どっちも前になる! 高齢者に嬉しい”機能付チュニック”:WBS

公開: 更新: テレ東プラス

服を後ろ前に着てしまい、出かけた先で気づいて「あちゃ~」という経験は、誰しも一度はあるもの。そもそも前と後ろがない服であれば、そんな心配もなくなるはずだ。

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実はこの花柄の服、"どちらも前"なのだという。ぐるっと回して反対側にして着てみると、北村まあさキャスターも「自分でもわからない!」と驚きの声をあげるほど。たしかに見た目はどちらも違和感がなく、着心地も変わらないそう。だがデザインは少し変わっていて、2種類の楽しみ方ができるという。

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一方は胸元に、もう一方は肩にゆとりがあり、どちらを着ても背中が窮屈にならないように設計されている。それではなぜ、このような服が開発されたのだろうか?

きっかけは、「もっとお洒落を楽しみたい」という介護中の女性からの相談だった。「加齢による身体機能や認知機能の低下で、お洒落を諦めざるを得なくなってしまったシニア女性にもステキなファッションを届けたい!」そんな思いからプロジェクトがスタート。介護服しかなかった現状に一石を投じようと、名美アパレル(株)代表・前野いずみさんらが製品化。今回、クラウドファンディングでの発売を実現した。

高齢になると、認知機能の低下により、服をかぶったときに間違えて腕のところから顔を出そうとしてしまうこともあるが、こちらの服は、2WAYであると同時に前と後ろのどちらにも裾の真ん中にタグがついており、タグを真ん中にかぶれば必ず頭が出るように設計されている。そして食事などで汚しやすいことを考慮し、同じ素材でエプロンを作ることで、取り外ししやすく、汚れるたびに何度も着替える必要もなくなるというのもポイントになっている。

前野さんは「ご高齢になると(服の)前後ろを間違えやすくなる。前後ろを間違えて着ていると『間違えている』と指摘されたり、着直しをさせられたりするのが(高齢者は)とても傷つく」と話す。赤ちゃんの涎掛けと同じようにエプロンを着させられるのも同様である。そのため高齢者が間違えずに、しかもおしゃれに着ることができる服を開発したそう。
身の回りのことを自分でするのがリハビリにもなり、「お出かけしたい、おしゃれしたい」という前向きな気持ちにもつながっていく。

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両面にポケットがついており、ちょっとしたお菓子などを入れたりできるのも高齢の方にとっては嬉しいポイントだそう。もちろん着やすさも追及している。

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通常の服は、着る時に背中の部分がくるっと丸まって止まってしまうことがあるが、この服は、あえて裾を二重にして重くすることで裾が落ちやすくなっており、背中で止まらずにストンと着られる。

女性はいくつになってもおしゃれをしていたいもの。そんな願いを後押しする「前後WAYチュニック」。ご高齢の方、そしてそんな彼女におしゃれでいてほしいと願う身近な方のために、ぜひ今後のプロジェクトの行方も見守っていただきたい。

【商品名】
機能付 前後WAYチュニック

【商品の特徴】
洋服に前面、後ろ面がなくどちらを着ても間違いがない「否定しない服」

【企業名】
名美アパレル

【住所】
愛知県愛知郡東郷町白鳥4-7-1 107-104

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