台湾マニア・池澤春菜が教える”台湾コスメ&市場の歩き方”

公開: 更新: テレ東プラス

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台湾という単語が聞こえてくると、街中の会話でもTVでもついつい耳をそばだててしまいます。「そうそう、あそこ美味しいよね」だったり。「ああ、だったらこっちのお店も絶対気に入るはず」だったり。

台湾に向かう飛行機の中で、ガイドブックを広げている隣席の女性2人に、どうしても我慢できず魯肉飯の美味しいお店をオススメしたことも。お節介の押し売り極まりないのですが......。

台湾好き、って聞くと我がこと以上にニコニコしてしまうし、いいお店を聞かれた日には前のめり且つ必要以上の圧でプレゼンもしちゃいます。なんでそんなに台湾が好きなの?と聞かれても、なんだかもう好きなのが自分の中で当たり前すぎて、どう答えていいのか悩むけれど。

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食べ物が美味しい。美味しすぎて理解ができない、とか、美味しすぎて腹が立つ、とか、自分の知っている美味しいの上限を軽々と突破してくる美味しさ力。

近い。三時間ですよ、感覚的には大阪行くくらい。今、実はわたし地球の裏側、南米でスペイン語留学しているのですが、30時間弱かかります。南米一回往復する間に、台湾10往復できる。近すぎる。大阪訂正、近所のコンビニくらい近い。

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安い。昔みたいに円の優位性をなかなか実感しにくい昨今、それでも台湾は未だ「おおおお、お得!! だったら両方買っちゃえ!」ができます。お財布が二倍くらい輝き出す国。

面白い。ちょっとゆるくて、ちょっと適当で、だいぶ力尽くで、笑っちゃうようなものが街中にたくさん。わたしのiPhoneの写真フォルダ、ヘンテコ台湾の充実っぷりときたら。

読める。書ける。理解できる。やっぱり漢字文化圏。台湾は日本の漢字に近い繁体字。こんなアドバンテージあります? ブルガリアに行った時に、キリル文字の、読めない書けない話せない聞いてもちっともわからないのコンボを食らったことがあるので、台湾は奇跡の剣持ってスライム狩りに行くレベルです(しかもみんなけっこう英語も話せる)。

優しい。困っていると、どこからともなく誰かが現れて、すっと助けて、にこっと笑顔とトキメキを残して去って行く。全員少女漫画の登場人物か。老いも若きも男性も女性も、人なつっこくて、シャイで、礼儀正しくて、ちょっとぐいぐいくることもあるけれど、基本的に良い人。道もわかりやすいし、交通手段も選択がいっぱいあって、安全で安価。

いや、もうこれ、好きにならない理由が見つからないです。恋に落ちすぎて、たぶんわたしマントル突き抜けてる。なので、渡台歴は気がついたら50回を越えてました。それだけ行っても、まだまだ行きたいし、なんなら飛行機の回数券を作って欲しい。定期でもいい。

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そんなわたしの最近のオススメは、市場。みんなたぶん、最初は士林夜市から入ると思うのです。でも、その奥にめくるめく市場ワンダーランドが広がっているから!! あと一歩、できればあと五歩くらい踏み込んで欲しい。美味しいはもちろん、懐かしいも新しいも、面白いも、オシャレも、全部市場にあります。台湾の文化の縮図が市場。地元の人に愛される様々な市場があって、それぞれに表情が違う。あちこち覗いて、お気に入りのマイ市場を見つけたら、きっと台湾がもっともっと好きになるはず。

で、今回「テレ東プラス」の編集さんに「日本でも手に入るおすすめの台湾コスメを教えてください!」と聞かれたわけですが......これがけっこう難しい。台湾のドラッグストアに行っていただくとわかるのですが、ラインナップ、ほぼ日本と変わりません。日本と韓国コスメがやっぱり人気。すっごく台湾っぽい、緑豆粉のパックとか、ヘチマ水とかオススメしたいけれど、それは海を越えて日本までは来ないし。ということで、とても悩みましたが。

●阿原石けん
無農薬天然ハーブの石けん。台湾ならではの、玉蘭や四神、苦茶、綠豆薏仁(緑豆とハトムギ)と言ったラインナップは、どれも深呼吸したくなる清らかな香り。ヘアケアやハンドソープも、シンプルなデザインとまっすぐな効能でとても良いです。コレド室町テラスの「誠品生活日本橋」に東京初上陸のお店がオープンしました。

●香磚Perfume Tiles
Pinkoiという台湾のものを扱う海外通販サイトで発見。台湾の伝統的なタイルをモチーフにしたデザインがとにかく可愛い。桃饅頭や金魚の小さな練り香水は、香りも杏と桃、牡丹、蓮、鈴蘭と桜、そして何故かオオイヌノフグリ、とエキゾチック。持っているだけで、気分も運勢も上がりそう。

