一期一会の一杯で乾杯!  地元密着型クラフトビール & 料理:ワカコ酒

公開: 更新: テレ東プラス

ライター・キョウコ、29歳。周りがどんどん結婚していき、仕事帰りにふらりと立ち寄るひとり酒の楽しさに目覚めた今日この頃。酒飲みの舌は、日々、成長しています。

「ぷしゅー」でおなじみOLワカコが"ひとり酒"を楽しむ人気ドラマシリーズ最新作「ワカコ酒 Season4」が、BSテレ東にて毎週月曜深夜0時から放送中。
「テレ東プラス」では、「私もひとり酒を楽しみたい!」と名乗り出たライター12名がワカコの訪れた店をレポートする連載「12人のワカコ」をお届け。

ラストとなる今回は、ドラマ第12夜でワカコが訪れた、大きなビールタンクがお出迎えしてくれる「後藤醸造」を訪問します。

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小田急線・経堂駅の南口から徒歩3分。「後藤醸造」は、小規模設備のビール工場と、そこで醸造した出来立てビールを提供するパブレストラン"ブルーパブ"です。

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窓越しには、ワカコも感激した大きなビールタンク! 期待が高まり、ゴクリッとノドが鳴ります♪

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こちらが、醸造士兼シェフ兼オーナーの店長・後藤健朗さんと、奥様の由紀子さん。

お2人の出会いは、経堂にキャンパスがある東京農業大学。お箏のサークルが縁で、お付き合いをはじめたそう。奥様は納得ですが、店長がお琴とは意外!?

店長は、大学卒業後、食肉関係の仕事に7年従事。娘さん誕生というタイミングに、たまたま訪れたブルーパブのビールに感激し、クラフトビールの道に進むことを決意。奥様に相談したところ、即答で「やればいいじゃん」と背中を押してくれたそう。

2016年7月、2人の出会いの地でもある経堂に「後藤醸造」を開店。2017年9月、自社工場で醸造したビール第1号となる「経堂エール」が誕生しました。

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店内は立ち飲みスタイル。ビールは「経堂エール」をはじめ、常時4種類のクラフトビールが味わえます。

店長が腕を振るう料理も、枝豆や生ハムなど軽いおつまみから、ワカコも食べたステーキなどガッツリ食べられるものまで充実。ビール党の店長のこだわりは、まずは「ビールに合うこと」。そして「どこでも手に入る食材を、少し手を加えて美味しくしたい。お客さんにも家で真似してもらえますから」と、同じくビールを愛する常連さんへの心遣いも。食材は、前職のおかげで良いものをリーズナブルに仕入れることができるそうで、どの料理もお財布にうれしいお値段です。

早速、ビールをいただきたいのですが......1杯目は、もちろん「経堂エール」をお願いします!

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「経堂エール」の特徴は、「飲みやすさ。モルトの味わいをしっかり出して甘みとコクがある、と同時にホップのキリッとした苦味が残り、飲んだ後にホップの香りが鼻から抜けるビールを目指してレシピを組み立てています」と店長。「まずは1杯目!」に最適な、どんなメニューにも合うビールだそうです。その中でも......

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「経堂エール」のお供は、店長オススメのベストマッチメニュー「特製トマトソースのフライドポテト」。旨み成分が普通のトマトの約3倍のシシリアンルージュというトマトを使ったミートソース風の特製ソースでいただきます。

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乾杯! ビールタンクを見ながら、出来立てビールを飲む幸せ♪

ゴクゴクゴクゴク......うまいっ!

店長の言葉通り、飲みやすい! 香りよく、ノド越しよく、後味スッキリ! ポテト→ビール→ポテト→ビール......の無限ローテーション......止まりません。

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ビールは、Mega(1160ml)、L(580ml)、M(385ml)、S(275ml)の4サイズ。今回は、いろんなビールを試したいのでSサイズにしましたが、「経堂エール」はぜひMegaで飲みたい!

