スマホやパソコンの金融資産が故人の家族の金銭トラブルを招く...どうする?「デジタル遺品」

公開: 更新: テレ東プラス

現代日本人の身近に起こるさまざまな社会現象をテーマに、"今"を捉える知的エンターテインメント「たけしのニッポンのミカタ!」(毎週金曜夜10時)。7月5日(金)は、ゲストにますだおかだ岡田圭右と元衆議院議員・金子恵美を迎え、「緊急特集!便利だけど怖い!? スマホなしでは生きられない!」をお届けする。

そこで「テレ東プラス」では、番組の中から「全てがロック!スマホ遺して死ねますか?」の内容を先取りでご紹介!

スマホのパスワード解除の依頼が殺到!

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大事な家族を亡くした後、ある日、故人の家族宛に届いた1通の手紙...。その中身は、身に覚えのない巨額の請求書や督促状。

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一体どういうことなのか、専門家に聞くと「FXなどで損失が発生すると、遺族に支払い義務が生じる場合がある」とのこと。近年は、スマホやパソコン上の金融資産が、没後に思わぬ金銭トラブルの火種を引き起こすことが増えているという。

そんな人々の駆け込み寺となっているのが、東京・銀座のとある会社。さっそく取材に向かうと、その入口には空港にあるようなセキュリティーチェックが。たとえ社員でも、スマートフォンや電子機器などの記録端末は社内に持ち込むことができない。

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いたって普通のオフィスだが、逆側のスペースではスマホを解体していた。はたしてその目的は?

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こちらの会社では、スマホやパソコンなど、デジタル機器全般のデータ復旧サービスを提供している。持ち込まれる電子機器は年間で約30,000件以上。「デジタル遺品(※スマホやパソコンなどのデジタル端末や内部データ)」に関する相談は2年前から増加し、今では年間500件以上にものぼる。

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「亡くなった方のパスワードの解除をしてもらいたい」など、相談の約7割が故人のスマホのパスワードの解除依頼。0000から9999までの4桁の数字のどれかを入力すれば、必ず該当するはずのパスワードだが、「何度も失敗するとスマホがロックされてしまい、スマートフォンがリセットされてしまうので避けるべき」とのこと。

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そこで「スマホに誤ったパスワードを入力し続けるとどうなるのか?」実際に検証することに。5回失敗でスマホが1分使えなくなり、6回失敗で5分、9回失敗で1時間...というように使用不可の時間が長くなり...。

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パスワード入力を11回失敗すると、「Hello」や「こんにちは」の文字が出現。スマホ内のデータはすべて消去され、工場出荷時の状態になってしまった。

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画面ロック解除の料金は平均23万円。その値段を知ると、約半数のお客さんが依頼を諦めてしまうとのこと。

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パスワード解読に必要なのはスマートフォンの内部にある、わずか1センチほどのメモリチップ。ここにスマートフォンのあらゆるデータが入っているという。

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300℃以上の温風で接着剤を溶かし、傷をつけないようにスマートフォンの本体からチップを取りはずす。その後、専用の器具でパソコンに接続。

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特殊なソフトを使用してうまくいけばメモリの内容を確認することができる。しかし、なぜ遺族は高額な依頼料を支払ってまでも、ロック解除を依頼するのか?

ネット口座が発覚!800万円の残高が...

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「見ることができなくなった故人のスマホ内にある思い出のデータを取りたい、金融資産を探して欲しい」などの依頼が多いという。パスワードを解読できれば、写真データや連絡先、インターネットの閲覧履歴まであらゆるデータを取り出すことができるのだ。

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一方、デジタル遺品の相談で増加しているのが、金銭にまつわる調査。それを突き止めるために、データを調べるケースも増加中。例えば、遺品整理の際、どうしても預金通帳が見つからずに調査を重ねたところ、家族が把握していなかったネット銀行の口座を発見。約800万円の残高があったケースも。

この先、デジタル遺品のトラブルを起こさないためにはどうしたらよいのか? 専門家にその方法を聞いた!

最低限、スマートフォンのパスワードは紙に残し、通帳などの貴重品と一緒に保管すること。その際、第三者が安易に見ることができないように工夫したスクラッチカードを作ることがおススメだそう。番組では、その方法についてもナビゲートしていく。

ほかにも「スマホ教室大盛況!インスタ専門の講座も!?...シニアがスマホに変えるワケ」、「徹底検証"もしもスマホがなかったら..."スマホ没収、日帰り熱海旅行の行方」などを紹介。

とても便利だが、厄介な事象も増加しているスマートフォン。うまく付き合うためのポイントなど、耳よりな情報多数なので、ぜひチェックを!

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