繋がるという考えを持ち、「正しい中敷きや靴の選択にはかなり誤解がある」と警鐘を鳴らす。

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高齢者の転倒事故のうち、5割以上が家の中で起きているという現実...久道さんは企業とコラボし、独自のプロジェクトをスタートさせた。それは、高齢者の転倒を防ぎ、歩行を助ける新たなルームシューズの開発。タッグを組むのは、繊維製品メーカー「グンゼ」だ。グンゼにとっても、高齢者向けのシューズを作るのは初の試みとなる。

商品開発を任されたグンゼの城取和明さん(35歳)が持参したのは、靴下の技術を活かし、ソール部分の材質を選び抜いた最初のデモサンプル。靴下のような履き心地と、転びにくい工夫を施したシューズを目指す。サンプルを手にした久道さんは改善点を指摘していくが、「今までにないものができるかもしれない」と期待を寄せる。

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「健康であり続けたい」という人間の普遍的なテーマに、靴の分野で挑む人々の姿を追った「ガイアの夜明け」は今晩10時から放送。どうぞお見逃しなく!

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