全部10円! 利益はあるの? 気になる”激安スーパー”のからくり:たけしのニッポンのミカタ!

公開: 更新: テレ東プラス

現代日本人の身近に起こるさまざまな社会現象をテーマに、"今"を捉える知的エンターテインメント「たけしのニッポンのミカタ!」(毎週金曜夜10時)。9月20日(金)夜10時からは、ゲストに梅沢富美男井上和香原田曜平(マーケティングアナリスト)を迎え、「厳しい時代に生き残る、様々な方法を模索するスーパーマーケット」をおくる。

そこで「テレ東プラス」では、番組の中から「スーパーの㊙生き残り作戦に密着 赤字覚悟!10円セールのウラ事情」を先取りでピックアップ!

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愛知県岡崎市にあるスーパーマーケット「プラザヒラク」。店内は一見、普通のスーパーのようだが...。

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水曜日の午後3時半を過ぎると、何やら青果売り場の様子がおかしい。売場の一角に客が集まり始めた。

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すると...。「まもなくタイムサービスを始めます」の声と共に、コンテナに大量に積まれた青果が客の前に並べられる。

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ポジションを確保しようと客同士が押し合いになることも。タイムサービス開始に向け、やや殺伐とした雰囲気が漂う。そして午後4時。「はい! 10円だよ!」の掛け声と共に名物の10円セールがスタート。

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激安タイムセールは毎週水曜日の夕方4時に開催。この日は、ししとう、にんじん、とうもろこし、ナス、しめじ、なめこが10円! 押し合いへし合いの中、なめこもしめじも宙を飛ぶ。約1時間後には商品が完売。

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ちなみにこちらのスーパー。野菜だけでなく旬の鮮魚であるカマスも1本10円、さらに日用品など全12点を10円で販売している。常識破りの激安スーパー。なぜこんなに安く品物を提供することができるのだろうか。

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青果の担当者に同行し、商品の仕入れに密着。10円商品の仕入れはセール前日である毎週火曜日に行われる。やってきたのは地元の市場。時刻はおおかた取引が終了した午前7時。

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すると早速、市場の各担当者から「ピーマン3ケースお願いします」など、次々と売り込みの声がかかる。というのも翌日(水曜日)は市場の定休日。1日空いてしまうこともあり、休日前にできるだけ売りさばいてしまいたいとのこと。当然買値は下がるのだ。

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なめこの段ボールの中身をチェックし、「10円セールの商品にしよう!」と決心した青果担当者は、「うちの売価は10円」と強気な姿勢で業者と交渉開始。在庫をすべて買い取ることで交渉が成立した。ちなみにいくらで仕入れたかは内緒...とはいえ、黒字ではないそう。

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これだけの努力をしても、10円セールの商品は赤字。その分、他の商品を格安で大量に仕入れ、赤字を補てんしているという。お店の収支は大丈夫なのだろうか。

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詳細を店長に聞くと、「全然儲かっていない」とのこと。事実、特売日以外の店内のお客さんはまばらで、同じお店とは思えない。平日の客数は、セールがある水曜日の半分以下だという。だが、10円セールを開始したところ、客数は月800人ほど増加。しかし利益はさほど上がっていないという。

「セールを楽しみにしているお客さんの期待を裏切るわけにはいかない!」と、義理人情にあふれる店長。今、スーパーマーケットはその身を削りながらさまざまな工夫をし、生き残りをかけている。

ほかにも「激安も宅配も...生き残りを懸けた大勝負」「商品は1種類!小さな店の大いなる挑戦」「地味に進化中! 百花繚乱『トレー』の世界」などをお届けする。

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