不定期連載「新人アナウンサー・中垣正太郎に密着」では、中垣アナの貴重な研修現場から番組デビュー、その後の多方面にわたる活動をレポートしています。連載5回目となる今回、「テレ東プラス」がお邪魔したのは、冬の東京競馬場(府中)。
昨年12月より、「ウイニング競馬」(毎週土曜 昼3時放送。BSテレ東は、昼2時30分放送)にレギュラー出演している中垣アナ。「ウイニング競馬」は、白熱するレースを臨場感溢れる実況と卓越したカメラワークでお届け。ジャングルポケット・斉藤慎二さん、柴田阿弥さんによるMCで、レース展開には欠かせないパドック情報、競馬界の最新ニュース盛りだくさんでおくる情報番組です。
早速、東京競馬場内にある控え室にお邪魔することに。取材の度にいつも爽やかな笑顔で私たちを出迎えてくれる真摯な中垣アナですが、なにやらこの日は余裕がない様子。いつも以上に真剣なまなざしで、スマホや資料とにらめっこしていました。
晴れ渡る空の下、競馬場でのお仕事に密着!といきたいところでしたが、この日の東京は大雪の予報。なんと東京競馬場でのレースは"開催中止"という予想外のハプニングが発生! 通常から構成を変更し「ウイニング競馬」を放送することになったのです。
まずは、スタンドの実況席より小倉競馬場でのレース結果、配当についてなど大事な情報をお届けする中垣アナ。改めて、清涼感がある聞きやすい中垣アナの声に感動!
その後は、雪が降るなか屋外に飛び出し、キャプテン渡辺さんと共に予想コーナーを担当。急な内容変更があったにもかかわらず、キャプテン渡辺さんとの掛け合いも絶好調な様子。アドリブでもぐらたたきをしたり、競馬場のお客様を巻き込んでおしくらまんじゅうしてみたりと、柔軟に全力で対応します。
そして無事にオンエアが終了し、馬柄のお洒落なネクタイをして取材陣の前に現れた中垣アナにインタビュー。ちなみに競馬担当が馬にちなんだネクタイをするのは、テレビ東京男性アナウンサーの密かな伝統だそうです。
――本番お疲れ様でした。東京競馬場でのレースは中止、いろいろなハプニングがありましたが、本日のお仕事はいかがでしたか?
「目まぐるしく状況が変わっていった中の生放送だったので、今日ほど緊張したことはなかったです。レース結果の原稿についても、通常ですと、板垣(龍佑)アナウンサーが書いたものをご指導いただきながら読んでいたのですが、今日は自分で原稿を作ることになりまして...。着順が合っているか、馬名が間違っていないかなどチェックする部分がたくさんあり、放送の直前まで準備をしていました」
――出演の直前まで、ものすごく集中して何度も何度も自主練習していたのを目撃しました。オンエアでは、美しく滑らかな口調で小倉競馬場のレース結果を読まれていましたよ。
「実は先週、馬名を噛んでしまうミスをしてしまい...。"情報の間違えは厳禁"といつも徹底してご指導いただいているので、今週は特に気合いを入れて臨みました」
――ちなみに、今まで競馬をしたことはあるのでしょうか?
「『ウイニング競馬』に携わるまでは、競馬場に一度も来たことがなくて...。事前に先輩から様々なことを教えて頂き、最低限の知識を持って中山競馬場へ向かいました。前日に服色表(レースの際に騎手が着用する勝負服と馬名を出走枠ごとにまとめた表)を自分で色を塗って作成し、完璧に覚えて臨んでいますが、レースのスピード感は本当に速くて、双眼鏡をのぞいても馬が見えないことがあります。たまにですが、基本となる馬名がスムーズに出てこない時もあり、"まだまだ未熟だな"と悔しい気持ちになります」
――すごい! この勝負服をすべてご自分で色塗りしているのですね。全レース分ということは、覚えるのも膨大な量ですよね。
「本当に大変なことだらけですが、入社1年目のこの時期に、競馬中継というお仕事に就く機会を与えていただいたことに関しては、本当に感謝しかないです。先輩方からも"競馬実況がしっかりできるようになると、他のスポーツ実況もスムーズにできるようになる"と伺っています。まだまだですけど、頑張っています」
――中継で披露する、キャプテン渡辺さんとのコミカルなやりとりが面白いですし、笑顔が印象的でした。
「レース予想をして、その結果(勝ち負け)によって中継の内容が変更になるので、その場の雰囲気を大切に、かつ楽しく正確にお届けしています。でも今日も、キャプテンさんに、"物好きな人って英語で何て言うの?"と急に振られて焦ってしまいました(笑)」
――めちゃくちゃ良い発音で"curious people(キュリオス ピープル)"と答えていましたよね(笑)。他にも「よじごじDays」(月曜~金曜 昼3時40分)で中継を担当されています。「品川やきいもテラス2019」からの中継で、焼き芋のかぶり物をしていた姿が印象的でした!
