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誰からも愛される社長、天才クリエイター、凄腕の編集者など、ビジネスマンにとっての数々のロールモデルが日々現れています。しかし、そこにあの職業はまずありません。

それは何かと言えば、私たちの身の回りにいるけれど、普段あまり意識することのない"公務員"。

しかし「ビジネスマンは公務員から学ぶべきことがある」と話すのは、"今、最も公務員に読まれるウェブサイト"と呼ばれ、数々の公務員を取材してきた「Heroes of Local Government(HOLG.jp)」の編集長加藤年紀 さん。

「出る杭は打たれる」と言われる公務員の世界で自らの信念を貫き、役所の中で成果を上げてきた公務員たちを紹介する著書『なぜ、彼らは「お役所仕事」を変えられたのか?』を出版されたばかりの加藤さんにお話を伺いました。

"日本ではありえないトラブル"が公務員を見直すきっかけに

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──そもそも公務員ではない加藤さんが、公務員に着目したメディアを運営し始めた理由とは?

仕事の都合で、 4年半ジャカルタに駐在していたのですが、電気、水道、道路などの社会インフラで、日本では体験したことのないさまざまなトラブルを経験したんです。そこで「日本の公務員って意外とちゃんとやっていたんだな」と思い始めたんです。ちょうどその頃、自分の本を出す公務員が出てきたのもあって、一見没個性的と思われている公務員の中で、彼らは何が違うのかを知りたいと考えたのがきっかけでした。

──公務員取材を始め、一番の気づきとは何でしたか?

これまでメディアに出ている公務員は、観光や地域のプロモーションなど、一般人からイメージしやすい人が多かったんです。しかし、自分で取材をしてみると、彼らは役所の一部であると体感しました。役所には虐待を受ける児童の保護などに代表される、セーフティネットとしての役割があります。そういった地味な領域を担う公務員を実務レベルで深堀していくことは、既存メディアがあまりしていませんでした。自分自身の好奇心もあって、そこにフォーカスしようと考えたんです。

ビジネスマンは公務員の"姿勢"に学べ

第2章「どんな仕事も改善できる」で紹介している、寝屋川市の岡元譲史さんは民間人に知ってもらい公務員です。彼は滞納整理に精力的に取り組み、学びと実行を徹底することによって、市税滞納繰越額を億単位で削減させた立役者です。難易度の高い業務を行うため、地方税法や国税徴収法を勉強し、ファイナンシャルプランナーの資格まで取得しました。

新しい手法で厳しく徴収を進めると、税金を滞納していた市民から反発があります。滞納者から「お前の顔に火をつける」と電話で脅迫を受け、その電話の主が逮捕されることもありました。岡元さんは恐怖と隣り合わせの中でも、「苦しくても税金を払う人がいる。払わない人が得をするのは不公平!」という強い思いから、学びと実行を続けて成果をあげました。

komuin_20190915_02.jpg▲寝屋川市の岡元譲史さん 全国で徴収業務の講演を行い、スキルだけではなく、徴収業務の価値も伝えている

同じ2章では、児童虐待対応における先進的な海外手法を導入した、鈴木浩之さんも紹介しています。世間に知られることなく、地味な業務領域で粛々と成果をあげる公務員の姿を、民間人にも知って欲しいと思います。

──加藤さんはビジネスマンも公務員から学べることはあるとお話しされていますね。広くビジネスマンが彼らから学び取れることとは何でしょうか?

仕事の緻密さ、そして大義に対してのこだわりですね。

──大義?

公務員の大義として、平等性と公平性というものがあります。これは非常に大きな大義であり、なおかつ曖昧なものです。しかし、活躍する公務員は「本当にこれが市民のためになるのか?」と一つ一つの仕事に愚直に問いかけ、答えを模索しています。先の岡元さんも、不公平感が実行力を生みました。

一方で、民間企業の大義は売上利益です。ところが、短期的な利益を追い求めても、成長を続けられない時代になってきていると感じます。だからこそ、目先の利益ではなく、社会課題解決をしていきながらそこで利益を得るという長期的な目線が必要になってきます。そうした視点から考えると、公益性や社会課題と日々向き合う公務員から、ビジネスマンが学べるところは少なくないと思います。

──なるほど。

とくに大企業は活躍する公務員から、やりたいことを実現する方法を学ぶことができると思います。"役所"ってすごく大きなものというイメージがあると思うんですけど、ほとんどの役所は数百人規模の組織なんですよ。それに対して大企業を見てみると、1万人を超える企業が全国で300社以上もありますよね。そう考えると、業界によっては大企業というのは役所以上にお役所仕事になりがちだと思います。

──たしかに。

この本で紹介した人たちのストーリーでは「どうすれば具体的なアクションを起こせるか」という点に話題は集約されていきます。

そのために必要なことは2つ。

1.本人に改善していく強い意思があること。ほとんどの場合、その意思は何らかの原体験に基づいている。

2.組織の求める大義を理論武装したうえで、上司や決裁者にどう働きかければ、自分がやろうとしていることが進むのかを突き詰める。

特に後者が欠けているケースをよく見かけますね。誰が決裁権を持っているのかを見極め、直属の上司が決済権を持っているのなら、その上司をどのように落とすのかを考える。その上司が何を求めているのかを徹底的に分析して行動するという、営業マンと同じ思考が必要になってきます。

大企業と役所は共通する文化や風土も多くあります。意外かもしれませんが、大企業に勤めている人たちにとっても、活躍する公務員の仕事から学ぶべきことは少なくないと思います。

テレ東プラス

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