日本を訪れる外国人たちを空港で勝手に出迎えてアポなしインタビュー！ そのまま密着取材を行なう「YOUは何しに日本へ？」（毎週月曜夜6時55分～）。今回は「人生にスパイスを！ YOUと青春の旅立ちSP」ということで、おもしろYOUを求めて成田空港で突撃取材を敢行。果たして、どんなYOUたちと出会えるのか？

声をかけたのは、デンマークから来た24歳のルーカスベイリーさん。自称「濃いめオタク」のYOUは、有吉弘行のような"毒のある"お笑いにインスパイアされ、日本語のお笑いネタを書き溜めている若者だ。

実は、4年ほど母国で引きこもり生活をしているYOU。テレビでネタを拾っては書き記すのが唯一の日課とのこと。「極度に人見知り」だそうで、こうしてスタッフと話す間も緊張のあまり「ダラダラ汗をかいてる」状態らしい。

YOUが3週間の滞在中に日本でやりたいことは、自身のお笑いネタを披露すること。お笑いをきっかけに、引きこもりを解消したいというのだ。その前向きな夢を応援させてほしいと申し出ると、「断れるわけないです」ということで、密着決定！

2日後に浅草で再会すると、さっそくネタを披露したいということで、YOUは、とあるおじさま集団に声をかけようと近付いた。だが、ビビってスルー。気を取り直して、通りすがりのカップルに勇気を振りしぼって声をかけ、怪しまれつつネタをなんとか披露できた。

しかしYOUは、「話かけられる瞬間の表情が苦手...」と弱気に。一旦ベンチに座って気持ちを鎮め、そばにきたハトにギャグを言うが、逃げられてしまう。

YOUは幼い頃から、一人で遊ぶことが多い少年だったそう。小学生になると、ソリが合わない先生から体罰を受けるようになったという。そんな扱いがトラウマになり、人と接するのが怖くて大学を中退。それ以来4年間引きこもりに。そんな中、どん底のYOUを唯一笑顔にしてくれたのが、日本のお笑い番組だった。独学でネタを書き始めると、"このままじゃいけない"と考えるようになったのだ。

翌日、再び浅草へ。ネタを書きに入った喫茶店で、意を決してマスターに話しかけたYOU。ネタを披露できる場所はないか尋ねてみると、マスターから店のオーナーママを紹介してもらい、初ライブが決定。会場が見つかったことで、YOUは「頑張るしかない」と前向きだ。

ライブ会場になった店は外国人観光客も多いカフェ&バーで、若者が芸を磨けるよう、無償で店を提供しているという。初ライブが決定したところで、まずはデンマークの父親YOUに電話で報告。YOUの両親は、体罰する先生に抗議したり、引きこもりも見守ってくれたり、いつも一番の味方だった。今回の日本行きの費用を出してくれたのも父親YOU。応援してくれる家族のためにも、絶対にがんばらなくては！

ライブ当日の5時間前に会ったYOUは、緊張のあまり「オレ、もう絶望してます」と超弱気。足取りも重くママの店に到着すると、なんと看板まで準備してくれていた。"これはもうやるしかない！"と腹をくくったYOUは、本番の時間まで必死にネタを確認する。ライブ開始の30分前になるとお客さんが集まり始め、YOUの緊張はMAXへ！

ついに人生初のライブがスタート！ お客さんたちがYOUを盛り上げてくれるなか、ネタ披露を始めたものの、緊張のあまりネタが全て飛んでしまった。あんなに練習したのに...頭が真っ白になり、時が止まったような辛い時間。しかし、お客さんは温かくYOUを応援し、「出し切れ！」と励まし続けてくれた。気を取り直したYOUはどうにか再開し、逃げることなく、ネタをやり切ることができた。

YOUが深々と頭を下げたところで、ライブは終了。会場を提供してくれたママは、外に出ればもっとたくさんネタが出来るよと激励してくれた。日本で人の優しさに触れたYOUは、「(失敗しても)応援されたのは初めて。人はオレが思っていた以上に優しいと気がついた。人はモンスターじゃないんだって」と、明るく話してくれた。

ほっとしたところで、デンマークの両親にライブ終了を報告すると、両親は「素敵よ、ルーカス！」と心から喜んでくれたようだ。YOUが一歩前に進んだのを見届けたところで密着終了。これからはもっと外に出て、おもしろいネタをいっぱい探してね！