9月30日 (月)夜9時から放送されるスペシャルドラマ「あの家に暮らす四人の女」の試写会＆トークイベントが行われ、主演の中谷美紀、原作者の三浦しをん氏が出席した。
ドラマの原作は、直木賞作家・三浦氏の同名小説（中央公論新社2015年刊行）。谷崎潤一郎没後50年の「谷崎潤一郎メモリアル特別小説作品」として発刊され、"女たちの地上の楽園！？現代版『細雪』"と謳われており、今回初の映像化となる。
作品はひとつ屋根の下で暮らす全く違うタイプの女4人の些細な日常と、次々起こる事件を団結して乗り切えていく日々を描き、ほっこり温かく、家族とは何かを考えさせられる感動のホームドラマ。
父の行方を知らない刺繍作家でアラフォー彼氏なしの主人公・牧田佐知役を中谷、ダメ男に甘い保険会社OL・上野多恵美役を吉岡里帆、佐知の友人で多恵美の会社の先輩・谷山雪乃役を永作博美、お嬢様気質で気ままな性格の佐知の母・牧田鶴代役を宮本信子が演じる。
試写を見終えた観客から拍手で迎えられた中谷は「三浦しをんさんの作品は、ほのぼのと温かく、それでいて人間の本質を突いた、ピリッと山椒が効いたような作品なので、私自身も楽しんで読ませていただき、また演じさせていただきました」と挨拶した。
すでにドラマを見たという三浦氏は「本当に面白くて何回も笑っちゃったし、何回も泣いて、素晴らしいドラマにしていただいて、中谷さんをはじめ、出演者の皆さんの素晴らしい演技を拝見することができて本当に嬉しく、ありがたく思っています」と目を輝かせた。
中谷美紀「行かず後家の役をいただくことが大変多い」
今ドラマの出演オファーが来た際の心境を尋ねられた中谷は「大人のためのファンタジーで、それでいてリアリスティック。今は人生100年時代と言われていますが、長い老後を1人で過ごさざるを得ない方々が多いのではないと思います。私も一人で死んでいく覚悟をしていて、今もコツコツと準備しているんですけど、そんな頃に話をいただいた作品でした」と打ち明け、「（本作のように）何人か一緒に暮らしてもいいかなという友人もいるので、その友人と暮らしてもいいかなと考えていた折にいただいたシェアハウスのお話で、とても楽しく演じさせていただきました」と語った。
さらに、アラフォー彼氏なしの刺繍作家という役を演じてみての感想を求められた中谷は「行かず後家の役をいただくことが大変多く、プロデューサーの皆さん、原作者の皆さん、あるいは監督方が想像する私の人生というのは行かず後家なんだなと認識しておりますが...」とコメントして笑いを誘い、三浦氏から、恋した男性と会うたびにアワアワするというオタク気質の佐知の反応が的確だったと褒められると「私もどちらかというとオタク気質で、"明るいオタク"と自分で呼んでいます（笑）。飽きっぽい性格でもあるのですが、割と偏愛型です」と微笑んだ。
三浦しをん氏の思わぬ告白に中谷が赤面
また、物語を書く際に、登場人物の容姿はまったく浮かんでいないという三浦氏は、佐知役を中谷が演じると決まった際の印象について聞かれると「すごくびっくりしたし、嬉しかったです。私、これまで中谷さんの映画もドラマも拝見してきましたし、音楽がすごく好きで、中谷さんのアルバムを今でもけっこうな頻度で聞いているくらいなんです（笑）」と思わぬ告白をした。
「恥ずかしい...」と赤面する中谷を横目に、三浦氏は「佐知としてはちょっと輝きすぎではと思ったんですけど、麗しくてかわいいけど、この人はちょっとダメだろうなという佐知像に見事になっていて、素晴らしいなと思いました」と絶賛した。
もしドラマのように誰かと同居するなら、譲れないルールはあるか質問されると、三浦氏が「便座をおろさない人が許せない」と回答。
昨年秋にドイツ人ビオラ奏者のティロ ・フェヒナー氏と結婚した中谷も「激しく同感します。私の結婚する男性の条件は、それが第1位です。便座をちゃんとおろす男性、あわよくばフタも閉める男性が条件だったので、まさしくしをんさんのお言葉に共感します」と理解を示す。
さらに中谷は空想タイムも必要だそうで「一人でいる時間が必要なので、同居をしてあまり距離が近すぎると疲れてしまう。そもそも一人でいるほうが気が楽なタイプなので、同居するならそっとしておいてくれるということが第一条件ですかね」と明かした。
◆番組概要
タ イ ト ル : ドラマスペシャル 「あの家に暮らす四人の女」
放 送 日 時 : 2019年9月30日(月)夜9時～ 11時8分
放 送 局 : テレビ東京、テレビ大阪、テレビ愛知、テレビせとうち、テレビ北海道、TVQ九州放送
出 演 : 中谷美紀 吉岡里帆 中村蒼 橋本さとし 金井浩人 前原滉 永作博美 萩原聖人(声) 要潤 田中泯 宮本信子
原 作 : 三浦しをん 『あの家に暮らす四人の女』 (中央公論新社 刊)
脚 本 : 吉田紀子
監 督 : 深川栄洋
音 楽 : 福廣秀一朗
チーフプロデューサー : 中川順平(テレビ東京)
プロデューサー : 黒沢淳(テレパック) 雫石瑞穂(テレパック)
製 作 : テレビ東京 テレパック
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