神保町の行列店から黄色いカレーまで...一度は食べたいおすすめカレー! 大阪で大ブーム”スパイシーカレー”のレシピも大公開

公開: 更新: テレ東プラス

ニッポンに行きたくてたまらない外国人を世界で大捜索! ニッポン愛がスゴすぎる外国人をご招待する「世界!ニッポン行きたい人応援団」(毎週月曜日夜8時~)。毎回ニッポンを愛する外国人たちの熱い想いを紹介し、感動を巻き起こしています。

今回のスペシャルでは、以前来日して人生が変わってしまった人たちとカレーを愛してやまないフランス人のセバスティアンさんに密着!

ディエゴさんが有名人に! ホビーショーでファン殺到

去年4月の番組放送後、プラモデル好きの人たちの間ですっかり有名人になってしまったのは、ニッポンの模型メーカー「タミヤ」を愛するアルゼンチン人・ディエゴさん。

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「静岡ホビーショー」でまさかの体験

あれから1年間必死に働き、35万円を貯めて来日したディエゴさん。目的は5月に行われる世界最大級のイベント「静岡ホビーショー」。静岡で60年前から続く模型の祭典「静岡ホビーショー」はタミヤをはじめ、国内の有名メーカーが一堂に会して新作を発表する、模型ファンにとって憧れのイベントです。

「タミヤを愛する者として一生に一度でいいから行ってみたかったんです」と話すディエゴさん。はやる気持ちを抑え切れずホビーショーの2週間以上前に来日、以前お世話になった横浜のタミヤショップでプラモデル作りに励みます。そこへディエゴさんを訪ねてきたのは、なんと俳優の石坂浩二さん!

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石坂さんは日本プラモデル工業協同組合の特別顧問を務め、老眼世代を中心としたプラモデルクラブ「ろうがんず」も主宰する芸能界きっての模型愛好家として知られています

石坂さんは「我々の中ではあなたはとても有名人なんです」とコメント。石坂さん、以前ディエゴさんが出演した放送回をお仲間の皆さんとご覧になったそう。番組を観て涙したことも明かしてくれました。

実はディエゴさん、アルゼンチンで「ニッポンで購入した本の中ですごいプラモデラ―を見つけたんです。石坂浩二さんです。使い込まれたように見せる細部の塗装が素晴らしく、尊敬しています」と話していました。

ディエゴさんは番組スタッフが教えるまで、石坂さんが俳優とは知らず、すごいプラモデラ―だと思っていたよう。ディエゴさんが石坂さんに、祖父から受け継いだバイクを忠実に再現した自慢のプラモデルを見せると、「飛行機とか戦車とかは汚しを入れて経年変化させるんですけど、オートバイを経年変化で作った人って滅多にいないんじゃない?」とすっかり感心した様子。

そしてここで石坂さんからディエゴさんにウエルカムサプライズ! 「ろうがんず」の一員としてディエゴさんが作ったバイクの模型を出展して欲しいとのこと。「静岡ホビーショー」では模型メーカー以外にも世界中から約290の模型クラブが自慢の作品を持ち寄る合同作品展を開催していますが、個人で参加することはできません。模型ファンにとって自分の作品を出せることは最高の名誉! 石坂さんのクラブの一員として展示できる...これは本当にすごいことなのです。

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ホビーショーのために静岡入りすると、早速駅で番組を観た方から声を掛けられるディエゴさん。会場でも多くの方に声を掛けられ、一緒に写真を撮らせてほしいと頼まれたり、すっかり有名人になっていました。

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そして愛してやまないタミヤのブースに足を運ぶと...そこで待っていたのは田宮俊作会長!