●Hemeのアイシャドウ
こちらもPinkoiから。真夏のフルーツにインスパイアされた6色アイカラーパレットが、めちゃくちゃ刺さる色合い。玫瑰蜜桃(薔薇と桃)、楓糖芒果(メープルとマンゴー)なんて名前を聞いているだけでもうっとり。粉質も良くて、ブルベイエベに似合うラインナップも見事。しかもお安い......!! わたしはこっくり色っぽ系の紅梨に一目惚れです。

もちろん、一番は台湾に行って買うこと。ほら、近所のコンビニ感覚ですから、フラッと気軽にコスメを見に行って、ついでに美味しいものたんまり食べて、市場で700円くらいのスゴい柄のワンピースを買って、でもってお土産をトランクにぎゅうぎゅうに詰め込んで帰ってくればいいしね。

台湾と言えば夏のイメージですが、実は冬もいいんです(もちろん春も秋も)。冬といっても、気温20度前後の日が多く、寒いほどではないけれど、お鍋が美味しい。台風も通り過ぎて、夏のようなスコールもない。そして旅行費もお安い。もちろんその時は、拙著「最愛台湾ごはん」「おかわり最愛台湾ごはん」そして最新刊の「台湾市場あちこち散歩」をお忘れなく。

あぁ、書いていたら行きたくなってきた......。

kuroro_20191116_05.jpg(写真・伊東武志(Studio GRAPHICA) 文・池澤春菜

【池澤春菜プロフィール】
声優、エッセイスト。父に作家の池澤夏樹、祖父に作家の福永武彦を持ち、自身も「ダ・ヴィンチ」や新聞各紙で連載を持つなど文筆家としても活躍。台湾渡航歴は50回に迫り、台湾への愛を詰め込んだ自身初の旅グルメガイドブック『最愛台湾ごはん 春菜的台湾好吃案内』は、各方面から絶賛され、話題を呼んだ。台湾好きは食にとどまらず、東京・小石川で変身写真館「ミニーナ」を主宰。高級評茶員、中級茶藝師、紅茶アドバイザーの資格を持つお茶マニアでもある。「台湾市場あちこち散歩」(KADOKAWA)が好評発売中!
※ご購入はコチラから!

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【「台湾POP UP SHOP」を開催】
そして、11/1(金)~12/1(日)まで「ブックファースト新宿店」で、大人気の「台湾」をテーマに、「本」「旅」「キャラクター」の3軸で展開する「台湾POP UP SHOP」を開催中。台湾キャラクターグッズと、台湾関連の本が豊富にそろった楽しい売場です。

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kuroro_20191116_10.jpg▲「ブックファースト新宿店」店長・多田力さん(左)と坂口幸生さん(右)

「台湾はここ数年リピーターの方が増えており、ガイドブックも日本国内に近い感じで、より台湾の生活に密着したものが増えているような気がします。キャラクターものと連動させた展示は、女性のみならずご家族連れや男性にも広く手にとっていただきやすいようで、イベントを通して台湾に興味を持っていただけた方も多いですね」(坂田さん)

「新宿駅から3分。新宿店は1000坪の売場面積を誇る、新宿西口最大級の大型書店です。新刊・話題書はもとより、専門書籍まで幅広いニーズにお応えいたします。また充実のビジネスライフをサポートする文具・雑貨も多数取り揃えご来店をお待ちしています」 (多田さん)

台湾や台北、台南のガイドブックも多数揃っているので、皆さんぜひお出かけください!

【フェア概要】
フェア名称: 台湾POP UP SHOP
開催場所: ブックファースト新宿店
〒160-0023 東京都新宿区西新宿1-7-3
モード学園コクーンタワー 地下1階・地下2階
開催期間: 2019年12月1日(日)まで開催中。
開催時間: 10:00~23:00 不定休

【キャラクター】
クロロ(kuroro) 版権元:MEMES CREATIVE PARTNERSHIP(台北市松山區)
遥か宇宙(キャッツアイ星雲NGC-6543)からやってきた宇宙の黒猫。好奇心が旺盛で、宇宙人の仲間(ミド、魚星人、ジョリー)と世界中を旅しています。
タイガーエア台湾とのタイアップ実績により、日本においても認知度UPしています。
子供から大人まで幅広い層に愛されるキャラクターです。

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タイワニマル(TAIWANIMAL) 版権元:AOYI BRAND DESIGN社(台南市中西區)
台湾に生息するツキノワグマ(ウル)、台湾花鹿(チャビィ)、台湾犬(レイン)、アオアマガエル(トビィ)、ベンガルヤマネコ(ボニィ)の5匹のかわいいキャラクターを通じて、自然の尊さ、故郷(地球)を大切にすることをテーマに、台湾の文化や習慣を鮮やかなアートワークで子供たちに教えています。2019年7月に台湾で絵本「前進夢幻森林」が発売されました。

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