日本を訪れる外国人たちを空港で勝手に出迎えてアポなしインタビュー！そのまま密着取材を行なう「YOUは何しに日本へ？」（毎週月曜夜6時55分～）。今回は「伝統と書いて"ワザ"と呼ぶんだぜ！和風YOUの努力が花咲いたSP」ということで、日本の伝統文化のワザをわざわざ磨きにきた、YOUの努力が花開く瞬間に密着するぞ！

YOUに呼び出され、スタッフが大阪に駆けつけてみると、現れたのは懐かしのデイヴィッドさん（アメリカ）。そう、彼は2018年4月に開催された「第5回和風ワールドチャレンジ」の決勝大会で、見事チャンピオンに輝いた和食料理人YOU。帰国後も和食の勉強を続け、2ヵ月前には再来日して、京都の名店「嵐山熊彦」や「たん熊北店」で修業。そしてこれから10日間の予定で徳島県に出張して、町のイベントでお花見料理を作るんだそう。

今回の旅にはカメラマンのティムさんも同行。彼に和食料理人としてのYOUの活動を撮影してもらい、ドキュメント映画を作るんだって。お花見イベントが終わるまで、撮影に密着させてほしいと申し出ると、「大歓迎さ！」と言ってもらえたので、密着スタート！

大阪から電車とフェリーを乗り継いでおよそ3時間、ようやく徳島港入りしたYOUは、出迎えてくえた男性と熱烈ハグ。どう見ても日本人ですが、どなた？聞けば、カズさんとYOUは東京で出会った友達同士。今回は、徳島に移住したカズさんが町のお花見イベントを企画し、YOUはそこにゲスト料理人として招待されたというわけだ。

一行はさらに2時間かけて車で移動し、人口8417人の自然豊かな山あいの町・徳島県那賀町（なかちょう）へ。まずは、お世話になる温泉宿の料理長・中田さんにごあいさつ。今回のイベントでは、地元食材に詳しい中田さんに学びながら食材を探し、一緒に150人分のお弁当を作るのだ。そもそも「和食」が2013年にユネスコ無形文化遺産(世界遺産)に登録されたのは、地域に根付いた食材を活かしているから。YOUはそうした和食の考え方に共感し、和食料理人になって各地の食材を研究しているのだ！

翌朝6時から、いよいよYOUの食材探しがスタート。那賀町の名物のひとつがシカ肉ということで、まずはシカ猟師さんと一緒に30ヵ所のワナにシカがかかっていないかを確認して回ったものの、残念ながらこの日は収穫なし。ちなみに農作物を荒らすシカを捕獲して、ジビエ料理にしていただくようになったのが名物の始まりだとか。

10時を回り、次の食材を探しにさらに山奥へ。見上げると、木の上に地元のブランド柚子・木頭柚子がなっている。実は全国で栽培される柚子のほとんどは、もともとこの木頭柚子の苗木だったそう。つまりここは柚子の故郷なのだ！

続いて、山菜を探して地元の農家さんを訪ねると、コゴミが生えているよと教えてくれた。みずみずしいコゴミの他に、フキやカンゾウも発見！次々と見つかる食材に、YOUは「この辺りのものだけで酢の物の材料の半分くらい揃いそう」と大興奮。お花見まであと1週間、最高の食材探しはまだまだ続く～。

そしてお花見前日。厨房ではお弁当の準備が急ピッチで進められ、150人分の仕込みはもはや最終段階に入っていた。この1週間で新たな食材も手に入れ、シカの捕獲にも成功したらしい。やったね！

厨房では、これからYOUが「かきまぜ」を作るという。かきまぜは那賀町の郷土料理で、お酢の代わりに柚子果汁を使い、金時豆をちりばめたちらし寿司。YOUは、この中に自分のアイデアを加えた新しい料理に挑戦すると意気込みを見せた。

待ちに待った当日。お花見会場の旧木沢保育園では、YOUたちが最後の仕上げに奔走していた。ついに完成した、YOU特製のかきまぜがなんとも上品！

中田料理長と共にラストスパートをきり、地元食材をふんだんに使ったお花見弁当が完成！かきまぜ箱寿司に、シカ肉の焼き物、シカ肉団子とタケノコの炊合せなど、那賀町のすべてがここに詰まっているなんて感無量。

桜が満開の中、いよいよ町の皆さんが集合し、お花見がスタート！YOUから手渡されたお弁当を口にする皆さんの顔は、明るくほころび笑顔で満開に！幸せそうな様子にホッとしたYOUは、「これからも色んな土地で、その土地の食材を学びたいよ」と意欲に新たに。

最後はカズさんとカメラマンYOUと共に、ビールで打ち上げ～！達成感でビールも最高にうまかったところで密着終了！これからも和食の勉強や腕磨き、がんばってね！