あなたの「肩こり」どのタイプ? 7つの原因セルフチェック

公開: 更新: テレ東プラス

肩こりがひどくて、体がだるいし、頭痛まで......。日本人の痛みや辛さの自覚症状の調査では、女性は1位、男性は2位(1位は腰痛)と多くの人が悩まされている「肩こり」(厚生労働省 平成28年度国民生活基礎調査)。実は、肩こりには7つの原因があることを知っていますか?

毎回さまざまな専門家がレギュラー出演中の生活情報番組「なないろ日和!」(毎週月~木曜 午前9時28分~放送中)。今回は、"肩こり解消の達人"である理学療法士・医学博士の吉田一也先生に「肩こり」7つのタイプのセルフチェックと解消法についてうかがいました。

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「肩こり」7タイプのセルフチェック

「肩こり」といっても原因や症状は同じではありません。「"肩こり"の原因は7つに分類できます。原因が分からないと、いくらマッサージしても改善できません。ご自身がどのタイプか、原因を見極めましょう」と吉田先生。まずは、以下のセルフチェックチェックで、自分が7つのどのタイプかを調べましょう。

【肩こりタイプ別セルフチェック】
【1】筋肉疲労タイプ
・デスクワークなどで長時間、同じ姿勢をしている。
・スポーツなどで筋肉をたくさん使った。
→肩こりの始まりはここから。1年、2年、3年と蓄積され、ひどい肩こりになることも。

【2】眼精疲労タイプ
・パソコンやスマホなどを長時間使用することが多い。
→体は全て繋がっているので、目の筋肉を酷使すると、首の筋肉が凝り、肩の筋肉も凝ってくるという悪循環に。

【3】運動不足タイプ
・体を動かすことが少なくなった。
・体は温まっても肩を触ると冷たい。
→運動量が低下することで血液やリンパが巡らなくなり、体を触ると冷たいなどの症状がでることも。

【4】体液循環低下タイプ
・【1】と【3】を併せもっている。
→加齢や体力低下などにより、【3】と同様の状態に。

【5】ストレスタイプ
・精神的ストレスを抱えている。
・左肩を上げにくい。
→女性に多いタイプ。ストレスによる胃の不調が肩こりに繋がる。胃は左側にあるので、左肩が上げにくくなることも。

【6】内臓負担タイプ
・食べ過ぎ、飲みすぎ。
・偏食。
・右肩を上げにくい。
→男性に多いタイプ。肝臓などの内臓の不調が肩こりに繋がる。肝臓は右側なので、右肩が上げにくくなることも。

【7】女性ライフイベントタイプ
・生理不順。
・産前・産後のトラブル。
→女性は男性よりホルモンのバランスが崩れやすい。腹部にトラブルがあると、お腹が丸まり、肩こりの原因に。

自分のタイプが分かりましたか? 続いては、その解消法です!

7つのタイプ別「肩こり解消法」

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マッサージなどで解消するのは、7つのタイプのうち最も軽度な【1】筋肉疲労タイプのみ。一時的には楽になっても、原因から改善しない限り根本的な解消にはなりません。

【1】筋肉疲労タイプ【2】眼精疲労タイプには、適度なストレッチ!
まずは姿勢を良くすること! パソコンやスマホなどを使うとき、首が前に出た姿勢になると首の前面の鎖骨に繋がる筋肉(胸鎖乳突筋)が縮み、顎がひけなくなります。改善のため、1時間に1回は姿勢を正す、首の前面の筋肉を伸ばすストレッチなどを心がけましょう。

【胸鎖乳突筋ストレッチの方法】
1.胸(鎖骨の下)を両手でしっかり下方向に押さえる。
2.顎を天井に突き出すように持ち上げる。同時に1の両手で皮膚を下に押さえる。
3.顎を天井に突き出しながら、少しだけ右を向き左の首を伸ばす。同様に少しだけ左を向き右の首を伸ばす。

【3】運動不足タイプ【4】体液循環低下タイプはウォーキング!
ウォーキングやジョギングが効果的。まずは普段の生活の中で階段を使ったり、一駅分歩いたりすることを心がけましょう。歩く・走るときは、姿勢を正し、腕を振ることも忘れずに!
また、【4】体液循環低下タイプは、体温を上げる必要があるので、毎日きちんと入浴しましょう。

【5】ストレスタイプは、自分なりの発散方法を見つけよう!
ストレスの原因をなくすのが一番ですが、なかなか難しい。自分なりのストレス発散方法で、イライラやモヤモヤを解消しましょう。

【6】内臓負担タイプは生活習慣の改善!
食べ物、飲み物など生活習慣の改善が必要。お酒を飲む方は休肝日を作りましょう。
また、急激に血圧が上がったり体重が増えたという場合は、医師の指導のもとダイエットに取り組むことも必要です。

【7】女性ライフイベントタイプは専門医に相談!
生理が近づくと肩こりになるなど、まずは自分の体のリズムを知ることで、「もうすぐ生理だからマッサージで癒やしてもらおう」など自分なりの対処法が見つかります。生理痛などひどいようなら、専門医で診断してもらいましょう。

快適な睡眠が肩こり解消につながる!
また、肩こりは毎日の睡眠と大きく関係があります。「睡眠時の副交感神経の働きにより体の不調の回復につながるので、寝ないと肩こりは治りません!」と吉田先生。質の高い眠りのためには、寝具や睡眠時の姿勢も重要になります。

睡眠時の姿勢は肩と頭の位置が大切。枕は、あお向けに寝た場合は、頭が前に出すぎないように、横向きの場合は背骨と頭が一直線になるよう高さを調整しましょう。
また、寝たときに体が浮いている場所は、タオルやクッションで埋めます。あお向けの場合は、肩の下とひじの下にタオルを入れたり、タオルやクッションを脇ではさむ。横向きの場合は、抱き枕(タオルやクッションなどを丸めててもOK)を抱えるようにすると、寝やすくなります。

肩こりには、様々な原因があり、それに合った方法でしか解消できないことが分かりました。まずは、自分の肩こりの原因を知ることで、症状を改善していきましょう。

※この記事は吉田一也先生による見解に基づいて作成したものです。

取材協力:吉田一也先生。理学療法士。医学博士。人間総合科学大学保健医療学部 准教授。高田馬場にて肩専門コンディショニングサロン「APULA」を運営。著書「肩こり、首痛、頭痛は鎖骨を5秒ほぐすだけでなくなる!」(主婦の友社)にて「鎖骨ほぐし」を提唱している。
オフィシャルHP:https://yoshidakazuya.com/

吉田一也先生も出演する「なないろ日和!」は、今後もあらゆる専門家が出演し、生活に役立つ情報をお届けしていきます。毎週月~木曜 午前9時28分からのOAも要チェックです!

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