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続いてのビールは、「キャロット・ラペ」(アルコール度数7.0%)。農家を営む同級生が作ったニンジンを使ったビールで、「ニンジンの味は醗酵途中でなくなりましたが、糖分がアルコールを高くするため、ハイアルコールで飲み応えのある一杯に仕上がりました」と店長。

ほんのりニンジン色のビール! 味にニンジン感はありませんが、どこか野菜のまろやかさを感じるビールです。

ニンジンビールのお供は、やっぱりニンジン! 専用のおろし器で薄くおろしたニンジンを白ワインヴィネガーとレーズンの甘みで仕上げた「スウィートキャロットラペ」(ラペ=おろす、という意味)。さわやかな味わいに、ぱりぽりの食感も楽しい♪

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ラストは、黒ビール「インペリアルカルダモンスタウト」(アルコール度数7.5%)。今年、東京農大を卒業する学生4人からのリクエスト「黒い」「アルコールが高い」「カルダモン使用」「エステル香(フルーティーな香り)」に応えて造った"卒業記念ビール"なのだそう。

「エステル香は消えてしまったものの、カルダモンのスパイシーでスモーキーな香りが出ました」と店長。また、黒ビールは、黒い色を出すため焙煎麦芽を使用するのですが、"すっきりした飲み口の黒ビール"にするため水出しという方法を使ったそう。

私も、黒ビールは好んで飲む方ではありませんが、このビールは飲みやすい! スパイシーでスモーキーな香りもしっかりと感じ、「カルダモンを使うとこういう味になるのか~」と、ニワカ知識でなんだかビール通になった気分(笑)。

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このビールに合う料理は、肉料理などスパイシーで重めのものということで、「シャキシャキ生姜の甘だれ豚肉巻き」をお供に。「豚肉の生姜焼き」の逆転の発想で、生姜の酢漬けを肉巻きにし、ほんのり甘いタレで仕上げた一品。ありそうでなかった新発見! 濃い目の味が、黒ビールとベストマッチです。

その他にも、北海道・函館に住む店長の祖母のレシピだという、茹でた後にしっかり塩に漬け込んだ「枝豆の塩漬け」、北海道から取り寄せたジャガイモを使った卵多めの「ポテトサラダ」、特製トマトソースとチーズたっぷりの「半熟目玉焼き」、お肉たっぷりの「ジューシー餃子」など、気になるメニューがたくさん。ビールとともに料理もしっかり楽しめるのが店長のこだわりです。

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ビール醸造にかかる期間は約1ヶ月。「経堂エール」は一度に樽18~20本造り、熟成期間によって味が変わるため、1本目と20本目では全く違うそう。最初はホップの香りや苦味がビリビリッと決まる味、徐々にとがった味わいがぬけてきて、だんだんまろやかで飲みやすいビールに。「今日の経堂エールは、こういう味か!」と日々変化する味を楽しむのもいいですね。ちなみに、エールビールは、春、秋に仕込んだものが一番美味しいそう。

また、お客さんのリクエストに応え、不定期で瓶ビールも販売。お土産にも喜ばれます。

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「後藤醸造」では、一期一会の新作ビールも続々。ご近所の常連さんの庭になったスダチや、店長の実家でとれた柚子を使ったビールを造っているそうなので、そろそろ飲み頃かも。新作ビールの情報は、「後藤醸造」ホームページでチェック!

娘さんが成人してビールが飲めるようになる頃には、「娘の名前をつけたビールを造るかも」と顔がほころぶ店長と、それを優しく見つめる奥様。これからも、美味しいビールと料理で楽しませてくださいね。

【取材協力】
後藤醸造
住所:東京都世田谷区経堂2-14-3
営業時間:水~土 15:00~22:30
日 13:00~21:30
定休日:月・火(臨時営業・臨時休業あり)
※日によって取り扱いの無いメニューがあります。

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