公務員を53歳で早期退職し、一時はどん底に...還暦を過ぎて江戸前寿司職人になった男性を待ち受けていた”意外な運命”

公開: 更新: テレ東プラス

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女性87.6歳、男性81.09歳(※平成29年簡易生命表 厚生労働省調べ)と、毎年更新している日本人の平均寿命。"人生100年時代"となった今、長い人生を楽しく生きるために40歳代から知っておきたい「移住」「開業」「再就職」などの情報をお届けする「カンニング竹山の新しい人生、始めます!」(BSテレ東 毎週日曜夜9時)。

「テレ東プラス」では、8月4日(日)放送の内容を、先取りでご紹介します!

40歳の時に離婚、シングルファーザーとして2人の子どもを育てる

今回紹介する「新しい人生の先輩」は、石川県小松市でお寿司屋さんを営む武腰泰人さん。日本海に囲まれ、豊かな漁場もすぐそばにある石川県は寿司店の激戦区として知られていますが、武腰さんのお店は、石川県では珍しい本格的な「江戸前寿司」を提供しています。

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職人歴うん十年のたたずまいで貫禄たっぷりの武腰さんですが、実は寿司職人を目指して2年目という新人さん。飯炊き3年、握り8年と言われる寿司職人の修行をわずか1年で終え、常連客も獲得した人気の寿司屋さんを営む武腰さんは、いったいどんな人生を歩んできたのでしょうか。

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実家は代々続く九谷焼の名窯。父親とお兄さんは職人さんで、自身も職人になることを望んだ武腰さんですが、本人曰く「親父が、兄弟で(職人を)すると、ケンカしたりするからダメだって...」とのこと。職人になる夢を諦め、地元の高等専門学校を卒業後、役場に勤めて公務員になりました。

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結婚後、2児の父親となった武腰さんは、33歳の時に運命的な出会いを果たします。「昼に出す予定のコハダを全部食べてしまった」と言うほど、東京・築地のお寿司屋さんで食べたコハダが気に入った武腰さん。それからというもの江戸前寿司に惚れ込み、同時に寿司職人にも憧れを抱くようになったそう。

40歳の時に離婚し、シングルファーザーとして2人の子どもを育てることなった武腰さんは、子どもたちの喜ぶ顔が見たくて、トンカツだけでも6種類のバリエーションを作ったといいます。

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49歳の時、職場にも変化があり、ストレスフルな日々が続いた武腰さん。「このままでは神経が持たない...」と、53歳で早期退職の道を選びました。わずか1年の修行を経て、自分の店をオープン! そんな武腰さんが今の暮らしを「いいね!」と思うポイントは...。

【いいね!ポイント①】お客さんとの会話が活力! ストレスゼロの仕事

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武腰さんが握るお寿司を「60年位生きていますけど、初めて食べる味がバンバンでてきますよ」と言いながら美味しそうに食べる常連さんたち。武腰さんは「店を開いてから、本当にストレスがない!」とニッコリ。お客さんとの会話が活力となっているようで、「ストレスゼロの理想の仕事だ」と話します。

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魚を生のまま出す寿司が一般的な石川県で、あえて"江戸前寿司"に挑戦した武腰さん。酢でしめ、漬けにし、タレを塗ったりとネタにひと工夫ほどこすのが江戸前寿司の特徴ですが、「人と同じことをして商売敵になるのが嫌だった。全然違うスタイルでやりたかった」と、江戸前にこだわった理由を語ります。

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武腰さんのこだわりは魚の仕入れにも表れています。安くて新鮮な地元の魚や市場に出回らない珍しい魚もネタにするため、あえて市場に行かず、店からわずか1分の鮮魚店で魚を仕入れています。その他にも、こんな「いいね!」ポイントが!

【いいね!ポイント②】親孝行な息子の存在

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公務員を辞めた武腰さん、実は一度、以前からの憧れであった九谷焼の職人になりますが、「作っても作っても売れない...」という厳しい現実にぶち当たります。アルバイトで生計を立てていた武腰さんに、またもや転機が!

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長男の一人(かずと)さんは、武腰さんが60歳の時、父の寿司職人への憧れに気づき、「寿司が好きなら寿司屋になればいいじゃん!」と背中を押します。さらに一人さんは、2ヵ月でプロの寿司職人になれる学校のパンフレットを取り寄せてくれたそう。「息子が学校を見つけてくれて、(今まで真っすぐ生きてきたけど)右折できる道ができたなと。右折した先に寿司職人があった。息子が新しい人生を作ってくれた」と当時を振り返る武腰さん。

修行を終えた武腰さんは、飲食店など12店舗を経営する一人さんから立地や内装などのアドバイスを受け、相場の半分ほどの開業資金で抑えることができたそうです。

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現在、一人さんが建てた家で2人で暮らしている武腰さん。普段はお互い忙しくて、なかなか顔を合わせることもないと話しますが、武腰さんが一人さんを前に「感謝、感謝」と気持ちを伝えると、一人さんも「感謝、感謝。今の自分があるのは育ててくれたおかげです。自分は、父と同じことは出来ないだろうと思います」と尊敬の意を言葉にします。

シングルファーザーとして精一杯頑張ってきた武腰さんの気持ちは、しっかりと息子さんに伝わっていました。

番組では、他にも武腰さんが寿司職人として成功した本当の理由、一人さんのさらなる驚きの親孝行を伝えます。

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スタジオでは、今話題の「サブスク(定額制サービス)」のお得な最新情報から、「尿漏れ」「頻尿」といった尿のお悩みを解消するエクササイズもお届けします。8月4日(日)夜9時放送「カンニング竹山の新しい人生、始めます!」をどうぞお楽しみに!

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