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会長と再会を果たしたところで「ろうがんず」のブースへ向かいます。そこにはアポロ11号の模型などのハイレベルな作品と並び、ディエゴさんのバイク・モンキーも展示されていました。

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会場の模型ファンも大注目で、皆さんディエゴさんの作品を写真に収めます。「多くの方に自分の模型を観てもらえるのが最高の喜びですね!」と話すディエゴさん。石坂さんからは、タミヤの風呂敷に包まれた草履としじら織の甚平をプレゼントしていただきました。

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「ディエゴさんのテレビを観て、"もう一度来てくれたら会ってみたいな"と言っていたのがこうして実現するって素晴らしいことだと思います」と石坂さん。

ディエゴさんも「不可能と思われる夢を叶えてくださりありがとうございます。アルゼンチンではこんなにたくさんの人と模型について語り合える機会はありません。皆さんと情熱を分かち合えたことは私の一生の宝物です。皆さまにもっと認めてもらえるように努力して、また1年後に必ずここに戻ってきたいと思います」と感謝の手紙を読みました。ディエゴさん、またの来日をお待ちしています!

カレーの聖地・神田神保町で大興奮!

続いては、今回ニッポンにご招待したフランスのコンピューターエンジニア・セバスティアンさん(40歳)をご紹介。

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空港に着くなりトランクを開けて取り出したのは名前入りのマイスプーン。このスプーンでニッポンのカレーを食べつくします」と気合十分。

ニッポンの国民食として定着している「カレーライス」。ニッポン独自の進化を続けるカレーが、今世界を席巻中なのです。カレーチェーン店「CoCo壱番屋」は、国内外含めて1450店舗を展開し、金沢の「ゴーゴーカレー」は、今ニューヨークで大ブームとのこと。そんなニッポンのカレーに魅了されたのが、フランスに住むセバスティアンさんです。

郊外で1人暮らししているセバスティアンさんは、コツコツ貯めたお金でこたつから苔玉まで大好きなニッポングッズを集めています。特に愛してやまないのが、カレーライス。ルーも各種買い揃えてありました。

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「ニッポンのカレーがインドと違うのは、ルーに小麦粉を入れてとろみをつけることです。ご飯にルーがよく絡んで美味しい。まさにお米大国・ニッポンならではの進化ですね。完璧な食べ物です!」と分析した上で大絶賛。パリの日本食材店でルーを買いだめし、週に4日はカレーを作るというセバスティアンさん。いつかニッポンでカレーの作り方を学ぼうと日本語も勉強中です。

さらにセバスティアンさんにはある夢がありました。偶然書店で見つけた「孤独のグルメ」を読んで以来、ニッポンのカレーに魅了されたそうで、いつか「孤独のグルメ」に出てきたお店に行ってみたいとのこと。

熱い思いを胸に来日を果たしたセバスティアンさん。まずはカレーの聖地・神田神保町を訪れると...。「カレーです! カレー屋さんを見つけました。ここにもありました。お隣もです! すごい!3軒もあります! カレー屋さんがたくさんあります!」と大興奮。

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本の街として知られる神保町は、読書をしながら片手で食べられるカレーが人気になり、今では400軒ものカレー屋さんが軒を連ねています。昼時の大行列が目印となる老舗「キッチン南海」へ行ってみると、さすが創業59年というだけあり、20年以上通っているカレーファンも。1日に400皿売り上げるこのお店。皆さん「うまい! ただただうまい!」「ここで食べると他には行けない」と大絶賛。

セバスティアンさんも、忙しい合間を縫って休憩時間に受け入れてもらえました。こちらは二代目料理長の中條知章さん(51歳)。

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セバスティアンさんは挨拶をし、名物「カツカレー」を注文します。「キッチン南海」のカツカレーは、どんなに忙しくても注文を受けてから調理するのでいつでも揚げたて。バター入りの特製パン粉を使って低温の油で揚げるので、柔らかく仕上がるそう。ルーはスパイスと小麦粉を焦げ目がつくまで焙煎し、独特の色と味が出るまで煮込みます。

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直火なので焦げやすく、常にかき回していないといけないとのことで「どこよりも熱いカレーを目指している」と中條さん。出来上がったカツカレーはこちら!

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念願のニッポンのカレーライス...セバスティアンさん、お味はいかが?

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マイスプーンで一口食べたセバスティアンさん、衝撃的体験だったのかこの表情に!