「毎週生中継のリポートをさせていただいておりますので、少しずつ慣れてきて、台本通りではなく何かを伝えること、自然体でいることが一番面白くなるんだなと考えるようになりました。焼き芋...ご覧になっていましたか(笑)。あれはちょうど撮影スポットに焼き芋のかぶり物がありまして...」
――なかなか大胆なことしてるなぁ~と思いました(笑)。
「ありがとうございます! 実はアナウンス研修でお世話になった先生も、あの放送をご覧になっていたらしく、『あなた、嫌なことは嫌とはっきりと言わないとダメよ』と心配されてしまいました(笑)。でも、僕自身はとても楽しいんですよ。ただ、事前のリハーサルからかぶるので、その後、本番まで約20~30分、そのまま待機するのが恥ずかしくて...(笑)。何かをかぶったまま真顔で事前準備をしているので」
――その待ち時間の姿をこっそり見てみたいです(笑)。プライベートな質問も少し。年末年始はどう過ごしましたか?
「年始は、テレビ東京の先輩方とゴルフのラウンドに行きました。本当に久々のゴルフだったので仕事のことを忘れて、たっぷりと楽しみました」
――腕前が気になりますが、スコアはどのくらいですか?
「最近は80後半~90ちょい位ですね。留学でニュージーランドにいた頃に比べると、ラウンドする機会がだいぶ減ってしまいました。ニュージーランドのゴルフ場は、日本と比較してかなりリーズナブルにラウンドすることができるんですよ。ラグビーの経験があるので(球に)当たれば飛びますが、そのおかげでOBになることも多いですね。『もっとラフに楽しもうよ!』と言われますが、長い間スポーツを経験していた影響なのか、自分の中のアスリート魂が炸裂してしまい、"良いスコアを出したい!"とついつい真剣になってしまって...(笑)。今春から、ゴルフ番組に関わらせていただく予定がありまして、大変だとは思いますが、今から楽しみにしています!」
デビュー前のアナウンス研修から、長期にわたり追いかけてきた取材陣は、中垣アナの飛躍的な成長ぶりに驚きを隠せません。これからも、ドンドンお仕事の幅を広げて、さまざまな場面で活躍する中垣アナを応援しています。
2月16日(土)放送の「ウイニング競馬」は、春のGI戦線を占うに欠かせないGIIIが盛り沢山!! 「天皇賞・春」の有力馬が現れるのが東京メイン「ダイヤモンドS」。3400mで繰り広げられる総力戦。有力馬の関係者をスペシャルゲストに迎え、番組ご覧の皆さまにのみ極秘情報をお届けします。また、京都メイン「京都牝馬S」は、「高松宮記念」「ヴィクトリアM」に繋がるレースで、有力馬が揃いました。昼3時から放送の「ウイニング競馬」をどうぞお楽しみに! ※放送内容が変更になる可能性があります。
【番組概要】
ウイニング競馬
URL:https://www.tv-tokyo.co.jp/sports/keiba/
放送日時:毎週土曜日 午後3時~4時(BSテレ東は午後2時30分~4時)
【司会者】斉藤慎二(ジャングルポケット)、柴田阿弥
【解説者】大久保洋吉、吉沢宗一、虎石晃(東京スポーツ)、キャプテン渡辺
【実況者】矢野吉彦(実況アナウンサー)、増田和也、板垣龍佑、中垣正太郎(テレビ東京アナウンサー)