元農林水産省職員が身内に反対されてまで”オーガニック野菜農家”を選んだ背景:カンニング竹山の新しい人生、始めます!

公開: 更新: テレ東プラス

女性87.6歳、男性81.09歳(※平成29年簡易生命表 厚生労働省調べ)と、毎年更新している日本人の平均寿命。"人生100年時代"となった今、長い人生を楽しく生きるために40歳代から知っておきたい「移住」「開業」「再就職」などの情報をお届けする「カンニング竹山の新しい人生、始めます!」(BSテレ東 毎週日曜夜9時)。

「テレ東プラス」では、9月22日(日)放送の内容を、先取りでご紹介します!

移住するまでに費やした準備期間は13年

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今回紹介する「新しい人生の先輩」は、長野県飯島町に家族で移住した堀川将礼(53歳)さん、さちさん(46歳)、景玄くん(12歳)の3人。将礼さんは51歳で国家公務員から農家に転職してこの地に移住、オーガニックの野菜作りを営みながら農家食堂をオープンさせました。移住するまでに費やした準備期間はなんと13年! 安定した国家公務員を辞めてなぜ農家に? なぜオーガニック野菜? なぜ食堂? など、堀川さんご一家の謎を「いいね!ポイント」とともに紐解いていきます。

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【いいね!ポイント①】手間のかかる農作業が楽しい
自宅前の畑の広さは約907坪(約30アール)。そこにはズッキーニ、アスパラガスなど季節の野菜がたわわに実っています。これらの野菜は、農薬、化学肥料不使用のオーガニック。野菜についた害虫は丹念に1つ1つ潰す原始的な方法です。さらに、栄養のある土地を作るためには、おが屑を混ぜて自然発酵させて...など、とにかく手間がかかります。

オーガニック野菜は形も不揃いで量産もできないので、30種類の野菜を少しずつ栽培していかなくてはなりません。それでも、「効率は良くないよね。(でもその)手間が面白い!」と笑顔の堀川さん。

【いいね!ポイント②】努力が結果にすぐつながる農業は楽しい!
道の駅や、オーガニック野菜取引サイトで野菜を販売している堀川さんですが、それ以外にも、創作や工作用に切った竹、自家製の肥料やカブトムシの止まり木用に朽木と枝をセット販売するなど、普通なら商品にせず捨ててしまうようなものでも、アイデアを出して売り出します。

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気になる堀川さんの収入は公務員時代の8割減で、週3回のアルバイトが必要。しかし堀川さんは「そのままの努力が結果にすぐつながるので、やっていて面白い!」とのこと。

そもそもなぜ、堀川さんがオーガニック野菜にこだわって農家をしているのかが気になります。実はそこには、堀川さんの公務員時代が大きく関わっていました。

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日本大学農獣医学部を卒業後、農林水産省で輸入される農作物に害虫が付いていないかを検査する植物検疫官となった堀川さんは、梱包されず貨物船にそのまま積まれた米、日本国内で不認可の農薬を使った野菜などを目の当たりにします。

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次第に「オーガニック野菜を食べたい!」から「作りたい」へと想いが変わり、41歳の時、オーガニック野菜を作る農家になることを決心。

「安定した職業を捨てることはない...」と身内から反対されても、安心安全な野菜を作りたいという想いは募るばかり。そこで、オーガニック野菜作りに関する論文や書籍を読み漁り、実践テクニックを勉強するための講習会にも参加、13年という十分な準備期間を経て、飯島町へと移り住みます。

飯島町は、体験移住制度や空き家改修費等補助があり、移住者に手厚い町。堀川さんは元農地(周辺の宅地よりも3割安い)を1坪2万円で購入。しかし、インフラ整備に200万円かかり、合計3600万円で畑と家を購入します。

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薪ストーブが自慢のご自宅は8LDK

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リビングの高い吹き抜けの天井に薪ストーブが自慢のご自宅は8LDK。1階は家族のリビングと農家食堂のキッチンとお座敷、2階は家族のプライベートルームになっています。

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【いいね!ポイント③】ご近所さんとの青空宴会!
農作業をひと段落させた堀川さんの元に地元の方が続々と集まってきました。すっかり町の皆さんと馴染んでいますが、心がけたこととして、「人と人の付き合いで嘘をつくのは一番いけない。信頼関係を大切にしました」と答える堀川さん。その誠実さが伝わったからこそ、実現している青空宴会なのです。

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農家食堂は「丁寧にもてなしたい」という想いから、週に1度だけ1組限定で営業しています。コース料理は1名2900円から。自慢のズッキーニ、この日は米粉で揚げたフライに変身します。「これだけ手をかけるのはすごい!」と本日のお客様。採れたて野菜をふんだんに使ったメニューのこだわりは、ぜひ番組でご確認ください!

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番組では、この他、関節痛対策のスペシャリスト「グニャグニャ先生」が再登場。「誰でも簡単にできる!腰痛対策ストレッチ」を紹介します。9月22日(日)夜9時放送「カンニング竹山の新しい人生、始めます!」をどうぞお楽しみに!

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