ライザップ瀬戸社長の覚悟「来年黒字化できなければ...」:ガイアの夜明け

公開: 更新: テレ東プラス

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現場で奮闘する人たちの姿を通して、さまざまな経済ニュースの裏側を伝えるドキュメンタリー番組「ガイアの夜明け」(毎週火曜夜10時)。5月21日(火)は、「"激震"ライザップ復活の道は...」を放送。2019年3月期連結決算の最終損益が193億円の赤字になると発表したRIZAPグループ株式会社(以下:ライザップ)。番組では、改革に取り組む瀬戸健社長に独占密着し、グループ"減量化"を目指した会社売却や立て直しの裏側を取材。苦境に立たされた企業の復活への道筋を追う。

「来年黒字化できなければ、僕はここにいない」

5月15日(水)、ライザップの決算説明会が開かれた。瀬戸健社長が明らかにしたのは衝撃の数字。企業買収を進めたことで、売り上げは1000億円増えて2225億円になったものの利益は大幅に減少。最終損益は193億円の大幅赤字になったのだ。80社にまで膨れ上がったグループ会社の再生が進まず、構造改革の費用が膨らんだ結果だという。

ライザップの主力事業といえば、ジム部門。売りは、専任トレーナーが個室でマンツーマンのトレーニング指導をしてくれること。食事の内容をトレーナーがチェックするなど、カロリーや糖質の管理も徹底している。基本コースは2ヵ月で約38万円。全国に約190店舗展開し、会員数は13万人に上る。

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瀬戸さんは24歳で健康食品の会社を設立。その9年後にライザップを立ち上げ、大ヒットさせた。瀬戸さんが20代の頃に使っていた手帳を見てみると、そこには当時の売上げ目標を記載した手書きメモが。「会社設立3年目の時、今期24億円、来期100億円(の売上げ目標)。そのまま実現している」と、かつては計画通りに会社を成長させてきたと言う。しかしその後、拡大路線を推し進めた結果、大幅赤字を出すことに。瀬戸さんは「来年黒字化できなければ、僕はここにいない」と、再生への覚悟を語る。

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再生への一手として瀬戸さんが仕掛けたのは、新業態のトレーニングジム「ソウ ジム」。"ソウ"には、「壮年」と「寄り添う」という意味をこめ、ターゲットをシニア層とした。ジムを取材すると、50代以上の男女が楽しそうにトレーニングしていた。最新マシンを導入することで、1人のトレーナーが1度に何人も指導できるようになった。これにより、基本料金は1ヵ月4万円と、通常のライザップの5分の1程度に抑えることができた。健康志向のシニア層を取り込むことで、新たな会社の柱を作りたいという考えだ。

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売却と再生を同時に行うライザップ

最近、瀬戸さんが頻繁に会っては、相談する男性がいる。現在、ライザップの構造改革担当としてグループの改革に携わっている松本晃さんだ。伊藤忠商事株式会社を退職後、ジョンソン・エンド・ジョンソンやカルビーの経営トップを務めたプロ経営者。瀬戸さんは、経営の先輩として、松本さんに全幅の信頼を寄せている。

「(ライザップは)急ぎすぎかなっていうところがある。会社は一つ一つ慎重に、自分が持っているものと合ったものを買っていった方がいい」と企業買収についてアドバイスする松本さん。瀬戸さんは、自分ではコントロールできないまでに増えてしまったグループ会社の整理に迫られていた。

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80あるグループ会社の中には、売却して手放す会社がある一方、早急に立て直しが必要なものも。そのひとつが、書籍やDVD、ゲームを販売するワンダーコーポレーション。全国に300店舗を展開し、売り上げは730億円。ライザップグループの売り上げの3分の1を占めている。しかし、書籍やDVDの販売が不調で、ワンダー全体で4期連続の赤字に陥っていた。グループの売り上げで大きな割合を占めるこの企業の再建こそがライザップ復活の鍵を握っている。そこで瀬戸さんは、グループ会社再建の実績がある人物をワンダーコーポレーションに送り込み、改革を託したのだ。

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結果に責任を持つトレーニングで急成長したライザップ。1年後の黒字化を掲げる瀬戸さんは、経営の結果責任をはたすことができるのだろうか。その道のり密着取材で捉えた「ガイアの夜明け」は、今晩10時から放送。どうぞお見逃しなく!

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