台風19号直撃から1か月...ガイアが見た命を救う現場:ガイアの夜明け

公開: 更新: テレ東プラス

現場で奮闘する人たちの姿を通して、さまざまな経済ニュースの裏側を伝えるドキュメンタリー番組「ガイアの夜明け」(毎週火曜夜10時)。11月12日(火)の放送では、台風19号の被災者を救う挑戦者たちの姿を追った。

自衛隊の手が届かない被災地で活躍。執念が生んだ民間ボート

10月12日、過去最大級の勢力で東日本に上陸し、猛威を振るった台風19号。長野県の千曲川では約70メートルにわたって堤防が決壊し、甚大な被害をもたらした。

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多くの家が床上浸水。決壊から丸1日が過ぎた10月14日、長野市内で自衛隊員らが救助にあたる中、巨大なプロペラを持つ不思議な形のボートが町中を走っていた。

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プロペラの風力で進む「エアボート」を操るのは佐々木甲(こう)さん(62)。宮城県出身で東日本大震災の際、津波で友人を失った経験を持つ。「エアボートならあの人のもとに行けたのに...」。後悔の念がボート完成の原動力になったという。

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エアボートはスクリューがないため、路面が見えるような浅瀬でも走行することができる。佐々木さんは試作を重ね、数々の失敗を繰り返しながらも、2年がかりで完成させた。

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そして佐々木さんは今回、大規模な浸水被害があった長野市でエアボートを自ら操縦して、自衛隊では手が回らない場所で救助活動を行なっていた。逃げ遅れた人々を救助する、その活動に密着した。

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佐々木さんが独自で開発し、製造しているエアボート。「水害があるごとに、エアボートの問い合わせが多くなった。地方の自治体に広がれば救助活動が敏速化するのでは」そう話す佐々木さんのもとへ、これまでにない大きなチャンスが舞い込むことに。

実は「ガイアの夜明け」では6年前、水害の救助に挑戦していたこのエアボードの開発を密着取材していました(コチラ)。

断水地域で活躍。癒しの再利用シャワー

巨大台風によって14都県で最大16万6000戸が断水し、多くの人々が風呂やシャワーを使えずに苦しんだ。その不便さを解消したのが、「ガイアの夜明け」でも2018年9月に紹介した東大発ベンチャー企業「WOTA(ウォータ)」(東京豊島区。従業員数約20人)の循環型シャワー「WOTA BOX(ウォータボックス)」だ。

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95%以上の水を再利用し、100リットルで100回以上のシャワーが可能。2018年に起きた西日本豪雨の際に被災地で活躍した。ウォータボックスは1セット500万円(税別)、これまで約40台を販売した。

今回の台風被害でもその力を発揮した。断水した千葉県富津市から連絡が入り、山間部で停電しているエリアにボランティアで2台設置。夜まで多くの被災者が利用した。同社の国内事業を統括する前田瑶介取締役(27)は「良かった。災害という場面(での支援)を追いかけてきて形になりつつある」と話す。

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10月16日、今度は長野市からウォータに要請が入る。千曲川が氾濫したエリアで下水処理場が被災したため排水ができず、下水処理なしで使える移動式シャワーに声がかかったのだ。

現地に入り、泊まりこみで対応にあたる同社の社員たち。活動の長期化に備えて体制を練り直すが、人繰りに限界が...。さらに前田さんに長野市から電話が。他の避難所にもシャワーを設置してほしいとの要望だった。装置も人も足りない...、大きな壁にぶち当たった前田さんの対応は...。

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番組ではその他、損害車買い取り専門業者「TAU(タウ)」(さいたま市。社員数474人)に密着。

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世界119の国・地域と取引する同社は被災地から引き取った車をオークション形式で販売しているが、果たして車はどこへ向かうのか...。追跡すると、そこは遠い異国の地だった。

近年猛威を振るう自然災害。さまざまな角度からアプローチし、被災者を助ける人々の姿を今晩10時からの「ガイアの夜明け」で放送。どうぞお見逃しなく!

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