匂わないニンニクも! 日本で一農家だけが栽培する希少な野菜と日本酒を堪能:ワカコ酒

公開: 更新: テレ東プラス

ライターH子、四十ウン歳。お酒はあまり強くないけど、昔からの友人が始めた渋谷のバーでひとり酒を覚えてしまった今日この頃。プラ~っと好きな時間に行って、マスターと他愛のないおしゃべりをするのがとても気持ちいいのです。

「ぷしゅー」でおなじみOLワカコが"ひとり酒"を楽しむ人気ドラマシリーズ最新作「ワカコ酒Season4」が、BSテレ東にて毎週月曜深夜0時から放送中。
「テレ東プラス」では、「私もひとり酒を楽しみたい!」と名乗り出たライター12名がワカコの訪れた店をレポートする連載「12人のワカコ」をお届け。

今回は、来週3月18日(月)の放送より一足お先に、第11夜でワカコが仕事帰りに「何か温かいものを食べたい」と立ち寄る「和酒旬菜 縷々(わしゅしゅんさい るる)」を訪ねます。

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「和酒旬菜 縷々」は、地下鉄・赤坂駅6番出口から徒歩2、3分、赤坂通りからちょっと入ったところにある隠れ家的なお店。

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赤坂通り沿いの、この看板を目印にしてください!

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店内は、グリーンのイスがアクセントになった、大人過ぎず、心地よい上品さを備える雰囲気です。

こちらは「野菜ソムリエがいるお店」と聞き、かる~く「お野菜が趣味なの」というママが始めたお店のように思っていましたが、全く違っていました!

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こちらが店主の工藤智弘さん。京都で和食の料理人からスタートし、数々の店で修行した後、独立して自分の店を持つことを目指して築地の青果店で働くことに。そこで、野菜や流通などを学び、「野菜ソムリエ」の資格を取得したそうです。

店主の野菜へのこだわりは半端ありません! 滅多に市場に出回らない野菜はもちろん、日本で一人しか作ってない野菜まで仕入れています。

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まず一品目は、徳島産の紅レンコンを使ったオススメ料理を注文。赤いレンコンなんて初めて見ましたが、それもそのはず! なんと作っているのは日本でただ一人だけという希少なもの。普通のレンコンよりポリフェノールが豊富なのだそうです。一体どんな味がするのでしょうか?

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こちらが「紅レンコンのアーリオオーリオ」。

火を通すと、赤みは若干消えてしまいますが、普通のレンコンより明らかに赤い。一口食べてみると、サクサクした食感が非常に良い感じ。少し渋みもあり、ポリフェノールが体に染み渡っていく感じがたまりません。一緒に炒めたケールもナイスな組み合わせ。ケールは青汁になるぐらい栄養価が高い野菜ですから、ダブルで美味しい&美容に良い。美魔女魂が唸ります!(笑)

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さて、お酒の注文。利き酒師の資格も持つ店主に、お酒が強くなくても飲める日本酒を聞いてみたところ、オススメは奈良県のスパークリング日本酒「風の森」。なんとも爽やかなネーミングだったので、これに決定!

本当に飲みやすくてワインのようにフルーティー。微発砲感も楽しめます。これは私でもグイグイ行けそうでコワイ。

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独立前は、新橋の日本酒専門店で店長をしていたという工藤さん。日本酒は常時100種類ほどあり、江戸時代後期創業200年の歴史をもつ老舗が造る"幻の日本酒"「而今」(じこん)や、俳優・佐々木蔵之介さんのご実家・佐々木酒造の「京生粋」(きょうきっすい)、店主の生まれた昭和57年に製造された日本酒など、入手困難なものや珍しいお酒もズラリと並びます。

女性に人気なのは、ブルーの瓶も美しい、パイナップルの香りが広がる日本酒「花陽浴」(はなあび)だそう。

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さて次のお料理は「ニンニクホワイト6片の丸揚げ」。普通のニンニクと違って臭みが少ない、青森県福地村で作られている「福地ホワイト6片」という最高級品種です。

およそ6片の真っ白な実からこの名前がついた「福地ホワイト6片」。かなり甘いということで、味がダイレクトにわかるよう、そのまま揚げて食べてみました。美味しい! 本当にあまり臭みがなく、あっさり食べやすい。あっという間に6片ペロリ。

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いいユリ根があると聞き、次はそれをいただくことに。このユリ根は生で食べることができるそうで、まずは生でかじってみると、まるでフルーツのよう! ジューシーでとても甘く、ビックリしました。このユリ根も栽培するのが難しく、作っている農家が極端に少ないそうです。