「こんなにコクのあるカレーは初めてです」と感想をもらすと、中條さんがその秘密を教えてくれました。「出来たカレーを煮込んで寝かせてを3回くらい繰り返すとコクが出る」とのこと。なんと8個の寸胴を使って、煮込みと寝かしを繰り返すそうです。続いてカツを頬張ったセバスティアンさん、スプーンで切れるほどの柔らかさに驚きを隠せません。「カツカレーは初めてですが、最高の組み合わせです!」と新しいカレーの世界を発見。「キッチン南海」は創業当時の味にこだわり、初代料理長・南山茂さん(89歳)が作ったレシピを忠実に守っています。

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毎日開店前にスタッフ全員でカレーを食べて味を確認。南山さんの甥っ子でもある中條さんは、中学生の頃から40年以上もこのカレーを食べ続け、「70(歳)近い人が"学生の時から変わらない味だな"って。そう言ってもらえるのが一番嬉しい」と話します。スタッフのみなさんの日々の努力で味が守られていることを知ったセバスティアンさんは、「もう一皿食べたいぐらい美味しかったです」と大満足。ここで中條さんに別れを告げ、次は新潟へと向かいます。

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立ち食いそば店の黄色いカレーに感動「しっかりスパイスが効いた本格的なカレーです」

新潟市の「万代(ばんだい)シティバスセンター」には知る人ぞ知るカレーの名店があるとのこと。一見普通の立ち食いそば店にしか見えませんが、看板メニューはそばよりカレー。

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昼時には券売機の前に長い行列ができ、あちこちでカレーを食べる人の姿が見えます。セバスティアンさんも食券を購入し店員さんに渡すと、なんと30秒でカレーが出てきました!

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昭和の香り漂う黄色いカレーライス。「キッチン南海」のカレーとは全然違う見た目です。セバスティアンさんは「しっかりスパイスが効いた本格的なカレーです」とコメント。

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厨房を訪ねると、話を聞いてくれたのは山岸則明さん(60歳)。

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「本当に美味しくて毎日でも食べたいぐらいです」とセバスティアンさんが伝えると、山岸さんはにっこり嬉しそうに笑ってくれました。実は新潟は全国2位のカレールー消費量を誇り、カレーを使ったメニューが豊富。「万代そば」の美味しさの秘密は鰹を使った和風出汁に豚骨スープを合わせて旨味を凝縮しているところ。多い日には1日700食も売れ、「家でも食べたい」というお客さんのためにレトルトカレーまで用意されています。

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あるものを持ってきた山岸さん。手にしていたのはウスターソースでした。ウスターソースをかけ、途中で酸味を足すのが常連客の食べ方だそうで、「これがあるなら何杯でもおかわりできます」とセバスティアンさんも大喜び。フランスから来てくれたお礼にと、カレーのお土産までプレゼントしてくださいました。

「ジャパニーズカレーアワード」の人気店が続々登場

続いてセバスティアンさんが向かったのは大阪。中華料理店なのに、カレー界のアカデミー賞と言われる「ジャパニーズカレーアワード」で受賞したお店があります。それが東大阪市にある中華料理店「八戒」。

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なんとこのお店、中華料理店なのにランチはカレーのみ。お店はいつもカレーを食べに来るお客さんでいっぱいです。女性を中心に話題のスパイスカレーは大阪が発祥。小麦粉を使わずヘルシーなため、モデルさんの中にもカレー女子が増えているそう。「八戒」の店主・末広收(おさむ)さん(56歳)は元々中華料理店で修業を積んでいましたが、まかないでカレーを作るうち、いつしか夢中になってしまったとのこと。

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様々な素材を使い、これまで作ったカレーは100種類以上! セバスティアンさんも常連さんと相席で「八戒」のカレーをいただきます。
その豪華さに圧倒されるセバスティアンさん。麻婆豆腐、ラム、イベリコ豚のカレーが贅沢にごはんと盛られています。

