“トコトン十勝” 地元農家と共存する地域密着型のパン屋さん:カンブリア宮殿

公開: 更新: テレ東プラス

8月15日(木)夜10時~放送の「カンブリア宮殿」。地元十勝産の小麦だけ使った美味で体に優しいパンを提供し地元客に愛され続けている「満寿屋商店」。地元農家と共存共栄を図り地域の発展に貢献するパン屋の情熱に迫る!

トコトン十勝産にこだわる

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北海道帯広市を中心に8店舗を構える「満寿屋商店」。最も大きい店舗が帯広の郊外にある「麦音」という店。敷地面積は1万1000㎡。東京ドームのグラウンド面積に迫る広さだ。敷地内では小麦が作られ、小麦粉を挽くための風車もある。開放的なテラス席が150席。約100種類あるパンは地元・十勝産の小麦を使用。なかでも人気の商品は十勝産5種類のチーズを使った「とろーりチーズパン」や十勝牛を使用した「十勝牛カレーパン」。

さらに満寿屋商店は、東京にも2店舗を展開。ここはパンだけでなく、十勝産の木材を使ったウッディな空間作りも客を魅了する。4代目社長の杉山雅則はパン作りを通じて、十勝の魅力を道内外に発信し続けている。

国産小麦でパンを作りたい! 親子の奮闘記

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1950年、現社長の祖父・杉山健一は東京でパン製造の修行をし、帯広の駅前に「満寿屋」をオープンした。創業当時から丁寧なパン作りで店は大繁盛。その息子(現社長の父)健治は地元を離れ、東京で大学に通っていた頃、高円寺の人気パン屋でアルバイトをし、現会長の輝子に出会う。東京育ちの輝子は北海道行きを親に反対されるが説得を繰り返し、二人はようやく結婚。

健治は大学を卒業後、帯広に戻り父から経営を任される。夫婦で懸命に働き、1日2000人以上の客が訪れる道内屈指のパン屋になった。

健治は輸入小麦を使ったパン作りは安全面に問題があると共に、目の前に広がる小麦畑の小麦を使いたいと思い、十勝産小麦を使うことを決意。しかし、当時、パン用小麦は作られておらず、農家に作付けを依頼するところからスタート。ところが、志半ばでガンに侵され44歳の若さ他界。夫の意を継いだ妻の輝子、そして息子の雅則の十勝産小麦で作るパンへの挑戦が始まった。

2030年十勝をパン王国にしたい!

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雅則は会社の経営ビジョンが全従業員に伝わりやすいようにイラストにしている。イラストにした中にはすでに実現している事業もある。十勝産小麦の良さを伝えるために十勝地方をピザ窯がのった車で周り、ピザ教室を開いているのもその1つ。また、4つの団体と手を組み、2年前から農業廃棄物を減らし、十勝ならではの循環型のプロジェクトを開始した。2030年、十勝をパン王国にするため、今も、日々奮闘中だ。

【ゲスト】
満寿屋商店
会長 杉山輝子
社長 杉山雅則

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