平成の零戦やイーグルも！ 空自の戦闘機が大集結する”秘密基地”の訓練を初公開：超スゴ！自衛隊の裏側

9月15日（日）夜7時54分放送の「日曜ビッグバラエティ」では、機密性の高い自衛隊の裏側を見せる特集「超スゴ！自衛隊の裏側ぜ～んぶ見せちゃいます！2 　陸・海・空！テレビ初公開連発SP」をお届け。番組に先駆け、数ヵ月の交渉の末、特別に撮影を許された航空自衛隊の"秘密基地"独占取材の様子を紹介していく。

独占取材！　航空機のオールスターズ

日本の国防や災害現場で活躍する空自の航空機。そのほとんどが集まる秘密基地が岐阜県各務原市にある。

「C-1輸送機」は、主に災害時に救援物資や人員を運搬。

「平成の零戦」と呼ばれる「F-2戦闘機」は、日米共同開発による機動性に優れた機体。

イーグルの愛称で知られる「F-15戦闘機」は、最高速度マッハ2.5を誇る空自の主力戦闘機。マッハ2.5なら、東京～大阪間もわずか10分！　その他、アクロバット飛行で有名なブルーインパルスで使用されている機体など、「岐阜基地」には約20機の様々な航空機が。これほど多くの航空機がそろうのは、ほかにはないという。

非公開部分が多く、ほとんど取材を受けたことのない同基地に足を踏み入れたのは、俳優の西村和彦。自衛隊の航空祭に通ったりプラモデルを集めたりと、芸能界でも指折りの戦闘機マニアだが「岐阜基地は聞いたことがない」と興味津々。

案内していただく高橋豊和2佐によると、同基地は「あらゆる航空機のテスト飛行を行う日本唯一の基地」。航空機のマニュアルが正確かどうか、飛行して機体の安全性や性能を試験するという。例えば、マニュアルに「最高速度マッハ2.5」とあれば、その速度が安全な状態で本当に出るのかを実際に飛行し確認するのだ。

機体のシステムや装備品の改修に合わせる場合に加え、新型機開発時も同基地でテスト飛行を行う。同基地は安定した風向きがテスト飛行に適しているため、古くは1939年（昭和14年）にあの零戦もこの地で初飛行を行ったという。

テレビ初！　テスト飛行の内容を公開

なんと今回、F2戦闘機のテスト飛行に同乗する許可を得た。西村は「あれに僕が乗って飛ぶ。やった」と感慨深げだ。

テスト飛行の内容紹介は今回がテレビ初！　飛行隊長でもある高橋2佐とともにフライトスーツに着替えた西村は、F2の後部座席に乗り込む。事前に過酷な低圧訓練や空間識訓練などを受けてきた西村だが、緊張を隠せない。「気持ちはマックス。未知の領域だから」。そう言って酸素マスクを口に当てる。

西村が搭乗したF2は、F1自動車の100倍のエンジンを持ち、最高速度はマッハ2。ミサイルも装備する。高橋2佐の掛け声とともに、いよいよ機体は発進した。

日本海上空の訓練エリアまで、岐阜基地から約12分で到着した。まずは90度に傾け旋回。このときの重力加速度は5.8Gに達する。あくまでテスト飛行に慣れるための旋回だが、私たちが普段乗る飛行機（離陸時）が1.2Gなので、かなりの負担といえる。

最初のテストは「上昇性能テスト」。目的地の到達時間や消費燃料がマニュアル通りかを確認する。富士山4つ分にあたる上空1万5000メートルまで急角度で一気に上昇。時速は約1000キロ（約マッハ0.9）。西村は思わず「ううっ！」と声をあげた。

続いては、いかに早く安全に降下できるかを確認する「降下性能テスト」。約4000メートルを逆さまの状態であっという間に落下する。その速度はカメラも追えないほどだ。

使うのは実弾！　超音速ミサイルの発射テスト

さらに、「ミサイル発射テスト」の映像もテレビ初公開！

戦闘機に搭載された超音速ミサイル（長さ約6メートル・重さ約900キロ）の射撃性能をテストするという。もちろん実弾！　ターゲットの引退した護衛艦に見事命中し、激しい炎と黒煙が上がった。

無事にテスト飛行を終えた西村を、エリートパイロットたちによる異機種大編隊が迎えてくれた。多くの機種が集まる岐阜基地でしかできないパフォーマンス。これは同じ機種でフォーメーションを組むときより難しいという。このサプライズに西村は「この距離はすごい。二度と体験できない」と大興奮。着陸後には「びっくりするくらい快適でした。僕にとってはファーストクラス」と笑顔を見せた。