「幻の野菜」と「弁当」で 無印・銀座店が新提案:ガイアの夜明け

公開: 更新: テレ東プラス

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現場で奮闘する人たちの姿を通して、さまざまな経済ニュースの裏側を伝えるドキュメンタリー番組「ガイアの夜明け」(毎週火曜夜10時)。5月14日(火)の放送は、シリーズ東京"新名所"ウォーズ第5弾「銀座を変える!新参者」を放送。銀座を舞台に、これまでにないアプローチで顧客獲得に奔走する企業の挑戦を追い、変わりゆく銀座の今を伝える。

無印良品が銀座店でこだわる「食」

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東京・銀座に今、新しい顔が続々と登場している。生活雑貨のロフトなどがこぞって銀座に出店する中、今年4月「無印良品」が世界旗艦店をオープンさせた。1980年に誕生した無印良品は、素材の風合いを生かしたシンプルな商品が人気。銀座店では約7000品目のすべてが揃う。店舗の上には、無印商品を使った日本初の「MUJI HOTEL GINZA」も。

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しかし、銀座店の一番のウリは、意外にも「食」だという。オープンの約1か月前、東京・池袋にある無印良品の本社会議室に並べられていたのは、なんと弁当の試作品。銀座店では、無印で初めて弁当を販売するという。実は銀座エリアは「コンビニ過疎地」で、弁当を買う場所が少ない。かといって外食するのは割高。こんな「ランチ難民」に目を付けたのだ。日替わり弁当は750円で、鶏めし、すき焼き風など5種類を用意し、毎日食べても飽きないようにメニューを工夫している。

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銀座店1階食品フロアの責任者・榊(※さかきの字は木へんに神)かおるさんは、以前は青果市場に勤めていた野菜の専門家。「無印良品は考え方がしっかりしているので、この考え方にのせて野菜や果物を売ってみたいという思いがある」と転職してきた理由を語る。

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店の目玉商品を探すため、埼玉県の畑にやってきた榊さんは、普段はあまり目にしない"菜の花"に出合う。極上の味なのにほとんど流通しておらず、農家以外の人にはあまり知られていないという「幻の食材」。まさに銀座店の目玉商品にうってつけだと考えた。

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オープン直前、榊さんが自分で選んだ野菜を次々店に並べていく。一番目立つ場所にはあの菜の花。チンゲン菜の菜の花や山東菜の菜の花など5種類を並べた。味だけでなく、菜の花が作られる環境や農家の想いをPOPに書いた。銀座を舞台に、無印が新たに挑戦する「食」の提案が始まった。

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銀座から「スーツ姿」が消える?「阪急メンズ東京」新たな決断


銀座を歩くビジネスパーソンを見てみると、リュックやスニーカーなど、カジュアルな姿が目立ち、スーツ姿は少ない。この状況に危機感を抱くのは「阪急メンズ東京」。銀座エリアで唯一、男性にターゲットを絞った百貨店だ。国内外から一流ブランドのスーツを取り寄せ、上質なビジネスアイテムの品揃えが最大のウリだ。

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しかし、ここ数年で銀座に変化も。2016年「東急プラザ銀座」がオープンし、翌年には商業施設「ギンザシックス」が誕生。さらに昨年、「東京ミッドタウン日比谷」ができるなど、新たなライバルが続々と登場していた。

この流れに脅威を感じた阪急メンズ東京は、銀座で埋もれないようリニューアルに動いていた。キーワードは「ヴィンテージ&リバイバル」。新品ではなく希少価値の高い一点もので勝負をかける。そこで、目玉の売り場として7階を大リニューアルし、店の顔ぶれも変えた。新店の一つが「ストレイシープ」という店。ヨーロッパで年代物の服を独自に買い付けて販売している。買い付けを一手に担うのはオーナーの世田匡典さんで、ヨーロッパ各地でフリーマーケットなどを訪れ、現代に合う洗練された商品を見つけている。世田さんは新しい客をつかむため、阪急への出店を決めたのだ。

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7階には他に、1980年代から1990年代の作品が揃うレコード店もある。ヴィンテージ家具を扱う店、そして酒を楽しめる眼鏡店も。いずれも、半年近く口説いて出店してもらった名店ばかりだ。

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だが、リニューアル後、本来目玉となるはずの7階フロアは苦戦を強いられていた。ゴールデンウィークを控えた4月24日の午後5時過ぎ。そろそろ仕事を終えたビジネスマンが来店する時間帯だが、どこの店舗もガラガラ。

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阪急メンズ東京では、大きくリニューアルしたにも関わらず、ひと月も経たずに客足が落ち込んでいた。口説き落とした店舗側からは苦言も多く寄せられる事態に...。「早急に手を打たないといけない」と語るのは7階の売り場責任者・松岡雄介さん。リニューアルオープン早々、打開策を迫られていた。

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インバウンドの観光客などで連日賑わう銀座。さまざまな新しい店がオープンし、目まぐるしい変化を遂げる裏で、激しさを増す顧客獲得のために奔走し続けるビジネスパーソンに密着した「ガイアの夜明け」は、今晩10時から放送。どうぞお見逃しなく!

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