気になる”小袋わさび”の原材料...1袋10円で売られているものも:たけしのニッポンのミカタ!

公開: 更新: テレ東プラス

現代日本人の身近に起こるさまざまな社会現象をテーマに、"今"を捉える知的エンターテインメント「たけしのニッポンのミカタ!」(毎週金曜夜10時)。11月15日(金)夜10時からは、ゲストに元谷芙美子(アパホテル社長)と岩井勇気ハライチ)を迎え、「意外なところで大繁盛!知られざる業界ナンバー1」をおくる。

「テレ東プラス」では、番組の中から「小袋にもホンモノ!刺身を立てる名脇役」を先取りで紹介する。

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東京・御徒町の駅から徒歩30秒の場所にある「スーパー吉池」は、鮮魚が売りの老舗スーパー。中でも人気があるのがマグロ、しかも天然! その他こだわりについてたずねると「刺身に付き物の"小袋のわさび"が吉池のオリジナル」という意外な答えが...。

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現在では、チューブに入ったわさびが主流であり、「刺身のおまけ」的な存在である小袋のわさびを使用する人は少数。しかし、吉池のオリジナル小袋わさびは有料。1個10円で売られているほど、味に違いがあるらしい。

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一体何が違うのか? オリジナル小袋わさびを徹底追及しようということで、やってきたのは愛知県名古屋市にある「金印わさび株式会社」。小袋わさびを中心に、練りわさびや乾燥粉末など、業務用のわさびを製造している。その数は1日約80万個で、北海道の工場と合わせて1年で約7億個。これは業界ナンバーワンのシェア率であり、主な納入先は吉池などのスーパーや大手寿司チェーンがメイン。

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金印わさびは、日本で最初に小袋わさびを販売。わさび業界のパイオニアであり、トップメーカーだ。業界ナンバーワンの秘密に迫るべく、金印わさびの工場に潜入すると、ベルトコンベアで運ばれているのは冷凍されたカチカチの本わさび。本わさびといえば、大きいものは1本1,000~1,500円。高級食材といっても過言ではないが、あの「小袋わさび」の原料にそのような高価な食材を使用して大丈夫なのだろうか...?

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一般的に、小袋わさびやチューブわさびの原料になっているのは「西洋わさび(ホースラディッシュ)」。だが、見た目の違いはもちろん、わさび独自の香りを出すことができないので、香料を加える必要がある。

一方の金印わさびは、香りを出せる本わさびを惜しげもなく使用しているが、実は致命的な弱点が...。

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すりおろして30分経過したわさびを試食すると...香りがまったくない。実はわさびの辛味や風味は約5分がタイムリミットであり、これまで長期保存は不可能とされてきた。では、いかにして小袋わさびの味を保っているのか? ここに業界ナンバーワン! 金印わさびオリジナルの技術が生かされている。

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工場内で液体窒素を使用し、わさびを瞬間冷凍して粉砕。雪よりも冷たい冷凍状態のわさびは、酵素反応が起きないため辛味はない。わさびを冷凍することで酵素反応をストップさせ、辛さや香りが発生する前の状態をキープすることが可能になったのだ。

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この冷凍状態のわさびを常温にすると約30秒で酵素反応がスタートする。開封してすぐに風味と辛味が求められる小袋わさびにとって、まさに理にかなった技術。この独自の冷凍技術で鮮度を保っている。

さらに、金印わさびではメインの本わさびに西洋わさびをブレンドしているという衝撃の事実が!

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西洋わさびの辛み成分は本わさびの約1.5倍。金印わさびでは小袋を開封し、すぐに辛味を感じることができるように、あえて本わさびに西洋わさびを混ぜている。西洋わさびをブレンドすることによって、本わさびの香りや風味がさらに引き立つのだ。

原料に使用する本わさびは厳選した契約農家が栽培。西洋わさびは自社農場で苗から研究して栽培、本わさびの風味を邪魔しない最適なものを使用しているそう。原料にも徹底的なこだわりがあった。小さな小袋の裏に隠された徹底的なこだわり。このような努力の末に生まれる品質こそが、業界ナンバーワンである所以なのだ。

ほかにも番組では、「焼き鳥製造業界ナンバーワン!アナログ㊙工場に潜入」「すり鉢業界ナンバーワン!秘密は"クシメ"」などをお届けする。

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