レコードショップ×立ち飲み居酒屋!? 新代田の新たな人間交差点「えるえふる」

公開: 更新: テレ東プラス

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国内外の気鋭アーティストたちが出演するライブハウス新代田FEVERができて以来、音楽の街として今盛り上がりつつある新代田。その一端を確実に担っている立ち飲み屋さんがある。しかも、ただの立ち飲み屋じゃない。現役のバンドマンである會田洋平さんと、辻友貴さんの2人よってオープンした「えるえふる」は、手前が立ち飲み屋で、奥がレコードショップという個性的なお店だ。

eruefuru_20190716_02.jpg▲レコードショップ側を仕切るオーナーの辻さん

オープンしたのは、約4年前。この日、店頭にいた辻さんが開店の経緯を教えてくれた。「もう1人のオーナーである會田さんは、ここをやるまで数回程だけ会っただけぐらいの飲み仲間だったんですけど、なんとなく感覚が合って。僕はずっとレコードショップをやりたかったんですけど、會田さんはお酒と音楽を繋げる何かをやりたいと考えていた。それで飲み屋とレコード屋という僕たちの好きなものが一緒にあったら最高だよねということで、このお店を作りました。新代田という場所を選んだのは、やはりFEVERがあるということが大きいですね。出る側でも遊びに行く側でも本当にお世話になっているので」。

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eruefuru_20190716_04.jpg▲野菜天4種盛り(なす・ゴーヤ・ズッキーニ・みょうが) 320円

ドリンクもフードもすべてキャッシュオン。レジの隣におつまみが並んだ冷蔵庫があり、そこから好きなものを出して買う仕組み。天ぷらなどの料理は、その場で揚げてもらえる。料理のメニューは全て日替わりで、常連客も飽きずに通える。驚くべきはその価格帯の安さ。お酒は300円ぐらいから、おつまみは150円〜400円程度とほぼ全てワンコインで買える。1人で飲みに行くことも多いお酒好きのオーナーたちがやっているからこそ、料理も一人分ぐらい。立ち飲み屋はそれぐらいがちょうどいい。

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お酒は、アールグレイ酎やコーヒー酎と少し珍しい焼酎の割り物を出している。これは立ち飲み屋の方を仕切る會田さんのこだわり。會田さんは飲み歩きブログ『瓶ビール班長の飲み歩き日記』でも人気を集めていて、瓶ビール班長の愛称で親しまれるほど大のお酒好き。そんな酒好きが本気で考えたのは、低価格でも美味しいお酒たちだった。

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レコードショップに並んでいるのはインディーロック、ポストロック、エモ、ハードコア、シューゲイザー等。オーナーである辻さんが主催するレーベルの実店舗「Like a Fool Records」の役割も担う。立ち飲み屋の方は、その頭文字LFRを親しみやすい平仮名表記を店名にして分けている。

「バー的なところにちょろっとCDが売ってたりという店はよくありますが、ここはレコードショップか飲み屋のどっちかがメインという風にならないようにしたかった。だから、半分半分でやるということを目指しました。会社にしているわけではないので、海外から大量にはレコードを輸入できないし、レーベルから返事がない時もあります。それでも、僕らが好きなDIYでやっているレーベルなんかは、ちゃんと説明すると連絡を返してくれて仕入れさせてくれる。ありがたいですね」。

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やはり、この日も店内はFEVERのライブ終わりで楽しそうに話すお客さんたちで賑わっていた。FEVERに行く前に一杯飲む、終わってから飲みに来る。レコードだけ見に来て帰ってもいい。何にせよ、FEVERと新代田駅を結ぶ新たなハブとして機能する場所になっている。「他にも仲間たちが近所でお店を始めたり、ごく自然な繋がりで色々なことを始めている。バンドマンたちはちょうどラーメンも好きだし、彼らにとっても嬉しい街になっている気がしますね」。

新代田へ来ていた人たちの滞在時間もグッと長くなっているのだろう。ライブを観てもすぐには帰りたくない街、新代田。音楽が常に側にあるこの街の立ち飲み屋は、そんな街のリズムに心地良く馴染んでいた。

【店舗情報】
住所:東京都世田谷区代田5-28-3 1F
電話: 03-6883-7180
営業時間:[月~金]19時〜24時
[土日祝]16〜24時
不定期で14時からオープン(ツイッター等でお知らせ)
定休日:不定休

※この記事内の店舗情報は、2019年7月時点のものです。最新情報をご確認の上、お出かけください。

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