イケメン筋肉男子50人が登場する『建設男子写真集』、その中身を発売前にのぞき見してみた

公開: 更新: テレ東プラス

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建設業界のなり手不足などを危惧した一級建築士事務所ACE(大阪市)が、一人親方を集めて制作を進めている『建設男子写真集』。費用捻出のためにクラウドファンディングを利用すると、たちまち想定額の50万円に到達するなど、早くも注目を集めている。

月に4~5名ずつ撮影を行い、最終的には約50名のイケメン建設男子が顔を揃えるとか。世の中の筋肉好き女性の注目を集めることは間違いないだろう。

筋肉自慢のオトコたちによる夢の共演

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一人親方とは企業に属さず、フリーランスで現場監督をする人のこと。建設男子写真集プロジェクトでは、6月から自社のWebやSNSで一人親方モデルの募集を行ってきた。9月頭の取材時で、すでに36名の撮影が終了したという。現在も全国から予定者数を超える応募者が殺到しており、担当者は「こんなにご応募いただけるとはありがたいことです」と手応え十分の様子だ。

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写真集では建築現場で汗を流しながらひたむきに仕事に向き合う姿、日々の仕事で鍛えられた筋肉にクローズアップ。普段は知り合うことのない建設男子の魅力が存分に味わえる構成になっている。もしかしたら"推し親方"が見つかるかもしれない。もちろん、彼らは一人親方なので、仕事を頼めば本人がやって来ることになる。

なお、今後のスケジュールについてだが、9月いっぱいは撮影とデザイン制作を行い、年内中の完成をめざすという。

それにしても、一人親方とは一体どんな人物なのだろう?写真集に登場する一人親方の小林俊輝さんに、仕事への意気込みなどを聞いてみた。

心は男臭く、頭脳はインテリジェンスという新たな親方のスタイル

kensetsudanshi_20191019_05.jpg▲小林俊輝/Shunki Kobayashi Li建築工房 代表

──大変失礼ですが、とてもスリムなので"親方"というイメージと違って驚きました。どうして建設業の道を選ばれたのでしょう。

「『本当に大工さん!?』ってよく言われます(笑)。以前は建設業に就こうと考えていなかったので、高校は普通科を卒業しました。いよいよ将来の進路を決めるという頃になって、いろいろ考えたのですが、小さい頃から神社の建造物の美しさを見るのが好きだったんです。漠然と『宮大工ってカッコいいな』と思っていたこと。子どもの頃から物作りが好きだったことなどから、『家を作る人になるか』と、この道に入りました。物心つく前に亡くなってしまった祖父が大工だったようなので、その血が流れているからなのかもしれませんね」

──まだ26歳という若さですが、もう独立して"一人親方"になられたのですね。その経緯や思いをお聞かせください。

「高校を卒業した後はハウスメーカーに就職して、請負の大工の下で修業をしていました。比較的に覚えるのが早いほうだったので、2年目には独り立ちして、その後は自分で現場を切り盛りしています。ハウスメーカーには4年半勤めましたが、23歳で独立して、今はフリーランスとして活動しています。来年には法人化して、この道での夢をしっかり現実にしていけたらと思っています」

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──「大工」「親方」として、どんなことを誇りに思って仕事に取り組んでいらっしゃいますか。

「とても深い話になりますが......今の時代、カンナを使わずに家を建てるという現場が多いんですよ。その点を捉えて『カンナを使ってこそ本物の大工だ、カンナを使わないなんて大工じゃない』といった議論がよく起こるんです。僕はカンナを使わない。でも、それは時代に沿ってやっていることなんですよね。とはいえ、自分自身の性格は泥臭いところがあるので、昔気質の親方の心意気は理解しているつもりです。その中で状況に即したクリエイションを提供していきたいと思っています」

──「令和時代の親方」という、今の時代のスタイルを感じさせますね。来年には自分の会社を持つということですが、どんな人材と一緒に働きたいですか。

「大工の仕事は『家』という物作りですが、それはお客様にとって人生で一度きりになるであろう大きな買い物です。鑑賞するために買うのでは無く、そこでの暮らしを求めて購入されるわけですから、任された我々はそのことを肝に銘じて、丁寧に心を込めて取り組むべきだと思っています。なので、『作業をするだけ』と考えている人は、僕とは合わない。ハウスメーカー時代は直接お客様にお会いすることがなかったので気づけなかったことですが、やはり家とは人と人との信頼関係で成り立つ、ハンドメイドのもの。作り手とお客様が共に喜び合える世界で、一つの家を作っていきたいですね」

【取材協力】
株式会社 ACE
Li 建築工房

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