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一口食べると...。

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これこそが「八戒」独特の山椒の刺激。10分で完食したセバスティアンさんに、店主のオサムさんが基本のスープのレシピを伝授してくれることになりました。オサムさんがまず持ってきたのは11種類のスパイス。

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スラスラとスパイスの名前を言い当てるセバスティアンさんにすっかり感心したオサムさん。実はセバスティアンさん、いつか自分でスパイスカレーを作りたいと勉強しているそう。そして、お店一番のこだわりがワタリガニ! 炒めたスパイスにワタリガニを合わせ、一晩寝かして出汁を取るのが「八戒」流。

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「関西はお出汁文化。昔ワタリガニを使った時、ものすごい出汁が出たなという記憶があったので、それをカレーにしてみようと思った」と話すオサムさん。できたスープを味見して、「天才やと思います(笑)」と大阪人らしく笑いを盛り込むオサムさん。

せっかく大阪に来たのだからと、オサムさんはセバスティアンさんを全国からカレーファンが集まる名店に連れて行ってくれました。

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やってきたのは畳一畳ほどの小さなお店。今日のカレーは何か聞くと、「鮎と空豆をペーストにしたカレー」とのこと。

実はこのお店、カレーに合わせるのは炊き込みご飯! ほや貝を使った炊き込みご飯に鮎の出汁とスパイスを合わせたまったく新しい和風カレーの誕生です。

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想像もしていなかった組み合わせに驚くセバスティアンさんでしたが、「おいしいです」と本日2食目のカレーも完食。食べ終わるやいなや、オサムさんはセバスティアンさんを連れてもう一軒別のカレー屋さんへ。

心斎橋のビルにある「anonymous」というお店。バーのようなオシャレな雰囲気とカレーは一見結びつきませんが、実はこちらも去年ジャパニーズカレーアワードを受賞したお店。店主の黒田健さん(45歳)が作るカレーは斬新です。様々な味を楽しめるスリランカ風カレーの一番のこだわりは葉っぱの中に包まれた野菜のカレーと、収穫後2~3年熟成させる高級米のバスマティライス。

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真ん中には揚げ卵も入っています。「目でも楽しませてくれるカレーですね」とセバスティアンさん。「カレースパイスとの相性が抜群!」との一言に、オサムさんも激しく同意していました。そして本日3食目のカレーも完食したセバスティアンさん。

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別れの時、セバスティアンさんは「今日は本当に楽しい時間をありがとうございました。本当に良い経験になりました」という言葉と共にトリュフ入りの塩をプレゼント。そしてオサムさんからは「チーム八戒のメンバーとしてどうぞ!」とスタッフTシャツやレトルトカレー、カップラーメンなどがプレゼントされます。奥様の弥生さんからは「家庭の味も知ってもらいたい」と野菜たっぷり!末広家のカレーもいただきました。

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部屋に帰ると、日記に日本語で「おさむさんはカレーをあいしているひと。はっかいさいこう! おおさかさいこう!」と書くセバスティアンさん。

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そしていよいよセバスティアンさんの夢! あの「孤独のグルメ」に登場したお店に行く日がやってきました。気になるその後は近日公開するので、どうぞお楽しみに。お忙しい中、セバスティアンさんを快く迎えて下さった皆さま、本当にありがとうございました!

そして今夜8時放送! 「世界!ニッポン行きたい人応援団スペシャル」は...。

64年前にアルゼンチンへ移住した日本人男性をご招待。「生き別れた兄に会いたい」というが、手掛かりは40年前に届いた手紙だけ。移住時、一人ニッポンに残ったという兄を30年前に他界した母も気にかけていたそう。しかし手紙の住所を訪ねてみると兄はおらず...スタッフも大捜索! 再会を果たすことはできるのか。

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また、「線香花火の作り方を学びたい」と、ニッポンの花火を愛する男性がアメリカから来日。10年間試行錯誤し、線香花火を手作りしている男性。ニッポンで2社しかない線香花火の製造元を訪れ、線香花火の製作に挑戦するが...。

今夜8時放送、「世界!ニッポン行きたい人応援団スペシャル」をどうぞお楽しみに!

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