日本を訪れる外国人たちを空港で勝手に出迎えてアポなしインタビュー！ そのまま密着取材を行なう「YOUは何しに日本へ？」（毎週月曜夜6時55分）。今回は「成田&関空に極秘来日 謎の大物YOUの密着とったどーSP」ということで、おもしろYOUを求めて空港で突撃取材を敢行。果たして今回は、どんな面白YOUと出会えるのか。

声をかけたのは、NY（米国）から来たデニスさん（67）。40年来の友人である、クラリネット奏者の北村英治さんに会いに日本にやってきたという。北村さんといえば、人間国宝と言われるジャズ界のレジェンドだそうだが、Dがよく知らないというと、唖然とされてしまった（笑）。

YOUの言葉を借りて説明すると、北村さんは御年90歳、世界的に有名な小柄なおじいちゃんで、音楽に愛された彼のクラリネットの音は誰にもマネなんてできない、まさに「生ける伝説」だという。そんな北村さんが今回演奏会を開くのは、有名な大阪のジャズバー「ロイヤルホース」。そのバーも知らない、というトホホなDを見かねたYOUが「君たちも観に来なよ！」と誘ってくれたので、ありがたく乗っかることに。人間国宝の演奏会に行く密着のスタートだ～！

演奏会当日、YOUと大阪駅で待ち合わせしたところ、演奏会の前に北村さんに会う約束をしたというので、さっそくついて行くことに。生ける伝説との久しぶりの再会とあって、YOUは嬉しさのあまり鼻歌まで披露してくれた。そもそも北村さんとの出逢いは、1978年。YOUもプロのジャズミュージシャン（トロンボーン奏者）ということで、初めてYOUが日本で演奏した際に仲良くなり、以来一緒に食事に行ったりと、親交が続いているんだって。

待ち合わせ場所に人間国宝が現れると、ふたりは再会できた喜びでハグ。YOUから北村さんに密着することになった経緯を説明してもらい、取材にもOKしていただく。ありがとうございまーす！

北村さんの提案で、夜の演奏会の前にふたりでお蕎麦を食べて腹ごしらえをすることに。お蕎麦が大好きだと喜ぶYOUを案内して入ったのは「夕霧そば瓢亭」という老舗のお蕎麦屋さん。「冷たいお蕎麦と熱々の天ぷらのコラボが美味しいという北村さんのオススメで、天ざるそばを注文。そして、やっぱりモリモリ食べられるのは健康な証ということで、ご高齢にして素晴らしい食べっぷり！

北村英治さんについて簡単にご紹介すると...1951年32歳で天才ジャズクラリネット奏者としてプロデビュー。国内外で10000回以上のライブを行う、日本が誇る世界的アーティスト。2007年には功績が認められ、内閣府から旭日小紋章も贈られているそう。こうして今も現役で活躍を続ける北村さんは、クリント・イーストウッドや各著名人からも愛され、「生ける伝説」と言われている。

午後6時、ジャズバー「ロイヤルホース」に到着。ここは1975年創業の老舗で、国内外から一流のミュージシャンが集まる関西の聖地とのこと。店内にはいたるところに北村さんのポートレートが飾られている。客席は、北村さんの演奏を心待ちにするお客さんで満席だ。

さっそく北村さんが登場し、まずは番組の密着取材が入っている件についてご紹介いただいた後、「ローズルーム」という名曲から演奏スタート。トークではやわらかい物腰の北村さんが一気にプレイヤーの表情に変わり、素晴らしい演奏にYOUもじっと耳を傾けていた。

数曲演奏した後、北村さんに「デニス、いけるかい？」とYOUがステージに呼ばれた。え、どういうこと？ 「なんとなく彼とは気が合っちゃうんですよ。ご紹介しましょう、Mr.デニス・ウィルソン」と紹介され、ステージに上がるYOU。

事前にリハーサルもなかったし、いきなり演奏するの！？と心配したものの、そんな必要はまったくなかった。音楽が始まった途端、素晴らしいコラボパフォーマンスで、お客さんを沸かせた。

それもそのはず、実はYOU、20歳でデビューし、世界的に活躍する一流のミュージシャンだったのだ。これまで数々のアーティストと共演し、グラミー賞にノミネートされるほどの実力。そんなYOUは、「エイジさんの演奏はいつも心地いいんだ。いつ輪に入っても受け入れて寄り添ってくれる。そんなことができる音楽家は、世界中探してもいない」と、北村さんの素晴らしい人柄をリスペクト。ジャズ界のレジェンドとグラミー賞ミュージシャン...最高に贅沢な生コラボ演奏を見ることができたところで密着は終了。これからも最高の音楽を奏で続けてね！