「このM-1で飲める!」実力派芸人たちが口々に語る”ブラマヨの呪縛”:ゴッドタン

公開: 更新: テレ東プラス

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【配信終了日:10月5日(土)】動画はこちら

9月28日(土)放送の「ゴッドタン」(毎週土曜深夜1時45分)は、「お笑いを存分に語れるBAR2」をお届け。

普段語ると周りに引かれてしまいがちな芸人によるお笑いの話。それでもやっぱり大好きなお笑いについて語りたい! そんな熱い想いを抱いた芸人が集まって各々の気持ちをぶつけることができる場が「お笑いを存分に語れるBAR」です。今回は、ナイツ塙宣之土屋伸之)、かまいたち山内健司濱家隆一)、スピードワゴン小沢一敬東京03飯塚悟志が漫才をテーマにして語り合います。

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まずおぎやはぎ矢作兼が選んだテーマは「このM-1で飲める」。早速塙がM-1の歴史について説明。

塙が好きなM-1の漫才は、2005年に優勝したブラックマヨネーズ。「関東の芸人はコントのキャラクターで圧力をかけていく。(ブラマヨは)人間と人間の圧力がぶつかった時に爆発が起きて、見ていて鳥肌がたった」と説明します。土屋も「この優勝が完璧すぎて、2006年から2010年までの大会は『ブラマヨの呪縛』が......」とコメント。2本目のネタでさらに超えていくというブラマヨのスタイルを目指しすぎたため「1本目に力が出せない」コンビが続出したと解説します。

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また、山内いわく、競技用の漫才に特化したネタを作るコンビと自分たちが面白いと思える愛せる漫才を作るコンビとパターンが分かれるのだといいます。その話に塙は「『たかがM-1』と思ってふざけたネタもやる方がいい」と助言。しかし山内は、その言葉に「いや僕らは......」と速攻で反論! 本当の飲み屋だったらケンカになっていたかもしれません。

山内は「僕たちはM-1に寄せたネタではなく、普段もできるネタを作ることにした。だから、塙さんが今言ったのとは真逆」と反論。

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そんな山内が好きなM-1の漫才は、2006年に優勝したチュートリアル。かまいたちも会場でネタを見ており、本当に面白くてそのあと何度も見返した初めての漫才だったと話します。

小沢もこの年の大会を家で見ていたそうで、「今までの漫才師はボケを見せた。チュートリアルは世界を見せた」とセカオザ発言を展開。小沢は、2001年に出場していたおぎやはぎの漫才についても本人を前にして評し、「今見ても面白い」と話します。矢作も「イケメンがああいう表情でボケるの全然笑えなかったけど、(チュートリアルの)徳井(義実)さんだけカッコイイのに笑えた」と、チュートリアルの世界観を語ります。

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濱家が好きな漫才は、2010年に優勝したダブルボケが特徴の笑い飯。漫才のスタンダードな流れとは違い、狭い設定の中でボケ続けて4分間を終わらせるスタイルに心を奪われたといいます。笑い飯のお笑いを語る濱家に、小沢が横から「笑い飯のことを悪く言うわけじゃないけど、ボケる要素2個しかなくてというのをやったのはおぎやはぎが最初」とおぎやはぎ愛をアピール。

矢作は笑い飯に「おぎやはぎのネタを参考にして作った」と言われたことがあると告白。しかし、その後同じ大会に出た際、速攻で笑い飯がおぎやはぎを超えて行ったそう。笑い飯のルーツは意外にもおぎやはぎだったことが判明しました。

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塙も、「おぎやはぎのクレーマーのコントで『筑紫哲也の顔が怖いんですけどどうにかなりませんか』というボケを見て死ぬほど笑って、こんなことをやっていいんだと思った」とコメント。おぎやはぎの自由な笑いが、学校に入らずにお笑いを学んだ笑い飯の参考になったのでは? と予測。ここで小沢が「おぎやはぎの話していいですか?」と抑えきれない思いをぶつけます。

昔、稽古場でネタを書いていた小沢のもとに矢作がやってきて「そのネタ面白くないでしょ。だって真面目な顔して書いてるんだもん」と言ってきたそう。矢作から「面白いネタは書いてるときから笑う!」という名言をもらったとのこと。

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そして飯塚が好きなM-1の漫才は、2004年に優勝したアンタッチャブル。ツッコミの柴田(英嗣)に対してボケる山崎(弘也)の喋り方やノリが、楽屋で芸人仲間をいじっている感じと全く一緒だったといいます。そのままM-1で大爆笑を取っているのを見た飯塚は、「めちゃくちゃ感動した」とのこと。この年のアンタッチャブルは、関東勢で初めての優勝となりました。

塙は「柴田さんの喋り方は、関東なのに方言っぽい。振り切ってツッこめるからホームランになる」と解説。「関西弁が持つような圧力をかけられる人が優勝に近づいてくる」のだと分析します。

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ボケ数の話題になると、塙は「(4分間のネタに)100ボケ漫才を目指したけど、38個が限界だった」と話し、かまいたちは「多いですね」とびっくり。おぎやはぎが「多いということは数えてるの?」と問うと、かまいたちは「僕らは、20秒か25秒にボケを1個入れるように」と計算していることを教えてくれました。最近は、iPhoneを持ってステージに立ち、ウケた声を録音して後から分析するコンビもいるそう。小沢は「それは違うと思う。おぎやはぎがやってた漫才はジャズだから」とあくまでおぎやはぎの自由な漫才をプッシュ。おぎやはぎの漫才は、4分間にボケが3つしかなかったそう。

塙が次のM-1で注目しているのは、"たくろう"というコンビ。脱力系のしゃべくり漫才をするそうで、順番によっては上手くハマるのでは? と予想している塙。また、「(漫才の)向こうに音楽か文学が見えるコンビが良い」と話す小沢は"コウテイ"が出てくると期待。かまいたちは「僕らと和牛」とガチな予想をしますが、その後、熊本弁の王道しゃべくり漫才を武器にしている"からし蓮根"の名前を挙げ、「今年か来年は決勝にくると思う」と語ります。

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続いてのテーマは「このツッコミで飲める」。濱家は土屋の誰にもできない立ち位置に憧れがあるといい、本人を前に褒めちぎります。土屋の職人芸を目指して勘違いしてしまい、小さな声でぶつぶつとツッこんでしまう7〜8年目の芸人は多いそう。どんなボケをするかわからない塙をツッこまなければいけない土屋は、常に緊張感を持っていると打ち明けます。

先日、「シュワルツェネッガーかよ!」というツッコミが欲しくて「背中を蹴られた」とボケる塙に「何やってるんですか!」と普通にツッこんでしまった土屋は、「(シュワルツェネッガーが男に背中に飛び蹴りを食らった)ニュースを見てなかった自分が悔しい...」と反省したとか。実にストイック!

さらに小沢は、相方・井戸田潤について、飯塚は「たとえツッコミ」の元祖であるくりぃむしちゅー上田晋也のツッコミについて熱く語ります。

今回の放送は、「ネットもテレ東」で限定配信中です。

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