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こちらは、その希少なユリ根に火を入れた「熟成ユリ根の岩塩ロースト」。一口食べて、またビックリ。マッシュポテトのようなホクホク感で、生で食べたのとは違う美味しさでした。

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こちらも、なかなか手に入らない珍しい里芋。山形県の佐藤さんだけが作ることができる、室町時代から代々受け継がれてきた伝統野菜「甚五右ヱ門芋(じんごえもんいも)」です。柔らかく、とろみ成分が豊富なのが特徴。

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オススメの食べ方「素揚げ」にしてもらいました。口に入れた瞬間、優しくねっとりとした甘い味わい。食べたことのないまろやかな味を堪能。

店主の工藤さんは「素材が美味しい旬のものを使えば、あまり手を加えなくてもいいんです」。そんな信条だからこそ、このお店の野菜料理は素材の味が生きています。

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一番の人気メニューが、山のように盛られたこちら! アイスクリームのようにも見えますが、これは「クリームチーズといぶりがっこと酒盗と塩こぶを和えたもの」。非常に長いメニュー名の通り、お酒が進むモノ、全部入れちゃいました!な一品。

複雑な味わいがある酒の肴で、もちろんお酒にもピッタリですが、私はこれを"パンにつけて食べたい!"というワガママな気持ちが出てきてしまい......。すると、お持ち帰りもOKとのことで購入。家でバゲットにのせて食べましたが、最高に美味しかったです。

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食材だけでなく、食器にもこだわりあり。店主は大分県出身で、お皿や酒器も大分の小鹿田焼という非常に美しい皿を多数使っています。その他、写真右下の青いお皿など奄美の作家さんによるものも。料理やお酒に合った器で提供してもらえます。

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そんな郷土愛から、地元料理「リュウキュウ」もお店で提供しています。甘口の九州のお醤油と酒、ゴマなどをベースにした魚の漬け。大分の地元ではサバやアジなどが使われていますが、この日は本マグロ、マダイ、シマアジなど使っていました。ご飯の上にリュウキュウをのせ、鯛の出汁をかけたお茶漬けも人気。

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シメはデザート! 最後に甘いものが欲しくなる女性にはうれしい「お米のプリン」です。こちらは純米本みりんと米麹から作った甘酒を使った珍しいプリン。麹のざらっとした感覚が舌で味わえます。

プリンの甘さがお酒を入れた体にしみる......デザートにまでお酒にこだわっているのはさすがですね!

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素材の味を生かす調理法だからこそ調味料にもこだわり、店内には料理酒やみりんなど珍しい高級調味料がズラリ。「いいみりんは飲める!」そうで、お客さんとみりんのききくらべをすることもあるのだとか。

店主の工藤さんからは野菜のこと、料理のこと、調味料のことなどたくさん教えていただきました。「料理に使う本みりんや日本酒は、ちょっと高くてもいいものを使った方がいいよ」「日本のアボガドの99%は輸入だね」 そんなおしゃべりが楽しかったです。看板や入口に「一人飲み歓迎!」とある通り、店主とのおしゃべりは楽しく勉強になるので一人でも大丈夫!

ちなみに、常連さんはメニューを見ないそう。店主に「今日はなにかいいものある?」と尋ねれば、会話をしながら、その日にある旬のいい食材を、一番美味しい食べ方で提供してもらえるのです。今回は冬のお野菜を堪能しましたが、春になるとこれまた希少な「光樹トマト」なども入って来るそうで、ぜひそちらも食べてみたいです。

ライターH子、私にとって女ひとり酒の醍醐味は、「仕事帰りにふらっと寄って、お店の人とおしゃべりをしながら体に良い美味しいものを食べながら飲むこと」。これにつきます。ちなみに禁煙なのも、最高です。

【取材協力】
和酒旬菜 縷々
住所:東京都港区赤坂6-13-6 赤坂キャステール2F
営業時間:平日11:30~14:30 17:00~23:30
土曜日17:00~23:30
定休日:日・祝日
※季節によってメニューの内容が変わることがあります。

にんにくホイル焼きとレモンハイで元気回復

次回3月18日(月)の放送は...?

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第11夜「あったか茶碗蒸しと熱燗」
長谷川(佐古井隆之)から資料の取りまとめを任されたワカコ(武田梨奈)は、すっかり遅くなってしまう。季節の変わり目で肌寒い。砂漠のオアシスのようなお店を見つけたワカコは入ってみる。大きなにんにくホイル焼きに惹かれたワカコは、匂いも少ないという店長の薦めでレモンハイと共にいただく。食欲がわいてきたワカコはピーマンの肉詰めを追加。

そして、ワカコのアシストの甲斐あって、長谷川の企画が通った。嬉しいワカコはご褒美に...。

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